2024年09月25日

NY株は4営業日続伸・史上最高値を更新、日経平均株価は4営業日続伸

24日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、4営業日続伸し、終値は前日比83ドル57セント高の4万2208ドル22セントで4営業日連続で史上最高値を更新

ハイテク株中心のナスダックは100.25ポイント高の1万8074.52

S&P500は14.36ポイント高の5732.93





24日(日本時間)の日経平均株価は4営業日続伸し、終値は前週末比216円68銭高の3万7904円59銭


(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
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大昔、人類が生き延びたのは「犬のおかげ」だった?

気候変動、パンデミック、格差、戦争、私たち人類を襲う未曽有の危機を前に、20万年にわたる人類史が岐路に立たされている――
そのように言っても、大袈裟に感じる読者は少ないのではないでしょうか
そんな今、40億年の生命誌からヒトの生き方を問い直そうとしているのが、レジェンド研究者・中村桂子さんです
科学の知見をもとに古今東西の思想や実践活動に学び、「本来の道」を探った著書『人類はどこで間違えたのか――土とヒトの生命誌』より一部抜粋・編集して、生き方を見つめ直すヒントをお届けします

■3万年前にイヌは人を「選んだ」

家畜化の研究は、主として2つの方向から行われています
1つは化石、もう1つがDNA解析(ゲノム全体を見る、特定の遺伝子を探るなどさまざまな方法)です

新しい化石が出たり、分析法が開発されたりすると研究成果は変化しますので、これで決定とはいえませんが、3万年前(DNA解析の結果は4万~2万7000年前となる)頃には、イヌとして人間と共に暮らす動物がいたと考えてよさそうです

農耕が始まったのは1万年ほど前とされますから、それ以前の狩猟採集の頃に、イヌという野生とは違う動物が私たち人間と一緒に暮らしていたことになります

家畜化は、人間が自分の役に立てるために特定の生きものの特定の性質を変えていく過程です
後の時代になってのウシの場合、労働力として役立つ、乳をとるなどわかりやすい話です

でも、イヌにはそのような特定の目的があったとは思えず、人間と暮らす生活をイヌが選んだといったほうがよいようにも思えます
家族になったといってもよいかもしれません

DNA研究から面白いことがわかってきました

人間のDNA解析から、超社会性(社交性が高く、おしゃべりが好きというような性質)に関連するとされる多型(同一種の個体で異なる表現型を示す)が見つかっているのですが、それと同じ多型がイヌにあるというのです(多型はオオカミにはありません)

人もオオカミも社会性動物と呼ばれます
まさに「私たち」として生きる性質を持つ生きものです
その中からとくに社会性の高いものとしてイヌが生まれ、人間にも関心を持ったのでしょう
イヌには家族の一員と呼んでよい存在になる性質が備わっているようです

赤ずきんちゃんだけでなく、『三匹の子豚』『オオカミと七匹の子山羊』、さらには『ピーターと狼』など、物語に登場するオオカミはどれも子どもにとって恐いものですが、別の見方をすれば、身近な存在だったともいえます

オオカミに、人なつっこさにつながる遺伝的素因があったというのは意外ですが、わたしは道を歩いている時によくイヌが寄ってくるので、イヌとはどこかでつながっていると実感しており、この研究成果に納得しています

■イヌは家畜とは違う存在だった? 

このようなイヌと人間の関係を見ると、家畜という言葉から思い浮かぶような、人間が自分の都合で特定の生きものの性質を思うように変える、というイメージが消えます

生きものの性質は、本来少しずつ変化していくものであり、その結果、進化をします
進化には、「進」という字が入っているので、進歩と重ねて考えられがちですが、まったく違います

進歩は1つの価値観で比較し、先進国、途上国などと縦に並べます
一方、進化はすでに何度も述べたように、多様化の道を歩み、それぞれがそれぞれとして生きることになります
つまり、さまざまに変化する(展開)現象なのです

19世紀にダーウィンが、「進化は変異をしたものの中から自然選択された個体が残ることによって起きる」ということを示しました
基本的にはこれが進化のメカニズムであり、この考え方をまとめたのが有名な『種の起源』です

ダーウィンは、ビーグル号に乗ってさまざまな土地の動植物に接し、とくにガラパゴスでの体験から環境によって、生きものの形態や暮らし方が変わることを実感し、変異と自然選択という進化についての考え方をまとめたといわれます
確かにそうなのですが、ダーウィンは子どもの頃から身近な生きものをよく観察していました

