18日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、1974年ぶり約50年ぶりの10営業日続落し、終値は前日比1123ドル03セント安の4万2326ドル87セント
ハイテク株中心のナスダックは716.37ポイント安の1万9392.69
S&P500は178.45ポイント安の5872.16
18日(日本時間)の日経平均株価は4営業日続落し、終値は前日比282円97銭安の3万9081円71銭
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
18日のダウ平均株価の終値は前日比1120ドル超の大幅下落
2024年12月19日
水や氷の粒からできている「雲」の謎。なぜ、空から落ちてこないのか?
地球上で起きていること、どれだけ知っている?
この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね
例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」
そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します
太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!
あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません
※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました
水や氷の粒からできている「雲」は、なぜ空に浮かんでいられるの?
雲は、水や氷の粒といった雲粒からできているはずなのに、なぜ空中に浮かんでいることができるのか
この謎に頭を悩ませていたのは、なにも現代に生きる我々だけではないようだ
たとえば、ハレー彗星の軌道計算などで知られている、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーもその一人
ハレーは1691年に発表した論文で、雲が落ちてこない理由を、「水の原子が熱によって膨張し、泡になることで、空気よりも軽くなることから上昇する」と説明している
しかし、現在では熱で原子が膨張することはないことは常識になっている
ハレーの説明は間違っていたわけだが、ハレーが生きていた当時、原子や分子の性質がまだ明らかになっていなかったことを考えると、このように認識したとしても無理はない
事実、その時代の多くの人々にも、ハレーの説明は受け入れられた
では、なぜ雲が落ちてこないのかというと、じつは雲粒は落下しているのだ
ところが、あまりにもゆっくりと落下しているために、人間の目では観測することができないのである
雲粒の直径は約0.02ミリメートルで、その落下速度は秒速約1センチメートル
つまり、雲の高さを1000メートルとすると、地上に落下するまでに28時間近くかかる計算になる
そして、実際に雲粒が地上に落ちてくることはない
あまりにも小さいため、落下するあいだに蒸発してしまうか、あるいは、いちばん小さな雨粒の1000分の1くらいの重さしかないことから、雲の下に発生する上昇気流によって、再び上空へと吹き上げられてしまうのだ
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
(この記事は、レタスクラブの記事で作りました)
実は雲粒も落下しているという
しかし、あまりにもゆっくりと落下しているために、人間の目では観測することができないのである
雲粒の直径は約0.02ミリメートルで、その落下速度は秒速約1センチメートル
つまり、雲の高さを1000メートルとすると、地上に落下するまでに28時間近くかかる計算になる
そして、実際に雲粒が地上に落ちてくることはない
あまりにも小さいため、落下するあいだに蒸発してしまうか、あるいは、いちばん小さな雨粒の1000分の1くらいの重さしかないことから、雲の下に発生する上昇気流によって、再び上空へと吹き上げられてしまうのだそうだ
人類なら知っておきたい 地球の雑学 (中経の文庫) 文庫
地球(を含めた宇宙)には謎や不思議、ギモンが多くあります
空はなぜ青く、夕焼けは赤いのだろうか!?とか・・・
そんな「理系雑学」を楽しくわかりやすく解説
この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね
例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」
そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します
太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!
あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません
※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました
水や氷の粒からできている「雲」は、なぜ空に浮かんでいられるの?
雲は、水や氷の粒といった雲粒からできているはずなのに、なぜ空中に浮かんでいることができるのか
この謎に頭を悩ませていたのは、なにも現代に生きる我々だけではないようだ
たとえば、ハレー彗星の軌道計算などで知られている、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーもその一人
ハレーは1691年に発表した論文で、雲が落ちてこない理由を、「水の原子が熱によって膨張し、泡になることで、空気よりも軽くなることから上昇する」と説明している
しかし、現在では熱で原子が膨張することはないことは常識になっている
ハレーの説明は間違っていたわけだが、ハレーが生きていた当時、原子や分子の性質がまだ明らかになっていなかったことを考えると、このように認識したとしても無理はない
事実、その時代の多くの人々にも、ハレーの説明は受け入れられた
では、なぜ雲が落ちてこないのかというと、じつは雲粒は落下しているのだ
ところが、あまりにもゆっくりと落下しているために、人間の目では観測することができないのである
雲粒の直径は約0.02ミリメートルで、その落下速度は秒速約1センチメートル
つまり、雲の高さを1000メートルとすると、地上に落下するまでに28時間近くかかる計算になる
そして、実際に雲粒が地上に落ちてくることはない
あまりにも小さいため、落下するあいだに蒸発してしまうか、あるいは、いちばん小さな雨粒の1000分の1くらいの重さしかないことから、雲の下に発生する上昇気流によって、再び上空へと吹き上げられてしまうのだ
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
(この記事は、レタスクラブの記事で作りました)
実は雲粒も落下しているという
しかし、あまりにもゆっくりと落下しているために、人間の目では観測することができないのである
雲粒の直径は約0.02ミリメートルで、その落下速度は秒速約1センチメートル
つまり、雲の高さを1000メートルとすると、地上に落下するまでに28時間近くかかる計算になる
そして、実際に雲粒が地上に落ちてくることはない
あまりにも小さいため、落下するあいだに蒸発してしまうか、あるいは、いちばん小さな雨粒の1000分の1くらいの重さしかないことから、雲の下に発生する上昇気流によって、再び上空へと吹き上げられてしまうのだそうだ
人類なら知っておきたい 地球の雑学 (中経の文庫) 文庫
地球(を含めた宇宙)には謎や不思議、ギモンが多くあります
空はなぜ青く、夕焼けは赤いのだろうか!?とか・・・
そんな「理系雑学」を楽しくわかりやすく解説
2024年12月18日
漢方理論のベースとなる「陰陽思想」とは?
