30日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、反発し、終値は前日比203ドル40セント高の4万0743ドル33セント
ハイテク株中心のナスダックは222.78ポイント安の1万7147.42
S&P500は27.10ポイント安の5436.44
30日(日本時間)の日経平均株価は続伸し、終値は前日比57円32銭高の3万8525円95銭
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
2024年07月31日
「左利きは天才が多い」ってホント?
日本では長らく左手で箸を持つのは不作法と見なされてきたが、一方で左利きには才人や偉人が多いといった共通認識もある
「眠る右脳の潜在能力を引き出すため、左手を積極的に使う」という100年を超す議論の道のりを辿る
本稿は、大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』(PHP新書)の一部を抜粋・編集したものです
● 本当に左利きの脳と身体は優秀なのか? 100年以上前の「両手利き」運動の真相
眠っている右脳の潜在能力を引き出すために左手を積極的に使おう──そんなメソッドが推奨されることもある能力開発において、とかくポジティブに受け取られることが多い左利き
話題ばかりが先行して「右脳神話」ともいうべき様相を呈していますが、すべての左利きに天賦の才が与えられている訳ではありません
おまけに紋切り型の「右脳神話」が横行しすぎると、かえって「右利き優位の社会」の問題点が雲隠れする危惧すら感じます
本当に左利きの脳と身体は優れているのか?手放しに左利きを賞賛するのではなく、多面体ともいえる左利きの特徴についてひもといてみます
脳科学の黎明期ともいえる19世紀末から20世紀初頭にかけ、国内外で両手利きの人間を養成する提案および運動が起こりました
代表的な例として、日本では1890(明治23)年に加藤弘之が提唱した「左手教練説」、そしてイギリスでは1903年に『両手利き』(未邦訳)の著者であるジョン・ジャクソンが設立した「両手利き文化および直立文字の協会」があります
賛同者に恵まれず日の目を見ることもなかった加藤の「左手教練説」とは対照的に、ジャクソンの「両手利き文化および直立文字の協会」は、著名な支持者や50人の委員が名を連ねる団体として、その主張が教育の場で採用されることもありました
多くの書籍ではジャクソンが創設した団体として「両手利き文化協会」のみ紹介されていますが、彼は「両手利き文化および直立文字の協会」もつくったのです
掲げたスローガンは「左手への公正と平等」。両手利きだけでなく、ブロック体で文字そのものを斜めに傾けない直立文字まで推奨し、左手で書きやすいよう書体の左右中立をめざした点が、当時としては画期的でした
また賛同者として、両手利きの人物伝に名を連ねるボーイスカウトの創始者ロバート・ベーデン=パウエル、ヴィクトリア女王直属の絵画教師で画家のエドウィン・ランドシーアといった著名人が挙げられます
● 「両手利き」思想に基づく教育広まる 一方で批判や疑問視する声も高まった
ちなみに、両手利きの推奨は左利きに右手づかいを暗にほのめかす手段として批判されがちですが、ジャクソン自身は「左利きは左利きとしてその天分を生かすべきだ」と主張
また国家的事業にまで発展しなかったものの、この進歩的な思想にもとづく教育が多くの初等学校で採用されました
たとえばイギリス王位継承者や歴代の首相の多くが学んだイートン校では、進級に向けて左手で書く訓練を定めた時期があったといわれています
そのいっぽう、この未来の人間像に対する批判も絶えませんでした
協会への「常識はずれの連中だ」との悪評、両手利きがもたらすと考えられてきた効能に対する疑問視・・・
こうした逆風のみならず、道なかばにしてジャクソンが他界したこともあり、人びとの関心が遠のき、消滅する運命をたどりました
20世紀初頭といえば世界各国で最も左利きが矯正された時期ともいえますが、それはさておき、ジョン・ジャクソンは自著において、ロンドンで開催された万国博覧会で日本の工芸品に強く感動し、「日本こそ両手利き文化の模範」と絶賛していました
ともあれ、19世紀後半から20世紀前半にかけて「両手利き」の推進論者が掲げていた、左手教育がもたらすメリットをいくつか挙げてみます
(1)両手を使えば身体のバランスがよくなるだけでなく、バランスのとれた左脳と右脳の発達が可能となり、ひいては知力・理解力・記憶力が増進する
(2)両手を交互に使えるため疲労感が軽減する
(3)大脳の機能障害(脳卒中など)による失語症の予防や軽減
(4)人間個々の能力だけでなく国益も増進する
これらを俯瞰すると、現代的な視点では大きく足りないことがあります
そう、大脳半球がもつ「もうひとつの能力」が語られていなかったのです
● 手術で判明した大脳半球の左右非対称性 右脳は空間や図形認知を司る