もちろんそこには野生の動物や鳥もいましたが、本当に身近だったのはイヌやハトなど、飼っている生きものたちでした
とくにハトについては、手に入る限りの品種を飼い、世界各地から標本も集めて、それぞれの違い――つまり変異を調べています

当時の人々は、異なる姿形や性質を持つ品種の原種はそれぞれ別の野生種であると思っていたのですが、ダーウィンは自身の観察から飼いバトはどれもカワラバトの子孫であると信じるようになります
そして、そこには自然選択の力がはたらいていると考えたのです

ダーウィンは、人間は自分の望みの性質や形を持つ個体をつくり出しているような気分になっているけれど、そこにはたらいているのは「自然選択」なのだということを見出しました

ここにある自然という文字はとても大事です
機械の改良は、人間の望みとそれを可能にする技術とで思うように進められます
イヌやハトも、速く飛ぶハトが欲しいと思ったら速い個体を選んで掛け合わせをしていきます

ただ、生きものの場合、望みの個体が得られるとは限りません
速く飛べてもけんかばかりしている個体では困ります
そもそもが自然の営為なので、なかなか思い通りにはなりません

近年は遺伝子操作ができるようになりましたから、ダーウィンの頃よりは求める品種を得やすくはなりましたが、それでも遺伝子のはたらきが「自然」であることに変わりはなく、機械のようにはいきません

生きものを対象にする時は、常にそこに「自然のはたらき」を意識しなければならないのです
それを忘れると大きなしっぺ返しがあると思っていたほうがよいでしょう

■ネアンデルタール人絶滅とイヌの関係

イヌについての興味深い話があります

現存する人類はホモ・サピエンスだけですが、同時期にヨーロッパで暮らしていたネアンデルタール人は、なぜ滅んでしまったのかという疑問をめぐる話です

ネアンデルタール人は脳も大きく、体格もがっしりしており、ホモ・サピエンスのほうがひ弱なのに、後者が生き残ったのは、猟犬がいたからだというのです

ネアンデルタール人の食生活や石器を調べると、数十万年間、変化が見られません
独自の世界にこだわり、新しいことに積極的でなかったとされます

ネアンデルタール人の絶滅時期は、4万年ほど前とされ、その頃気候変動があったことが知られています
しかも当時ネアンデルタール人は小さな集団で暮らし、ゲノム解析から、多様性に欠ける状態であったこともわかっており、3万年前頃までにはホラアナライオン、ホラアナハイエナなどと共に絶滅したとされます

■イヌという仲間の力を借りた

常に生きにくい環境になったとき、生きものの間での食糧の奪い合いが起きるわけですが、ホモ・サピエンスはイヌという仲間の力を借りて、狩りの場で優位に立ったという考えです(パット・シップマン『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』原書房)

世界にこだわり、新しいことに積極的でなかったとされます

この説を支えるのは、ベルギーのゴイエ洞窟で出土したイヌと同定される化石が3.6万年前のものとされるところから、旧石器時代からイヌという仲間がいた事実が明らかになったことです

ネアンデルタール人の絶滅の理由にはさまざまな説が出されている状況であることを踏まえたうえで、興味深い説です

頑なに従来の生活を守り続けたがゆえに滅びたネアンデルタールと、イヌとの協同に始まり、他の生きものと積極的に関わって牧畜、農業へと新しい生活を切り拓いていったホモ・サピエンスとを比べると、挑戦は大事だと思えます

とはいえ、挑戦と同時に伝統の維持も忘れないのがよい生き方といえるのでしょう

それにしても、人間は特別な存在であることも確かだけれど、動物の1つとして、他の仲間と関わりながら生きる存在でもあることを実感します
相手を利用するというような関係ではなく

歴史を知り、これからを考える参考にしなければなりません

(この記事は、東洋経済オンラインの記事で作りました)

イヌとネコはヒトが飼ってきた動物では特別な動物です

イヌはヒトが飼った最初の動物であり、ヒトのパートナーで家族の結びつきも感じます

イヌは、昔話にもよく登場する身近な動物です

それにしても人類(ホモ・サピエンス)が生き延びた・ネアンデルタール人が絶滅は、イヌが関係しているとの本記事の説は注目です





人類はどこで間違えたのか-土とヒトの生命誌 (中公新書ラクレ 819) 新書

現代、ヒトは多くの問題で岐路に立っている
ヒトが「本来あるべき道」を探る
posted by june at 04:28| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月24日

古の伝承が語る~ 恐るべき『寄生虫の妖怪』たち

寄生虫とは、他の生物に寄生し、その生命活動に依存して生き延びる虫の総称である

人類にとっても非常に身近な存在であり、たとえば「ニキビダニ」として知られるダニは、ほぼすべての人間の顔面に存在している
また、幼少期にぎょう虫検査を受けた経験を持つ人も少なくないだろう

