銀行業界では異例の敵対的買収に発展した
SBIが買い付け上限を撤廃、買い付け額を現在の1株2000円から引き上げれば賛同に転じるとしたが、SBIは変更を拒否する姿勢を示した
新生銀行の工藤英之社長は21日の記者会見で現行のTOBは「株主の共同利益に積んがらない」と説明し、友好的な買収相手を含め提携先を探す意向を示した
SBIは現在約20%の議決権比率をTOBで最大48%まで引き上げ、新生銀行を連結子会社化する方針
新生銀行は買い付け上限があることで少数株主が残ると指摘
SBIが自社利益を優先して新生銀行の経営方針を決めることで、これらの株主に不利益が生じる懸念があり、TOBの買い付け価格も新生銀行の経営権を握ることなどを考慮すると低い水準だとした
新生銀行はこうした懸念解消のためSBIに買い付け上限をなくすなどの条件変更を求めたが、SBIは同日、条件変更に応じないと発表した
SBIが過半数の新生銀行株を取得するには金融庁から銀行法上の許可を得る必要があり、条件変更の「ハードル」は高い
(過半数は完全子会社化となるが、新生銀行の負債も抱え込むことになる)
両社は企業価値の向上や公的資金の返済などを巡り対立している
しかし、新生銀行にSBIに対抗するための株価引き上げの具体策はなく、株主の支持で「苦戦」するかも・・・
(株価引き上げは公的資金の返済にも)
(この記事は、産経新聞の記事で作りました)
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