霊長類のなかで唯一コトバを使いこなし、利き手についても右利きが多数派(マジョリティ)である人類
ゆえに「右利きこそ人間としての進化の証左」であり、2つの大脳半球についても、右手のはたらきをコントロールする「左脳」には言語中枢があることから優位脳とされ、「右脳」はものいわぬ劣位脳とみなされていました
また左利きについては右利きとは対照的に「右脳」に言語中枢があるのではといった推測程度の認識でした
この長らく君臨してきた通説にコペルニクス的転回が訪れたのは1960年代のこと
ロジャー・スペリーをリーダーとする研究チームが、癲癇をもたらす病巣の転移を防ぐために行なった、左脳と右脳をつなぐ脳梁(のうりょう)を切断する交連切開術から、大脳半球の機能が左右非対称であることを発見したのです
これにより「右脳は空間や図形の認知や音楽的な能力を司る」という見解が定着し、その功績が認められ、1981年にはノーベル医学生理学賞を受賞しました
● 巻き起こった「右脳神話」ブーム 「両手使い」の実践は個人の自由
その後、偉大なる発見をもたらした基礎研究を応用するかのごとく、多くの能力開発家が独自のメソッドを展開する過程で「右脳神話」ブームが巻き起こります
その核たる「右脳」のかくれた能力を引き出す方法については多種多様です
スマートフォンアプリなどでのイメージトレーニングや瞑想、自然とのふれあい、本を反対から読む・・・
調べだすと枚挙にいとまがありませんが、なかでも「左手および左半身を意識して使う」という方法こそ、「右脳を刺激しやすい」という理由から好奇心あふれる右利きの人が実践しがちです
その背景に「左利きは左手の動きを司る右脳が利き脳だから芸術的な才能にあふれた天才が多い」「右利き優位社会で生きる左利きは、非利き手である右手を器用に使える」といった、イメージ先行型の左利き賛美があることも見逃せません
さらに両手づかいを実践することで得られる効能として、次のような事例を挙げる能力開発家や医師がいます
認知症予防、脳梗塞による半身不随でのダメージ軽減、国民医療費の低減・・・
また左手ではなく、右手を積極的に使うことで比較的左利きが苦手とする「左脳」的な言語能力を鍛えられるとする見解も存在します
あたかも混迷する社会を打開する21世紀のメソッドに見えますが、1世紀という時を経たとて、基本的な思考の枠組みは前世紀以前の両手利き推奨運動と大きくは変わりません
スペリーらの基礎研究によって、より脳科学的な後ろ盾が加わったバージョンア
ちなみに筆者の「両手づかいのすすめ」についての見解は以下のとおりです
「否定はしない。大人が試みることは個人の自由であり効果が期待できるものの、すべての人にあてはまるわけではない。そして左利きの子どもに対する矯正の口実に利用することだけは避けたい!」
(この記事は、DIAMOND onlineの記事で作りました)
天才に左利きが多いイメージはありますね
「20世紀最大の天才(物理学者)」アインシュタイン、「20世紀最大の芸術家」ピカソや「万能の天才」ダ・ヴィンチ、「ギターの天才」ジミ・ヘンドリックス、海外サッカーのメッシなども左利きといわれます
しかし、日本のプロ野球で天才といわれる長嶋茂雄は右利きです
左利きに天才が多いことも否定しませんが、要はその人個人によると思います
あと思うのは、以前のように左利きを右利きに矯正することが減りましたね
個人的には左利きも尊重すべき「個性」と思っています
左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ (PHP新書) 新書
世の中は右利きが多く、右利き用に作られているものが多く、左利きに不便な点も多い
しかしこの「逆境」で活躍している左利きも多い
左利きの有名人のエピソード、左利きの有名人、左利きも暮らしやすい社会への取り組みも紹介
「眠る右脳の潜在能力を引き出すため、左手を積極的に使う」という100年を超す議論の道のりを辿る
本稿は、大路直哉『左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ』(PHP新書)の一部を抜粋・編集したものです
● 本当に左利きの脳と身体は優秀なのか? 100年以上前の「両手利き」運動の真相
眠っている右脳の潜在能力を引き出すために左手を積極的に使おう──そんなメソッドが推奨されることもある能力開発において、とかくポジティブに受け取られることが多い左利き
話題ばかりが先行して「右脳神話」ともいうべき様相を呈していますが、すべての左利きに天賦の才が与えられている訳ではありません
おまけに紋切り型の「右脳神話」が横行しすぎると、かえって「右利き優位の社会」の問題点が雲隠れする危惧すら感じます
本当に左利きの脳と身体は優れているのか?手放しに左利きを賞賛するのではなく、多面体ともいえる左利きの特徴についてひもといてみます
