2025年03月21日

【エジプト神話】オシリス信仰のちょっとグロテスクなストーリーとは?

死と再生を描くオシリス信仰
嫉妬からバラバラにされたことで豊穣と再生の象徴に

尊敬できる神として崇拝を集めたオシリスと対照的に、弟である砂漠の神セトは、争い事を好む粗暴な神でした

争いをなくそうとするオシリスの考えや、オシリスの人気ぶりが気に食わないセトは、嫉妬と恨みを募らせ、オシリスを棺に閉じ込めてナイル川に流してしまいます

オシリスの妻、妹であり豊穣の神であるイシスは、夫の死を知り、夫を復活させるために旅立ちます

はるかビプロス(現・レバノン)で夫の棺を見つけたイシスは、棺をエジプトに持ち帰り、夫を復活させようと手を尽くします

阻止しようとするセトは、イシスが隠しておいたオシリスの棺を見つけだし、遺体をバラバラにしてエジプト中にばらまきました
イシスはまたしてもそれを集めて回り、妹でありセトの妻であるネフティスや、死者の神アビスの助けを借りて夫の復活を果たしたのです

バラバラにされたオシリスの遺体は、イシスに回収された後も、まかれた土地に作物を芽吹かせ、豊穣をもたらしたとされています

妻の献身愛で復活したオシリスですが、地上の神としては復帰せずに、自ら冥界の神となることを選びました


オリシスを巡る神々

ネフティス
大地の神ゲブを父に、天空の女神ストを母に持つ、祭の女神。オシリスやイシスの妹でもある。オシリスに協力したことから死者の守護神となった。

セト
オシリス神の弟で、砂漠、破壊、暴風の神。オシリスを深く憎んだ。頭の動物は正体不明。オシリスを棺に入れナイル川に流し殺害

オシリス
はじめは穀物を司る豊穣神として、理想の善王として崇拝された。

イシス
オシリスの妹であり妻でもある。オシリスの遺体を探しに行く。

アヌビス
オシリスの協力者。

ホルス
オシリスの息子。


ストーリー

セトがオシリスをバラバラに
イシスが見つけて隠したオシリスの遺体をバラバラにしてばらまく。

オシリス復活
アヌビスの協力を得てバラバラ遺体を集め、ミイラとしてオシリスを蘇生させる。

息子ホルス即位
イシスとの間に息子ホルスをもうけ、オシリスは冥界へ旅立つ。イシスは隠れてホルスを育て、ホルスはセトと戦い王となる。

再生の象徴冥界の王としてのオシリスに
イシスの献身により復活したが、オシリスは地上に戻らず、冥界に下って冥界の王となる。オシリスは最初のミイラとなったことから、白い包帯姿で描かれる。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』監修:鈴木悠介

(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)

【エジプト神話】オシリス信仰のちょっとグロテスクなストーリーとは?

死と再生を描くオシリス信仰
嫉妬からバラバラにされたことで豊穣と再生の象徴に

尊敬できる神として崇拝を集めたオシリスと対照的に、弟である砂漠の神セトは、争い事を好む粗暴な神でした

争いをなくそうとするオシリスの考えや、オシリスの人気ぶりが気に食わないセトは、嫉妬と恨みを募らせ、オシリスを棺に閉じ込めてナイル川に流してしまいます

オシリスの妻、妹であり豊穣の神であるイシスは、夫の死を知り、夫を復活させるために旅立ちます

はるかビプロス(現・レバノン)で夫の棺を見つけたイシスは、棺をエジプトに持ち帰り、夫を復活させようと手を尽くします

阻止しようとするセトは、イシスが隠しておいたオシリスの棺を見つけだし、遺体をバラバラにしてエジプト中にばらまきました


ストーリー

セトがオシリスをバラバラに
イシスが見つけて隠したオシリスの遺体をバラバラにしてばらまく。

オシリス復活
アヌビスの協力を得てバラバラ遺体を集め、ミイラとしてオシリスを蘇生させる。

息子ホルス即位
イシスとの間に息子ホルスをもうけ、オシリスは冥界へ旅立つ。イシスは隠れてホルスを育て、ホルスはセトと戦い王となる。

再生の象徴冥界の王としてのオシリスに
イシスの献身により復活したが、オシリスは地上に戻らず、冥界に下って冥界の王となる。オシリスは最初のミイラとなったことから、白い包帯姿で描かれる。