寄生虫が宿主を死に至らしめるケースは稀であり、大抵の場合は共生関係にあるといえる

しかし、神話や伝説の中には悍ましい寄生虫たちの言い伝えも存在する

今回は、そのような寄生妖怪たちをいくつか紹介しよう

1 応声虫

応声虫(おうせいちゅう)とは、中国や日本の伝承に登場する奇怪な寄生虫である

この虫は、中国の古い文献にたびたび登場し、人間の喉や腹部に寄生することで知られている
宿主の意思とは無関係に体内から声を発し、他者からの呼びかけに勝手に答えたりするという

唐代の文人・張鷟(ちょうさく)が著した『朝野検載』には、次のようなエピソードがある

ある人物が応声虫に寄生され、日常生活が困難になっていたという

人から話しかけられる度に喉にいる虫が勝手に応答するので、ほとほと困り果てていた

そこで、彼は高名な医者に相談することにした
しかし、この医者も前例のない難病に頭を抱え、治療法の研究に日夜取り組み始めた

ある日、医者はある妙案を思いつき、それを実行することにした

その方法とは、中国最古の薬物書『神農本草経』に記載されている薬草の名を、患者の前で次々と読み上げるというものであった

予想通り、応声虫はその名に反応し、ベラベラと喋り始めた
ところが、「貝母(ばいも)」という生薬の名前が出ると、虫は一切の反応を示さず黙り込んでしまったのである

医者はこれを見て、「貝母」こそが応声虫の弱点であると見抜き、即座に薬を調合して患者に服用させた

その結果、応声虫はたちまち死滅し、患者は元の健康な状態に戻ったという

このエピソードは、応声虫が単なる伝説であるだけでなく、古代の人々がどのようにして未知の病に対処しようとしたかを示す一例ともいえよう

日本の応声虫

日本にも応声虫の伝承が残っている

元禄16年(1703年)のこと
とある男が応声虫に寄生され、高熱に苦しんだという

10日ほどで熱は引いたが、恐ろしいことに、腹に人間の口のような不気味な腫れ物ができていたそうだ

男が口に話しかけてみると、まるでオウムのように真似して喋り出した
しかも、この口に食べ物を与えてみたところ、残さずペロリとたいらげてしまう

「食べ過ぎは体に悪い」と男は食事を控えたが、そうするとさらなる高熱に襲われた
そして、腹の口は「メシをよこせ!」と猛烈に罵倒してきたのだ

こんなことが毎日続くので、男はとある名医に診てもらうことにした
名医はこれを「応声虫の仕業だ」と即座に見抜き、ありとあらゆる薬を手あたり次第、腹の口に飲ませてみた

すると、数種類の薬については飲むのを嫌がったので、これらの薬を調合し、毎日腹の口に無理矢理ねじ込むという荒療治を行った
徐々に腹の口は声が枯れ、口調も弱々しくなっていき、数日後、男の肛門から角が生えたトカゲのような虫が這い出してきたという

これこそが応声虫の本体なのであろう
応声虫はその場から逃げ出そうとしたが、即座に撲殺されてしまった

そして腹の口も消滅し、男の体調も次第に回復していったそうだ

2. 疳の虫

子育てをする者なら誰しも、「赤ん坊の夜泣き」に悩まされるものだ

日本では、赤ん坊や幼児が夜泣きをする原因として、古来より「疳の虫(かんのむし)」が原因とされてきた
これは実際の虫というより、精神的不安や神経過敏を指すもので、夜泣きや癇癪の一因とされ、民間では「疳の虫」を鎮めるために、お守りや祈祷が行われることもあった

この「疳の虫」を祓うための、いわゆる虫封じの方法としては、赤ん坊の手のひらに呪文を描き、塩で揉んで洗い流すというものがある

そうすることで、指先から「疳の虫」が這い出し、追い払うことができると信じられていたのである

3. アンティング

アンティング(Bès Anting/Hantu Anting-Anting)とは、マレーシアの先住民族セノイ族に伝わる虫の怪異である
漫画家・水木しげるの著書では「耳たぶを食べる精」という名で紹介されている

