論文が2月23日、科学誌ネイチャーに掲載される
量子コンピューターの基本素子である「量子ビット」は不安定で、計算中の情報が急に変質してしまうエラーが多発する
このため、多数の量子ビットが連携して1個の情報を扱い、エラーを検知して訂正しながら計算を進める仕組みが考えられている
量子ビットを増やすほど、理論的には訂正する能力が高まるが、これまでの装置では、逆にエラーが増えるばかりだった
研究チームは同社の超伝導方式の量子コンピューターで、エラー訂正の作業を繰り返してみた
作業後にエラーが残る割合は、量子ビット17個の連携では3・03%だったのに対し、49個の連携では2・91%だった
量子ビット数を増やすことで、改善する傾向を示した
藤井啓祐・大阪大教授(量子情報科学)の話「エラー訂正の可否は、量子コンピューターの命運を握る。それが可能なことを実際に示した意義は大きい。量子ビット操作の精度を丹念に高めた結果だろう。精度をもっと上げていく必要がある」
(この記事は、読売新聞オンラインの記事で作りました)
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しかし、計算中のエラーが出やすいのが課題とされていた
今回は「計算の誤り自己修正」に成功した
エラーなどが減らせる可能性も
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