脳科学の黎明期ともいえる19世紀末から20世紀初頭にかけ、国内外で両手利きの人間を養成する提案および運動が起こりました
代表的な例として、日本では1890(明治23)年に加藤弘之が提唱した「左手教練説」、そしてイギリスでは1903年に『両手利き』(未邦訳)の著者であるジョン・ジャクソンが設立した「両手利き文化および直立文字の協会」があります
賛同者に恵まれず日の目を見ることもなかった加藤の「左手教練説」とは対照的に、ジャクソンの「両手利き文化および直立文字の協会」は、著名な支持者や50人の委員が名を連ねる団体として、その主張が教育の場で採用されることもありました
多くの書籍ではジャクソンが創設した団体として「両手利き文化協会」のみ紹介されていますが、彼は「両手利き文化および直立文字の協会」もつくったのです
掲げたスローガンは「左手への公正と平等」。両手利きだけでなく、ブロック体で文字そのものを斜めに傾けない直立文字まで推奨し、左手で書きやすいよう書体の左右中立をめざした点が、当時としては画期的でした
また賛同者として、両手利きの人物伝に名を連ねるボーイスカウトの創始者ロバート・ベーデン=パウエル、ヴィクトリア女王直属の絵画教師で画家のエドウィン・ランドシーアといった著名人が挙げられます
● 「両手利き」思想に基づく教育広まる 一方で批判や疑問視する声も高まった
ちなみに、両手利きの推奨は左利きに右手づかいを暗にほのめかす手段として批判されがちですが、ジャクソン自身は「左利きは左利きとしてその天分を生かすべきだ」と主張
また国家的事業にまで発展しなかったものの、この進歩的な思想にもとづく教育が多くの初等学校で採用されました
たとえばイギリス王位継承者や歴代の首相の多くが学んだイートン校では、進級に向けて左手で書く訓練を定めた時期があったといわれています
そのいっぽう、この未来の人間像に対する批判も絶えませんでした
協会への「常識はずれの連中だ」との悪評、両手利きがもたらすと考えられてきた効能に対する疑問視・・・
こうした逆風のみならず、道なかばにしてジャクソンが他界したこともあり、人びとの関心が遠のき、消滅する運命をたどりました
20世紀初頭といえば世界各国で最も左利きが矯正された時期ともいえますが、それはさておき、ジョン・ジャクソンは自著において、ロンドンで開催された万国博覧会で日本の工芸品に強く感動し、「日本こそ両手利き文化の模範」と絶賛していました
ともあれ、19世紀後半から20世紀前半にかけて「両手利き」の推進論者が掲げていた、左手教育がもたらすメリットをいくつか挙げてみます
(1)両手を使えば身体のバランスがよくなるだけでなく、バランスのとれた左脳と右脳の発達が可能となり、ひいては知力・理解力・記憶力が増進する
(2)両手を交互に使えるため疲労感が軽減する
(3)大脳の機能障害(脳卒中など)による失語症の予防や軽減
(4)人間個々の能力だけでなく国益も増進する
これらを俯瞰すると、現代的な視点では大きく足りないことがあります
そう、大脳半球がもつ「もうひとつの能力」が語られていなかったのです
● 手術で判明した大脳半球の左右非対称性 右脳は空間や図形認知を司る
霊長類のなかで唯一コトバを使いこなし、利き手についても右利きが多数派(マジョリティ)である人類
ゆえに「右利きこそ人間としての進化の証左」であり、2つの大脳半球についても、右手のはたらきをコントロールする「左脳」には言語中枢があることから優位脳とされ、「右脳」はものいわぬ劣位脳とみなされていました
また左利きについては右利きとは対照的に「右脳」に言語中枢があるのではといった推測程度の認識でした
この長らく君臨してきた通説にコペルニクス的転回が訪れたのは1960年代のこと
ロジャー・スペリーをリーダーとする研究チームが、癲癇をもたらす病巣の転移を防ぐために行なった、左脳と右脳をつなぐ脳梁(のうりょう)を切断する交連切開術から、大脳半球の機能が左右非対称であることを発見したのです
これにより「右脳は空間や図形の認知や音楽的な能力を司る」という見解が定着し、その功績が認められ、1981年にはノーベル医学生理学賞を受賞しました
● 巻き起こった「右脳神話」ブーム 「両手使い」の実践は個人の自由
その後、偉大なる発見をもたらした基礎研究を応用するかのごとく、多くの能力開発家が独自のメソッドを展開する過程で「右脳神話」ブームが巻き起こります
その核たる「右脳」のかくれた能力を引き出す方法については多種多様です
スマートフォンアプリなどでのイメージトレーニングや瞑想、自然とのふれあい、本を反対から読む・・・
調べだすと枚挙にいとまがありませんが、なかでも「左手および左半身を意識して使う」という方法こそ、「右脳を刺激しやすい」という理由から好奇心あふれる右利きの人が実践しがちです
その背景に「左利きは左手の動きを司る右脳が利き脳だから芸術的な才能にあふれた天才が多い」「右利き優位社会で生きる左利きは、非利き手である右手を器用に使える」といった、イメージ先行型の左利き賛美があることも見逃せません
さらに両手づかいを実践することで得られる効能として、次のような事例を挙げる能力開発家や医師がいます
認知症予防、脳梗塞による半身不随でのダメージ軽減、国民医療費の低減・・・
また左手ではなく、右手を積極的に使うことで比較的左利きが苦手とする「左脳」的な言語能力を鍛えられるとする見解も存在します
あたかも混迷する社会を打開する21世紀のメソッドに見えますが、1世紀という時を経たとて、基本的な思考の枠組みは前世紀以前の両手利き推奨運動と大きくは変わりません
スペリーらの基礎研究によって、より脳科学的な後ろ盾が加わったバージョンア
ちなみに筆者の「両手づかいのすすめ」についての見解は以下のとおりです
「否定はしない。大人が試みることは個人の自由であり効果が期待できるものの、すべての人にあてはまるわけではない。そして左利きの子どもに対する矯正の口実に利用することだけは避けたい!」
(この記事は、DIAMOND onlineの記事で作りました)
天才に左利きが多いイメージはありますね
「20世紀最大の天才(物理学者)」アインシュタイン、「20世紀最大の芸術家」ピカソや「万能の天才」ダ・ヴィンチ、「ギターの天才」ジミ・ヘンドリックス、海外サッカーのメッシなども左利きといわれます
しかし、日本のプロ野球で天才といわれる長嶋茂雄は右利きです
左利きに天才が多いことも否定しませんが、要はその人個人によると思います
あと思うのは、以前のように左利きを右利きに矯正することが減りましたね
個人的には左利きも尊重すべき「個性」と思っています
左利きの言い分 右利きと左利きが共感する社会へ (PHP新書) 新書
世の中は右利きが多く、右利き用に作られているものが多く、左利きに不便な点も多い
しかしこの「逆境」で活躍している左利きも多い
左利きの有名人のエピソード、左利きの有名人、左利きも暮らしやすい社会への取り組みも紹介
2024年07月30日
NY株は反落
29日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、3営業日ぶりに反落し、終値は前週末比49ドル41セント安の4万0539ドル93セント
ハイテク株中心のナスダックは12.32ポイント高の1万7370.20
S&P500は4.44ポイント高の5463.54
29日(日本時間)の日経平均株価は9営業日ぶりに反発し、終値は前週末比801円22銭高の3万8468円63銭
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
29日の日経平均株価の終値は前週末比800円超の大幅上昇
ハイテク株中心のナスダックは12.32ポイント高の1万7370.20
S&P500は4.44ポイント高の5463.54
29日(日本時間)の日経平均株価は9営業日ぶりに反発し、終値は前週末比801円22銭高の3万8468円63銭
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29日の日経平均株価の終値は前週末比800円超の大幅上昇
「カタツムリ」はなぜ殻を捨てて「ナメクジ」になったのか
ナメクジは、カタツムリが殻を捨てて進化した生物だ
カタツムリは、なぜ安全な殻を捨てて丸裸になったのだろうか
なぜ殻を捨てたのか
雨期に入ってジメジメした毎日が続くが、農業や家庭菜園をしているような人にとって見慣れた生物がナメクジだ
ナメクジも貝類(軟体動物門腹足綱)で、海にいる巻き貝、ウミウシ、陸生のカタツムリと同じ仲間でカタツムリとナメクジは約3万種類が確認されている
カタツムリが、自らの殻をなくし、体内に埋め込んだ(ほとんどのナメクジが体内に殻を持つ)生物がナメクジということになる
また、完全に身体を隠せないほど小さな殻を持った半ナメクジのような生物もいる
だが、カタツムリが卵から孵化した段階から殻を持っているのに比べ、ナメクジは生まれた時から殻を持っていない
カタツムリの殻の中には胃、肝臓、肺などの重要な臓器が入っていて、カタツムリの殻を取ると死んでしまう
つまり、カタツムリとナメクジは共通の祖先を持っていて、カタツムリが殻を捨てて殻がなくても大丈夫なナメクジになったというわけだ
では、なぜカタツムリは安全な殻を捨て、丸裸のナメクジになったのだろうか
その理由はいくつかあるが、興味深いのはこの変化、進化が世界のあちこちでバラバラに起きていたことだ
貝類の弱点は乾燥だが、カタツムリは乾燥した地域にも棲息している
乾燥した環境になると、カタツムリは殻に引っ込んで雨が降ったり湿度が高くなるのをじっと待つ
だが、殻に引っ込んだままでは、エサを探せず、交尾もできない
そのため、カタツムリは、軟体動物が持つ身体を覆う外套膜という器官を殻の入口に集め、呼吸や体内の水分保持のために使うようになった
もちろん、殻があったほうが強力な外敵でなければ身を守ることができるだろうし、乾燥にも強いはずだ