この妖怪は、老人にのみ憑りつくといわれている
憑りつかれた老人の耳たぶにはアリのような虫がぶら下がり、そして腫れあがる

こうなると虫を取り除いても手遅れであり、約1週間で耳たぶが完全に消失してしまうという

4 焦螟

平安時代の官僚「藤原正光」は、蚊のまつ毛が落ちるほどの小さな音でも聞き逃さない、優れた聴力の持ち主だったという伝説がある

蚊にまつ毛があるかは不明だが、もしあるとすれば、それは極めて小さな毛ということだ
そんな蚊のまつ毛に寄生するとされる虫が、焦螟(しょうめい)である

古代中国の書物「列子」には、次のような説明がある

川から生じる虫、これを焦螟と言う
焦螟は集団で飛び、蚊のまつ毛に集まるが、小さすぎるゆえ互いに触れることはない
蚊は、己のまつ毛に焦螟が住んでいることに気づかない

もはや肉眼での視認は不可能なレベルである
現代でも非常に微小で細かいものの例えに、焦螟の名が使われることがある
俳句においては、夏の季語として扱われることが稀にあるそうだ

使い所は難しいが、俳句を嗜むなら覚えておいて損はないだろう

参考 : 『世界妖怪大全』他
文 / 草の実堂編集部

投稿 古の伝承が語る~ 恐るべき『寄生虫の妖怪』たち は 草の実堂 に最初に表示されました

(この記事は、草の実堂の記事で作りました)

妖怪はあらゆるところにいるという

「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる氏は妖怪マンガの第一人者のひとりだ

氏の描く妖怪はユーモラスな一面も感じる

妖怪を身近に感じられるようになったのは氏の影響も大きいかも・・・




妖怪ビジュアル大図鑑 (講談社ポケット百科シリーズ) ハードカバー

妖怪マンガの第一人者・水木しげる氏が描く世界の妖怪のビジュアル図鑑
不気味でユーモラスな水木ワールドが妖怪の世界にいざなう
posted by june at 12:39| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NY株は3営業日続伸

23日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、3営業日続伸し、終値は前週末比61ドル29セント高の4万2124ドル65セント

ハイテク株中心のナスダックは25.95ポイント高の1万7974.27

S&P500は16.02ポイント高の5718.57




23日(日本時間)の日経平均株価は秋分の日でお休み


(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
posted by june at 06:51| Comment(0) | 株価動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

41年前の発行なのに2022年東大含む大学生協の文庫売上1位

■情報過多の時代を上手に生き抜く 

飛行機は自力で飛ぶことができるが、グライダーは自力で飛ぶことができない
人間の能力もこの2つに分けることができる
受動的に知識を得る「グライダー能力」と、自分で物事を発明・発見する「飛行機能力」だ
知識を詰め込むグライダー能力だけが優秀でも、所詮コンピュータには負けてしまう
AIの誕生によって人間の仕事が奪われようとしている今だからこそ、考えることの本質に迫り、独自の思考を生む術を教えてくれるのが本書だ

物事を考えるのには、最初にテーマの設定が必要だ
文学の研究ならば、まず作品を読む
読んでいくと、わからないところ、違和感を抱くところなどが出てくる
これを書き抜く
繰り返し心打たれるところや、わからない箇所が再三現れたら要注意
こうした部分が「素材」になる
ただ、素材だけでは足りない
アイデア、ヒントがほしい
それらはビール醸造でいうところの「醱酵素」になる
そして「麦」に当たる先の素材と一緒に“寝かせる”ことで、化学反応が進行し、「おいしいビール=面白いテーマ」が生まれる

寝かせることほど、思考法の整理法で大切なものはない
英語には「一晩寝て考える」という成句がある
また中国では、文章をつくるときに優れた考えがよく浮かぶ場所として、「馬上」「枕上」「厠上」の「三上」があるとされてきた
枕上は、寝て朝目覚めれば、よい考えが浮かぶことを指す
一晩中ずっと考え込むよりも、一晩寝て朝起きればよい考えが浮かぶものである

テーマが決まれば、情報を集めて「メタ」化していこう
情報には段階がある
たとえば「○○山は南側の斜面が砂走(すなばし)りになっている」というように、自然を直接表現したものは「第1次情報」だ
対して「この地方の山は△△火山帯に属している」といった表現は「第2次情報」になり、第1次情報を踏まえて、より高度の抽象を行ったメタ情報だ

思考や知識についても、メタ化の過程があてはまる
具体的、即物的な思考や知識は第1次情報だ
その同種を集め、整理し、相互に関連づけると第2次情報になる
それをさらに繰り返すと、第3次情報になる
思考の整理とは、低次の思考を抽象のはしごを登って、メタ化していくことだ
その際にも、醱酵が役に立つ
寝かせて、化学的変化が起こるのを待ち、思考を純化させていく

