症状と漢方処方 疲労
朝目覚めたときに前日の疲れがとれていない、いつもと同じことをしていてもすぐに疲れてしまう、そんなときは気が不足していたり、気の巡りが滞っていることが考えられます
胃腸が弱って気・血をつくれなくなっていることもあります
疲労はため込まないことがいちばん
疲れを感じたら生活を見直してみましょう。
体質からみる気虚による疲労
夕方になると疲れが出てくる
処方:補中益気湯/六君子湯
気持ちをあげる漢方薬を
気虚の人は、夕方になると、疲れが増してきます
こまめに休みをとり、夜はしっかりと睡眠をとるように心がけましょう
このタイプは元気が出る升麻や柴胡が配合されている補中益気湯を使うと意欲をたかめることができます
また胃腸の薬として使われる六君子湯を用いて、消化吸収をよくすることで気を補ってもよいでしょう
体質からみる気血両虚による疲労
気虚がすすむと血も不足してしまう
処方:十全大補湯
寝汗が出るようなら要注意
気虚の人が、夜も頑張って仕事をしたり、目を使いすぎると血虚になりやすくなります
睡眠をとっても疲れが回復しない、寝汗をかくといった状態になると、かなり症状が悪化していると考えられます
補気補血の代表薬である十全大補湯を用いて、体力を回復させるようにします
自分の気血の容量を超えた生活をしている可能性があるので、生活を見直すことも大切です
体質からみる気滞による疲労
朝の動き出しがいちばんつらい
処方:四逆散
睡眠の質が低下している
朝起きて、動き出すときがいちばんつらく、いったん仕事をはじめて気が回りはじめると楽になってくるのが気滞タイプの特徴です
気を巡らせる四逆散を用います
養生・セルフケア
食べもの
気滞の人は、体が緊張してよく眠れていないために、疲れがとれていないのかもしれません
お酢などのすっぱいものは筋肉の緊張をとる効果があるので、疲れたときにとるようにしましょう
梅干しもおすすめです
【出典】『生薬と漢方薬の事典』著:田中耕一郎
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
「病は気から」という言葉がある
病も「気持ち」からということだ
全ての病がそうだとは言えないがそういう場合もあるだろう
西洋医学では以前は「精神的原因」と片付けたのを、最近では「病」として治療するように
(もちろん精神病治療は以前からあったが「気持ち」のみ)
東洋医学では以前から気持ちも「精神的原因」だけでない治療も行ってきた
精神的不調も「身体を巡る気が悪くなった」と考える
心身両面を診てきたのだ
生薬と漢方薬の事典 単行本(ソフトカバー)
その人個人の「体質」に合わせ治療する漢方
心身一体の医学
生薬と漢方薬を紹介する事典
2024年12月31日
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