オシリス神話とエジプトの死生観

エジプトといえばミイラを想起します
ミイラは再生を願い作られました
再生し、復活した冥界の王・オリシスは最初のミイラとなり、エジプトの死生観(再生など)に大きな影響を


眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々: 個性豊かで魅力たっぷり!神様のキャラクターを大解説 単行本

世界には様々な神話がある
各々の神話の特徴と神々のキャラクターを紹介
そこには、文化や死生観、宗教観、思想観などもうかがえる
posted by june at 12:38| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NY株は反落

20日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、反落、終値は前日比11ドル31セント安の4万1953ドル32セント
昨日の上昇の反動で寄り付き後、下落
地区連銀製造業景況指数や中古住宅販売件数が予想を上回ったため景気減速懸念が緩和し、一時買われた
しかし、関税を巡る不透明感がくすぶり買いが続かず、相場は再び下落し終了
セクター別では不動産管理・開発が上昇した一方、テクノロジー・ハード・機器が下落した

ハイテク株中心のナスダックは59.16ポイント安の1万7619.63

S&P500は12.40ポイント安の5662.89




20日(日本時間)の日経平均株価は春分の日でお休み


(この記事はネットニュースの記事で作りました)
posted by june at 06:50| Comment(0) | 株価動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

古の伝承が語る~ 体内に宿り人を操る『寄生虫』の奇怪な伝説

日本は「お魚天国」である

島国という地理的条件から、古くから魚食文化が発展し、新鮮な刺身を日常的に楽しむことができる。しかし、生魚には寄生虫が潜んでいることがあり、食べる際には常に食中毒のリスクを伴う。

近年では地球温暖化の影響により海水温が上昇し、寄生虫の活動も活発化している
これにより、年間を通じて寄生虫による食中毒のリスクが高まっており、衛生管理の重要性がさらに増している

こうした「寄生する生き物」の脅威は、神話や幻想の世界にも色濃く反映されている
古来より、人間の体に寄生し、内部から蝕む怪物の伝説が各地に伝わっているのだ。


関連記事・・・
古の伝承が語る~ 恐るべき『寄生虫の妖怪』たち
https://kusanomido.com/study/fushigi/story/93010/

寄生虫についての伝承を紹介したい

1.消麺虫

消麺虫(しょうめんちゅう)とは、中国に伝わる「ラーメン大好き」な寄生虫である

唐代の作家・張讀(833~889年)によって記された『宣室志』には、次のような逸話が記されている

(意訳・要約)

呉郡(現在の江蘇省)の陸顒(りくぎょう)は、無類の麺好きであった。
これは彼が太学に通うため、長安(現在の西安市)に移り住んでいた頃の話である。

ある日、陸顒のもとを何人かの胡人(異国の人々)が訪れた。彼らは宴を催し、さらには金や反物などの高価な品まで贈ってくれた。
しかし、あまりに親切すぎる態度に陸顒は不審を抱き、「何か裏があるに違いない」と警戒し、郊外へと引っ越すことにした。

ところが一か月後、胡人たちは陸顒の新居にまで押しかけてきたのである。

一体何を企んでいるのかと警戒する陸顒に、一人の胡人が尋ねた。

「あなたは麺がお好きですね?」

陸顒が「そうだが、それが何か?」と答えると、胡人は驚くべきことを告げた。

「あなたが無性に麺を食べたくなるのは、体内に潜む虫の仕業なのです。この薬を飲めば、その虫を吐き出すことができます。我々はその虫が欲しいのです」

陸顒は半信半疑ながら、差し出された薬を飲んだ。
すると突然、強烈な吐き気に襲われ、一匹の奇妙な虫が喉から這い出てきた。その姿はカエルに似ており、青い体をしていた。

胡人によれば、この虫は「消麺虫」と呼ばれる寄生虫であり、天地のエネルギーが凝縮された末に生じたものだという。
そして、宿主が無性に麺を求めるのは、この虫が天地のエネルギーを含む「麦」を欲するためだとされる。

「この虫を手にした者は、世のあらゆる珍宝を手にすることができる。感謝します」

そう言うや否や、胡人たちは陸顒に多額の金銀財宝を与え、「消麺虫」を持ち去っていった。

2. 針聞書の虫たち

永禄11年(1568年)に、医者の茨木二介元行という人物が執筆した『針聞書』という書物がある

針聞書は鍼灸、すなわち針・お灸を用いた治療にまつわる医学書であるが、人間の体内に潜むとされた様々な「虫」についての解説も記載されている
この「虫」たちは、現代の視点から見れば荒唐無稽すぎる存在ばかりだが、当時は本気で実在するものとして扱われていた

それでは、針聞書に描かれた63種の虫の中から、何匹かピックアップして解説しよう

賁豚(ほんとん)または腎積(じゃんしゃく)とは、豚の姿をした虫である

この虫は主に人間のへその下に生息するが、一か所にとどまることなく、体内をあちこち動き回るとされる

寄生されると肌が黒くなり、息が臭くなるという

牛癇(ぎゅうかん)は、牛の姿をした虫である

この虫は肺に寄生し、気管の振動に反応して暴れ出すのだそうだ

食道に食べものが通ると気管も連動して動くので、宿主は食事のたびに意識を失うハメになるという

馬癇(うまかん)は馬の姿をした虫である

この虫は心臓に寄生し、宿主が強い日差しを受けたりすると、意識を失わせるという

これは「てんかん」の症状と考えられており、馬癇はてんかんを引き起こす恐ろしい寄生虫だとされていた

3.ワッカウㇱカムイ

ワッカウㇱカムイ(Wakka Us Kamuy)は、北海道のアイヌ民族に伝わる淡水の女神である

その姿は非常に美しく、人間に対して友好的なカムイ(神)であるとされる

アイヌの人々にとって生活の要である川の水は、ワッカウㇱカムイの乳から溢れ出る母乳だと考えられていた
ゆえにこの女神は、非常に尊いカムイとして敬われていたという

カムイたちは通常「カムイモシリ」という世界に住んでおり、その姿は人間と同じだが、何らかの理由で人間の住む世界「アイヌモシリ」に出向く場合、動物の姿へと変身し、やって来るものとされていた

ワッカウㇱカムイは、なんと「ハリガネムシ」の姿で我々の世界へと現れるのだという

ハリガネムシとは、カマキリなどの昆虫に寄生する寄生虫であり、その名の通り針金のような見た目をしている
卵から孵化した幼生は水中で活動し、やがてカゲロウやトンボの幼虫に捕食されるが、体を膜に包んで生き延びる
それら幼虫が変態し成虫となり、空へ飛び立つと、お次はカマキリなどに捕食される

しかしカマキリの体内でハリガネムシは成長を続け、遂には脳を乗っ取り、水辺へと直行させる
哀れにもカマキリが入水し溺れ死ぬと、その尻からハリガネムシはニョロニョロと這い出し、水中で産卵を行う
以上が、ハリガネムシの恐るべきライフサイクルである

そんな寄生虫の正体が美しい女神というのも、なかなか趣のある話である

参考 : 『針聞書』『宣室志』『妖怪図鑑』外
文 / 草の実堂編集部

(この記事は、草の実堂の記事で作りました)

寄生といっても、その「程度」はいろいろだ

宿主からわずかに体液を吸ったり、宿主の食事をわずかにもらう場合や宿主の栄養をたっぷり吸う、宿主(の脳をコントロールするなどで)意のままに操るなどさまざまだ

そこには寄生生物の「生き様」がある



えげつない! 寄生生物 単行本

ひたかかでたくましくある意味えげつない寄生生物の「生き方」を紹介
寄生という生存戦略・サバイバル
posted by june at 04:28| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする