プロボクシングのWBA、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチが1日、さいたまスーパーアリーナで行われた
WBC王者の寺地拳四朗選手が、WBAスーパー王者京口紘人選手を7回2分36秒TKOで勝利して統一王者となった
寺地選手は試合直後、「いやあ、ちょっと焦ったっすね。これもいい勉強になりました。よかったです」と上機嫌
「やっぱりプレッシャーは強かった。でも距離はしっかり取れたかなと思う。加藤トレーナーからは『足を使って速いワンツーを出そう』と言われていた。それで倒せたかというのはあります」と振り返った
2学年違いだが、大学時代からお互いにしのぎを削ってきた
関西大の寺地選手と大商大の京口選手
対戦成績は3勝1敗と先輩の貫禄で上回っていた寺地選手が、この大舞台でも押し切った
「これだけボクシングをやっていたら(相手の)実力も分かる。自分が上回っている。自分が有利」と寺地は一貫して自信の言葉を貫いてきた
言葉を放つだけでなく、それだけのものを積み上げてきた
対戦が決まってから、東京都内の三迫ジムで実戦練習を積む前に大阪市内のパーソナルジムでトレーニングを積んだ
父で会長の永氏が現役時代から指導を受けていた篠原トレーナーの下で、20歳になった肉体をいじめ抜いた
篠原トレーナーは寺地選手を「バランスがいい。何よりスタミナがすごい」と評する
そのメニューは過酷を極める。サイドステップだけで、総計1キロに及ぶ。「マラソンの練習をしたらマラソンランナーになれますよ」と篠原氏
そんな過酷トレーニングで心肺機能をぶち上げてきた
心肺機能に加え、テーマがあった
それは「ひと伸びするパンチ」
野球選手を題材に体の使い方を追求してきた
ヤクルトの「村神様」こと村上宗隆内野手、そして「二刀流」エンゼルスの大谷翔平投手が“先生”となった
体の軸回転を徹底追求
打者のバットスイング、投手の投球動作から、体の軸回転を生かして、放つパンチが相手の眼前でさらにひと伸びする術を学んだ
「まだまだピークはあるんじゃないですか。知らないことがあるし」と前日計量後に話した
節目の30歳を迎えて、さらに追求する領域があることを知った
積み重ねに次ぐ積み重ねで軽量級の「頂上決戦」を制した
「4団体のベルトを統一したい」
拳四朗選手の野望がつながった
(この記事は、日刊スポーツの記事で作りました)
寺地拳四朗選手はこれでプロ戦績が21戦20勝(12KO)1敗
漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウから拳四朗(ケンシロウ)と名付けられた
以前はリングネームとしても「拳四朗」を使っていた
現在は本名の「寺地拳四朗」
週刊ゴング増刊号 ボクシング写真画報 薬師寺-辰吉戦特報号
最近の日本人同士の世界戦では井岡一翔選手と八重樫東氏の対決も名勝負でしたが、薬師寺保栄氏と辰吉丈一郎氏の対決もお互いの意地がぶつかり合う名勝負でした
薬師寺-辰吉戦特報号
2022年11月02日
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