多くの人にとって、第1次情報の代表はニュースだ
新聞を読んでいて、「これは」と思うものに出くわしたらスクラップする
方法はスクラップブックに貼るのと、袋に区分けするのと2つある
前者はテーマがおおまかであれば便利だが、複数になると不便で、後者のほうがいい
袋の中身がたまってきたら、資料が揃ってきた証拠
そこで改めて目を通そう

第1次情報を本に求める場合、関連書籍を集められるだけ集めて、積んでおく
そして、片っ端から読んでいく
興味のあることは、すべて頭の中へ記録する
関心事項は、そう簡単に忘れないので安心しよう

■3段階で情報をメタ化する

第1次情報から何か考えが浮かんだら、やはり寝かせて、その際、せっかくの考えが消えないように紙にメモしておく
往々にして妙案はふと浮かんでくることが多い
手帖を持ち歩いておき、すぐに書き留めるのがいい
そして手帖を適宜見返し、「これは面白い」というものなら脈ありだ
別なところでもう少し寝心地をよくしてやろう

そこで登場するのがノートだ
冒頭に見出しを書き、手帖の内容を箇条書きする
ノートに書き写した日付を入れ、手帖に整理番号が振ってあれば記入し、関連する新聞や雑誌の切り抜きがあれば、貼っておく

手帖からノートへ移すことは、まさに移植である
コンテクストが変われば、考えは新しい意味を帯びるようになる
さらに、ノートの中で脈のありそうな考えを、もう一度、他のノートに移す
これが「メタ・ノート」だ

メタ・ノートでは、一つのアイデアに見開き2ページを使う
冒頭にテーマの題目をつけ、前のノートにあったことを整理して、箇条書き風に並べる
移した日付も忘れずに記入
考えが醱酵してきたときに、どれくらい日時が経過しているかがわかる

メタ・ノートに入れた考えは、自分にとってかなり重要なもので、長期にわたって関心事になるものばかりだ
でも、しばらくは頭の中から切り離して醱酵させよう
外山氏は、第1段階のノートとメタ・ノートを合わせて53冊持つという
それらを眺めて「我が思考、すべてこの中にあり」と思うのは気持ちがいい、と本書で綴っている

考えをまとめる段になったら、とにかく書いてみよう
材料はありすぎるくらいたっぷりあり、どうまとめたらよいか、途方にくれてしまうかもしれない
でも、大論文を書こうなどと気負わず、まずは気軽に書いてみよう

終わりまで行ったら、そこで全体を読み返し、推敲作業だ
第1稿が満身創痍になったら、新しい考えを取り込みながら第2稿をつくる
そして、改めて推敲へ
音読をすれば、考えの乱れているところは、すぐにわかる
声も思考の整理に役立つのだ

これらを実践しているうちに、グライダー型人間から飛行機型人間へ転身していることに気がつくだろう

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外山 滋比古(とやま・しげひこ)
1923年生まれ。文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学英文科卒業。『英語青年』編集長を経て、東京教育大学、お茶の水女子大学などで教鞭を執る。専攻の英文学に始まり、テクスト、レトリック、エディターシップ、思考、日本語論の分野で、独創的な仕事を続け、2020年に死去。本書は1983年の刊行から41年読み続けられている「知のバイブル」で、全国大学生活協同組合連合会の450店舗での2022年文庫ベストセラー第1位に輝いた。
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※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年8月30日号)の一部を再編集したものです



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外山 滋比古(とやま・しげひこ)
お茶の水女子大学名誉教授
1923年、愛知県生まれ
東京文理科大学英文科卒業
雑誌『英語青年』編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を歴任
文学博士英
文学のみならず、思考、日本語論などさまざまな分野で創造的な仕事を続けた
著書には、およそ40年にわたりベストセラーとして読み継がれている『思考の整理学』(筑摩書房)をはじめ、『知的創造のヒント』(同社)、『日本語の論理』(中央公論新社)など多数
『乱読のセレンディピティ』『老いの整理学』(いずれも扶桑社)は、多くの知の探究者に支持されている
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(この記事は、プレジデントオンラインの記事で作りました)

情報過多時代の現代だからこそ「飛行機能力」が重要だ

情報を検索などするならコンピューターの方が人間より優秀だ

AI時代の現代はAIの方が「グライダー能力」は優秀だ

自分で考え、生み出す、発見することが「生き抜く」道だ



思考の整理学 (ちくま文庫) 文庫

情報過多、AI時代の現在だからこそ本書の考え方が必要だ
本書の手順に従い実践すれば、「飛行機能力」が身につく
posted by june at 04:10| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする