九州大などのチームは、アミノ酸などの有機物が約2万種類含まれていたことを発見
広島大などは酸にも溶けない黒色の有機物が大量に存在することを見いだしたという
こうした多様な有機物が、リュウグウのような小惑星から形成初期の地球にもたらされ、生命の誕生につながった可能性があるという
2チームの論文によって、リュウグウ試料の初期分析を進めてきた計8チームの主な成果が出そろった形だ
九大の奈良岡浩教授(有機宇宙地球化学)が率いる日米欧のチームは、リュウグウの試料を詳しく分析
約2万種類の有機物のうちアミノ酸は20種類見つかり、中には生命のたんぱく質の材料となるアミノ酸5種類が含まれていたという
アミノ酸には、構成元素が同じでも「右手型」と「左手型」という構造の違いがあり、地球上の生物はほとんど左手型を使っている
今回見つかったアミノ酸は両方の型の量が均等だったため、宇宙で作られたことが確実だという
また、広島大の藪田ひかる教授(宇宙化学)らのチームは、複雑な分子構造をした黒い有機物が試料に多く存在することを発見した
この有機物は、水を豊富に含んでいたリュウグウの元となった母天体でできた可能性があるという
藪田教授は「こうした有機物が初期の地球に降り注ぎ、生命の材料となった可能性がある」と話す
横浜国立大の小林憲正名誉教授(宇宙生物学)の話「太陽系誕生直後には今よりもさらに多くの物質が小惑星に存在した可能性が高く、地球や他の天体に生命の材料となる有機物を供給したのではないか」
(この記事は、読売新聞オンラインの記事で作りました)
リュウグウの試料から多くの有機物が見つかったのは生命誕生との可能性も・・・
生命誕生の解明につながるかもしれません
地球外生命体の存在の可能性も
今こそ知っておくべき地球外生命体と宇宙の真実 (世界の謎と不思議シリーズ)
多くの情報から地球外生命体と宇宙の「真実」に迫る