一方、殻を持つことで外敵に発見されやすくなり、狭い場所へ逃げ込むことが難しくなる
水中に生息する貝類は、硬い貝殻を持っていたり海底の岩間などへ逃げることができるが、カタツムリの殻は壊れやすく地面に転げ落ちても容易に発見され、大型の鳥類などの強力な外敵に補食されてしまう
さらに、殻を背負っていることによるエネルギー負荷や殻を作り出すためのコストもバカにならない
カタツムリの殻には大量のカルシウムが必要で、カルシウムの摂取が難しい環境の場合、殻の強度も脆弱になる(※1)
ナメクジは食べると不快な味がし、保護色を発達させ、毒性を持ち、派手な警戒色のある種もいる
また、ナメクジは地面に穴を掘って身を隠すこともできる
殻のあるカタツムリにも殻のないナメクジにも、それぞれ強みや弱みがある
これは水中の貝類でも同じだ(※2)
あちこちで別々に進化
殻のない軟体動物は化石化することがほとんどないため、分子生物学の手法でカタツムリからナメクジへの過去の分岐が次第にわかってきた(※3)
ただ、分子生物学でもカタツムリとナメクジの表現系の違いが、どのようにして起きたのかについて議論が続いている(※4)
それはまた、どんな遺伝子変異が影響しているのかについても、まだよくわかっていないということだが、カタツムリやナメクジの遺伝的な多様性は高く、それが世界中のほとんどの環境に適応できる能力につながっている
確かなのは、世界のナメクジは単一の祖先から進化したのではなく、いくつかの祖先のグループから別々に進化してきたということだ
殻があったほうがいいのかないほうがいいのか迷ったためか、これまでカタツムリが、殻を小さくして半ナメクジになったり、身体の中に埋め込んだりしてナメクジになった進化が別々の地域で何度も起きた可能性がある
だが、殻をなくすのは大変な改造だ
殻の中の臓器を身体にしまいこみ、水分を確保し、紫外線などから身を守らなければならない
そのため、ナメクジは殻と一緒に臓器を格納し、外套膜で身体全体をおおって保護するようになった(※5)
生物の進化や形態の変化は、長期的には遺伝的な影響が大きいが、短期的には後天的な遺伝子修飾(エピジェネティクス)によっても起きる
環境変化や淘汰圧、性選択、有害物質の摂取などによる後天的な遺伝子修飾は、近い祖先の身体や生理の変化といった表現系に受け継がれ、母胎にいる段階から子孫へも引き継がれていく
貝類でも、環境適応に対する後天的な遺伝子修飾が起き、殻の形態などの表現系の変化が起きていることが報告されている(※6)
また、ヒトの農薬が遺伝子変異に影響を及ぼしたのではないかという研究もあり、ナメクジの環境適応力の驚異的な潜在力を示している(※7)
殻を持つカタツムリはゆっくりと成長し、殻によって生存率を上げる戦略をとった
ナメクジは殻を持たない代わりに素早く動き、早く成長し、たくさんの次世代を生んで子孫を残す戦略をとった
どちらがいいのかは、多様に何度も変化する環境や淘汰圧などによって優劣が分かれる
そのため、各地で何度もカタツムリから半ナメクジ、ナメクジへの表現系の変化が起きたのだろう
それは中途半端な殻しか持たない生存に不利な半ナメクジが多くいることでもわかる
半ナメクジの存在は、どっちつかずの表現系のあらわれだ
危険なナメクジの寄生虫
ところでナメクジは、世界各地で自然環境の在来固有種を脅かす外来種としての脅威になっている
マダラコウラナメクジもその一種で、もともとはヨーロッパのナメクジだったが、現在ではアフリカ、南北アメリカ、中国、インド、オーストラリア、日本にも上陸し、じわじわと分布範囲を広げている
このマダラコウラナメクジも体内に殻を持ち、身体が育つにつれて貝殻も年輪を刻んで大きくなる
また、オーストラリアではナメクジを生食し、広東住血線虫症という寄生虫感染症にかかって亡くなった人がいるし、沖縄県でもナメクジから感染したと考えられる広東住血線虫症の患者が発生し、米軍基地内の女児1人が亡くなっている
ナメクジを食べるのは絶対にやめたほうがいい
この広東住血線虫という寄生虫は、主にネズミ類を宿主とする
だが、中間宿主と考えられる貝類やカタツムリ、ナメクジ、カエルなどを食べることで幼虫が消化器官から体内へ侵入し、血流に乗って髄腔内へ入り込み、好酸球性髄膜炎などの神経疾患や消化器疾患などを発症する(※8)
この寄生虫は皮膚感染することもあるので、ナメクジなどをむやみに触るのも危険だ
非衛生的な飲食店にはネズミが出入りすることも多く、ネズミの糞から寄生虫が排出され、その糞を食べたナメクジなどが汚染される危険性がある
また、野菜に付着したナメクジなどから、広東住血線虫症の幼虫が排出されて野菜表面に残ることも考えられる
サラダなどで生野菜を食べる場合、よく洗ったほうがいい
※1:Takahiro Hiirano, et al., "" Biological Journal of the Linnean Society, Vol.114, 229-241, 15, January, 2015
※2:Yasunori Kano, et al., "Ringiculid bubble snails recovered as the sister group to sea slugs (Nudipleura)" scientific reports, 6, Article number: 30908, 8, August, 2018
※3-1:Christopher M. Wade, et al., "Evolutionary relationships among the Pulmonate land snails and slugs (Pulmonata, Stylommatophora)" Biological Journal of the Linnean Society, Vol.87, Issue4, 18, April, 2006
※3-2:Monica Meding, et al., "Crawling through time: Transition of snails to slugs dating back to the Paleozoic, based on mitochondrial phylogenomics" Marine Genomics, Vol.4, Issue1, 51-59, March, 2011
※3-3:Patrick J. Krug, et al., "Phylogenomic resolution of the root of Panpulmonata, a hyperdiverse radiation of gastropods: new insight into the evolution of air breathing" Proceedings of the Royal Society B, Vol.289, Issue1972, 13, April, 2022
※4:Shaolei Sun, et al., "Chromosomal-scale genome assembly and annotation of the land slug (Meghimatium bilineatum)" scientific data, 11, Article number: 35, 5, January, 2024
※5:D W. Burton, "How to be Sluggish" Tuatara, Vol.25, Issue2, January, 1982
※6:Jennifer L M. Theorson, et al., "Epigenetics and adaptive phenotypic variation between habitats in an sexual snail" scientific reports, 7, Article number: 14139, 26, October, 2017
※7:Zeyuan Chen, et al., "Pulmonate slug evolution is reflected in the de novo genome of Arion vulgaris Moquin-Tandon, 1855" scientific reports, 12, Article number: 14226, 20, August, 2022
※8-1:Joel Barratt, et al., "Angiostrongylus cantonensis: a review of its distribution, molecular biology and clinical significance as a human pathogen" Parasitology, Vol.143, Issue9, 26, May, 2016
※8-2:戸高貴文ら、「広東住血線虫症(髄液検査で好酸球増多が?)」、医学のあゆみ、Vol.277, Issue12, 1066-1073, 2021
(この記事は、石田雅彦氏の記事で作りました)
カタツムリとナメクジは同じ仲間です
殻があるかないかの違いですが、私の印象ではカタツムリは梅雨の風物詩で比較的好意的に受け止められているのに対しナメクジは気持ち悪がられることが多いようです
カタツムリとナメクジは殻があるかないか違いだけなのに・・・
カタツムリが殻を脱ぎ捨て「進化」したのがナメクジです
都会ではコンクリートやアスファルトが増え、風通しがよくなり、乾燥化が進み、体のほとんどが水分で乾燥が苦手なカタツムリを見る機会が減ったといわれます
私の感覚ではカタツムリは見る機会が減ったと思いますが、ナメクジは家の中で時々見かけます
ナメクジも乾燥が苦手です
実際にはナメクジも減っているのかも知りませんが、殻を捨て去り、カタツムリより行動の制限が減ったナメクジの方が都会化、乾燥化に対応しているのか!?