月が陰で日は陽、夜が陰で昼が陽、女が陰で男が陽というように、自然界のすべての事象には陰と陽がある、という陰陽思想は、漢方理論のベースになる考えです
陰と陽は相対的なもので、互いに相反したり、入れ替わったり、補いあったりしながら常にバランスをとっています
たとえば、季節も陰陽の移り変わりで起こると考えます
一年のうちで陽が極まるのが夏至、そこから冬に向け陽が減り陰が増していき、陰が極まるのが冬至です
一日の中にも同じように陰陽の移り変わりがあります
人間も自然界の一部
体内が陰で体表が陽、腹側が陰で背側が陽、下半身が陰で上半身が陽など、さまざまな陰陽があります
その陰陽のバランスがどちらかに傾いてくずれたときに、体調もくずれると考えるのです
すべてを五つに分類する「五行学説」
陰陽思想とともに、漢方理論の大きな柱となっているのが五行学説
自然界のすべてを「木・火・土・金・水」という5つの物質(五行)のグループにあてはめて分類する考えです
五行は相互に関係します
五行論は漢方医学の経験、知識と密接に関連づけられ、診断や治療に応用されます
【出典】『生薬と漢方薬の事典』著:田中耕一郎
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
漢方薬理論のベースとある「陰陽思想」
世界は陰と陽でできており、健康であることは陰陽のバランスが取れている状態だといいます
私の記憶が正しければ
スイカは陰の食べ物で身体を冷やすので暑い夏に良く、しょうがは陽の食べ物なので身体を温め寒い冬に良いとされます
もう1つの漢方薬理論のベースとなる「五行学説」
万物は火・水・木・金・土(七曜の命令)の5種類の元素からなるという説
例えば・・・
木 青 東 春 青竜
火 赤 南 夏 朱雀
土 黄 中央 土用 黄龍・麒麟
金 白 西 秋 白虎
水 黒 北 冬 玄武
などがある
生薬と漢方薬の事典 単行本(ソフトカバー)
その人個人の「体質」に合わせ治療する漢方
心身一体の医学
生薬と漢方薬を紹介する事典
陰と陽は相対的なもので、互いに相反したり、入れ替わったり、補いあったりしながら常にバランスをとっています
たとえば、季節も陰陽の移り変わりで起こると考えます
一年のうちで陽が極まるのが夏至、そこから冬に向け陽が減り陰が増していき、陰が極まるのが冬至です
一日の中にも同じように陰陽の移り変わりがあります
人間も自然界の一部
体内が陰で体表が陽、腹側が陰で背側が陽、下半身が陰で上半身が陽など、さまざまな陰陽があります
その陰陽のバランスがどちらかに傾いてくずれたときに、体調もくずれると考えるのです
すべてを五つに分類する「五行学説」
陰陽思想とともに、漢方理論の大きな柱となっているのが五行学説
自然界のすべてを「木・火・土・金・水」という5つの物質(五行)のグループにあてはめて分類する考えです
五行は相互に関係します
五行論は漢方医学の経験、知識と密接に関連づけられ、診断や治療に応用されます
【出典】『生薬と漢方薬の事典』著:田中耕一郎
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
漢方薬理論のベースとある「陰陽思想」
世界は陰と陽でできており、健康であることは陰陽のバランスが取れている状態だといいます
私の記憶が正しければ
スイカは陰の食べ物で身体を冷やすので暑い夏に良く、しょうがは陽の食べ物なので身体を温め寒い冬に良いとされます
もう1つの漢方薬理論のベースとなる「五行学説」
万物は火・水・木・金・土(七曜の命令)の5種類の元素からなるという説
例えば・・・
木 青 東 春 青竜
火 赤 南 夏 朱雀
土 黄 中央 土用 黄龍・麒麟
金 白 西 秋 白虎
水 黒 北 冬 玄武
などがある
生薬と漢方薬の事典 単行本(ソフトカバー)
その人個人の「体質」に合わせ治療する漢方
心身一体の医学
生薬と漢方薬を紹介する事典
NY株は9営業日続落、日経平均株価は3営業日続落
17日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、46年ぶり9営業日続落し、終値は前日比267ドル58セント安の4万3449ドル90セント
ハイテク株中心のナスダックは64.83ポイント安の2万0109.06
S&P500は23.47ポイント安の6050.61
17日(日本時間)の日経平均株価は3営業日続落し、終値は前日比92円81銭安の3万9364円68銭
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
ハイテク株中心のナスダックは64.83ポイント安の2万0109.06
S&P500は23.47ポイント安の6050.61
17日(日本時間)の日経平均株価は3営業日続落し、終値は前日比92円81銭安の3万9364円68銭
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
神話や伝説に登場する「サメの怪物」たち
サメは、海の猛者である
その中でもホオジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメの三種は「人食い鮫」として名高く、現在でも人間が襲われる事故が発生している
しかし、実際のところ、サメの大半は臆病でおとなしい性質を持つ
人間を襲うのは全体のごく一部の種に限られており、「サメ=人を食べる」というイメージは大きな誤解である
この誤解が広まった背景には、1975年公開の『ジョーズ』や、2013年の『シャークネード』といったサメ映画の影響が挙げられるだろう
一方、サメは神話や伝説の世界でも恐るべき存在として描かれてきた
そこでは映画以上に恐怖を煽るような、バリバリと人間を喰らうサメの妖怪や怪物の話が囁かれている
そんな神話や伝説に登場する驚異のサメたちに焦点を当てていきたい
1.磯撫で
磯撫で(いそなで)は、九州地方などに伝わる魚の怪異である
その姿はサメに似ており、尾びれには無数の針がビッシリと生えている
磯撫では北風と共に現れるとされており、積極的に人間を襲う
水面を撫でるように泳ぎ、音を立てることも、水飛沫を上げることもないという
ゆえに、人間が磯撫での接近に気づくことは不可能だそうだ
狙いを定めた磯撫では、一気に水面から飛び出し、尾びれの針を獲物に引っ掛け捕らえる
哀れにも犠牲者は、何が起こったかさえ分からず海中に引きずり込まれ、食い殺されてしまうのだ
その正体としては、シャチやイリエワニなどの実在する生物が挙げられている
シャチが人間を捕食することはないとされているが、その優れた知能や圧倒的な身体能力、時速60km以上で泳ぐスピードはあらゆる動物の中でも規格外であり、古代の人々がシャチを怪物として恐れていたとしても不思議ではない
一方で、イリエワニは体長が6メートルを超えることもある世界最大のワニであり、その禍々しい姿と獰猛さはまさに怪物そのものだ
背中を覆う「背鱗板」と呼ばれる突起物の存在が、磯撫での尾びれの針のイメージに繋がった可能性もある
イリエワニは海流に乗って広範囲を移動することで知られ、過去には日本近海での発見例もあったそうだ
これらシャチとイリエワニの特徴が結びついた結果として、磯撫でのような怪異伝説が生まれたのだろう
2.影鰐
影鰐(かげわに)とは、島根県大田市に伝わる暗黒のサメである
中国地方の一部の地域では、サメのことをワニと呼ぶそうだ
つまり影鰐はワニの名を冠するが、立派なサメということである
かつて島根の漁村では、「凪(風が止み波が立たない状態)の日は漁に出てはいけない」という掟があった
海が凪になると、影鰐が出現するとされていたからである
しかし漁師からすれば、風のない日は舟も転覆しずらく、絶好の漁獲日和である
そのため、こっそり漁に出る者が後を絶たなかったわけだが、そんな強欲な漁師を狙って、影鰐は現れるのである
影鰐は、海面に映った人間の「影」を食べるという
影を食われた人間は、問答無用で死んでしまうそうだ
では、影を食われなければ大丈夫かと言えば、そうは問屋が卸さない
ある時、影を食われそうになった漁師が、逆に鉄砲で影鰐を返り討ちにした
これで一安心かと思いきや、その漁師が海辺に上がった時、足の裏に何かが突き刺さった
なんとそれは、先程射殺した影鰐の骨であったという
漁師はその傷が元で病気となり、ついには死んでしまったそうだ
人々は影鰐の祟りを恐れ、凪の日は漁に出ないことを徹底するようになった
つまり影鰐に狙われたが最後、どう足掻いても助かる見込みは無いということである
なんとも小癪な話である
3.ナナウエ
ナナウエ(Nanaue)は、ハワイ神話に登場する半身半魚の神である
この神にまつわる伝承には、次のような物語が伝えられている
(意訳・要約)
昔々あるところに、カモホアリイ(Kāmohoaliʻi)というサメの神がいた。
ある時、彼はカレイ(Kalei)という人間の娘と恋に落ち、やがて二人は子供をもうけた。
子供は「ナナウエ」と名付けられスクスクと育ったが、恐ろしいことに、その背中には巨大なサメの口が生えていたという。
カモホアリイは妻カレイに、「ナナウエに肉だけは絶対に食わせるな」と言った。
彼はサメの神であるゆえ、サメの習性を良く知っていたのである。
一度でも動物の血肉の味を覚えたサメは、魚の変わりに肉ばかり食うようになる。
もしその肉が人間のものであれば、サメは人食いに目覚める、といった理屈である。
だが、ナナウエが7歳になるころ、彼はこっそり肉を食べてしまった。
カモホアリイが危惧した通り、肉の味に魅了されたナナウエは次第に人肉を欲するようになる。
そして密かに人間を殺しては、死体を洞窟に運んで食べる人食い怪物となってしまったのである。
ナナウエが成人したころ、彼は人間に紛れ農園で働いていたが、ひょんなことから背中の口を露わにしてしまい、縄で縛られた後、王様の前に突き出された。
王様は「近ごろ巷を騒がせている、連続失踪事件の犯人はお前だな?」と、ナナウエに詰め寄り、彼を火あぶりの刑に処そうとする。
死にたくない一心で、ナナウエは父であるカモホアリイに祈りを捧げた。
次の瞬間、ナナウエの体は完全なるサメへと変化し、縄を引き千切り泳いで逃げてしまった。
ナナウエは、ハワイ島からマウイ島まで逃亡した。
深く反省した彼は心機一転、真人間として生きることを決めた。
しかし、結局食人衝動には抗えず、人食いを繰り返すようになってしまう。
最後には火あぶりにされて、死んでしまったという。
参考 : 『世界神話伝説大系』『神魔精妖名辞典』『LaniLani』他
文 /草の実堂編集部
(この記事は、草の実堂の記事で作りました)
サメは映画「ジョーズ」のイメージもあるのか「人食い」「恐ろしい」とされることが多いです
神話や伝説にもサメが登場します
日本神話では、「因幡の白うさぎ」にもサメが登場します
いきもので読む、日本の神話 (TOYOKAN BOOKS) 単行本
古事記、日本書紀、風土記などに登場する日本神話のいきものたちのエピソードを紹介
よく知られた話も新発見があるかも
その中でもホオジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメの三種は「人食い鮫」として名高く、現在でも人間が襲われる事故が発生している
しかし、実際のところ、サメの大半は臆病でおとなしい性質を持つ
人間を襲うのは全体のごく一部の種に限られており、「サメ=人を食べる」というイメージは大きな誤解である
この誤解が広まった背景には、1975年公開の『ジョーズ』や、2013年の『シャークネード』といったサメ映画の影響が挙げられるだろう
一方、サメは神話や伝説の世界でも恐るべき存在として描かれてきた
そこでは映画以上に恐怖を煽るような、バリバリと人間を喰らうサメの妖怪や怪物の話が囁かれている
そんな神話や伝説に登場する驚異のサメたちに焦点を当てていきたい
1.磯撫で
磯撫で(いそなで)は、九州地方などに伝わる魚の怪異である
その姿はサメに似ており、尾びれには無数の針がビッシリと生えている
磯撫では北風と共に現れるとされており、積極的に人間を襲う
水面を撫でるように泳ぎ、音を立てることも、水飛沫を上げることもないという
ゆえに、人間が磯撫での接近に気づくことは不可能だそうだ
狙いを定めた磯撫では、一気に水面から飛び出し、尾びれの針を獲物に引っ掛け捕らえる
哀れにも犠牲者は、何が起こったかさえ分からず海中に引きずり込まれ、食い殺されてしまうのだ
その正体としては、シャチやイリエワニなどの実在する生物が挙げられている
シャチが人間を捕食することはないとされているが、その優れた知能や圧倒的な身体能力、時速60km以上で泳ぐスピードはあらゆる動物の中でも規格外であり、古代の人々がシャチを怪物として恐れていたとしても不思議ではない
一方で、イリエワニは体長が6メートルを超えることもある世界最大のワニであり、その禍々しい姿と獰猛さはまさに怪物そのものだ
背中を覆う「背鱗板」と呼ばれる突起物の存在が、磯撫での尾びれの針のイメージに繋がった可能性もある
イリエワニは海流に乗って広範囲を移動することで知られ、過去には日本近海での発見例もあったそうだ
これらシャチとイリエワニの特徴が結びついた結果として、磯撫でのような怪異伝説が生まれたのだろう
2.影鰐
影鰐(かげわに)とは、島根県大田市に伝わる暗黒のサメである
中国地方の一部の地域では、サメのことをワニと呼ぶそうだ
つまり影鰐はワニの名を冠するが、立派なサメということである
かつて島根の漁村では、「凪(風が止み波が立たない状態)の日は漁に出てはいけない」という掟があった
海が凪になると、影鰐が出現するとされていたからである
しかし漁師からすれば、風のない日は舟も転覆しずらく、絶好の漁獲日和である
そのため、こっそり漁に出る者が後を絶たなかったわけだが、そんな強欲な漁師を狙って、影鰐は現れるのである
影鰐は、海面に映った人間の「影」を食べるという
影を食われた人間は、問答無用で死んでしまうそうだ
では、影を食われなければ大丈夫かと言えば、そうは問屋が卸さない
ある時、影を食われそうになった漁師が、逆に鉄砲で影鰐を返り討ちにした
これで一安心かと思いきや、その漁師が海辺に上がった時、足の裏に何かが突き刺さった
なんとそれは、先程射殺した影鰐の骨であったという
漁師はその傷が元で病気となり、ついには死んでしまったそうだ
人々は影鰐の祟りを恐れ、凪の日は漁に出ないことを徹底するようになった
つまり影鰐に狙われたが最後、どう足掻いても助かる見込みは無いということである
なんとも小癪な話である
3.ナナウエ
ナナウエ(Nanaue)は、ハワイ神話に登場する半身半魚の神である
この神にまつわる伝承には、次のような物語が伝えられている
(意訳・要約)
昔々あるところに、カモホアリイ(Kāmohoaliʻi)というサメの神がいた。
ある時、彼はカレイ(Kalei)という人間の娘と恋に落ち、やがて二人は子供をもうけた。
子供は「ナナウエ」と名付けられスクスクと育ったが、恐ろしいことに、その背中には巨大なサメの口が生えていたという。
カモホアリイは妻カレイに、「ナナウエに肉だけは絶対に食わせるな」と言った。
彼はサメの神であるゆえ、サメの習性を良く知っていたのである。
一度でも動物の血肉の味を覚えたサメは、魚の変わりに肉ばかり食うようになる。
もしその肉が人間のものであれば、サメは人食いに目覚める、といった理屈である。
だが、ナナウエが7歳になるころ、彼はこっそり肉を食べてしまった。
カモホアリイが危惧した通り、肉の味に魅了されたナナウエは次第に人肉を欲するようになる。
そして密かに人間を殺しては、死体を洞窟に運んで食べる人食い怪物となってしまったのである。
ナナウエが成人したころ、彼は人間に紛れ農園で働いていたが、ひょんなことから背中の口を露わにしてしまい、縄で縛られた後、王様の前に突き出された。
王様は「近ごろ巷を騒がせている、連続失踪事件の犯人はお前だな?」と、ナナウエに詰め寄り、彼を火あぶりの刑に処そうとする。
死にたくない一心で、ナナウエは父であるカモホアリイに祈りを捧げた。
次の瞬間、ナナウエの体は完全なるサメへと変化し、縄を引き千切り泳いで逃げてしまった。
ナナウエは、ハワイ島からマウイ島まで逃亡した。
深く反省した彼は心機一転、真人間として生きることを決めた。
しかし、結局食人衝動には抗えず、人食いを繰り返すようになってしまう。
最後には火あぶりにされて、死んでしまったという。
参考 : 『世界神話伝説大系』『神魔精妖名辞典』『LaniLani』他
文 /草の実堂編集部
(この記事は、草の実堂の記事で作りました)
サメは映画「ジョーズ」のイメージもあるのか「人食い」「恐ろしい」とされることが多いです
神話や伝説にもサメが登場します
日本神話では、「因幡の白うさぎ」にもサメが登場します
いきもので読む、日本の神話 (TOYOKAN BOOKS) 単行本
古事記、日本書紀、風土記などに登場する日本神話のいきものたちのエピソードを紹介
よく知られた話も新発見があるかも