ちしきのぽけっと (25) ナメクジはカタツムリだった? (ちしきのぽけっと 25) 単行本
ナメクジが苦手だった著者
カタツムリ図鑑を作るために日本中のカタツムリの写真の撮影を続ける中で、体のわりに殻が小さくてナメクジっぽいカタツムリに出会います
そしてナメクジにも興味を持ち始めました
カタツムリは、なぜ安全な殻を捨てて丸裸になったのだろうか
なぜ殻を捨てたのか
雨期に入ってジメジメした毎日が続くが、農業や家庭菜園をしているような人にとって見慣れた生物がナメクジだ
ナメクジも貝類(軟体動物門腹足綱)で、海にいる巻き貝、ウミウシ、陸生のカタツムリと同じ仲間でカタツムリとナメクジは約3万種類が確認されている
カタツムリが、自らの殻をなくし、体内に埋め込んだ(ほとんどのナメクジが体内に殻を持つ)生物がナメクジということになる
また、完全に身体を隠せないほど小さな殻を持った半ナメクジのような生物もいる
だが、カタツムリが卵から孵化した段階から殻を持っているのに比べ、ナメクジは生まれた時から殻を持っていない
カタツムリの殻の中には胃、肝臓、肺などの重要な臓器が入っていて、カタツムリの殻を取ると死んでしまう
つまり、カタツムリとナメクジは共通の祖先を持っていて、カタツムリが殻を捨てて殻がなくても大丈夫なナメクジになったというわけだ
では、なぜカタツムリは安全な殻を捨て、丸裸のナメクジになったのだろうか
その理由はいくつかあるが、興味深いのはこの変化、進化が世界のあちこちでバラバラに起きていたことだ
貝類の弱点は乾燥だが、カタツムリは乾燥した地域にも棲息している
乾燥した環境になると、カタツムリは殻に引っ込んで雨が降ったり湿度が高くなるのをじっと待つ
だが、殻に引っ込んだままでは、エサを探せず、交尾もできない
そのため、カタツムリは、軟体動物が持つ身体を覆う外套膜という器官を殻の入口に集め、呼吸や体内の水分保持のために使うようになった
もちろん、殻があったほうが強力な外敵でなければ身を守ることができるだろうし、乾燥にも強いはずだ
一方、殻を持つことで外敵に発見されやすくなり、狭い場所へ逃げ込むことが難しくなる
水中に生息する貝類は、硬い貝殻を持っていたり海底の岩間などへ逃げることができるが、カタツムリの殻は壊れやすく地面に転げ落ちても容易に発見され、大型の鳥類などの強力な外敵に補食されてしまう
さらに、殻を背負っていることによるエネルギー負荷や殻を作り出すためのコストもバカにならない
カタツムリの殻には大量のカルシウムが必要で、カルシウムの摂取が難しい環境の場合、殻の強度も脆弱になる(※1)
ナメクジは食べると不快な味がし、保護色を発達させ、毒性を持ち、派手な警戒色のある種もいる
また、ナメクジは地面に穴を掘って身を隠すこともできる
殻のあるカタツムリにも殻のないナメクジにも、それぞれ強みや弱みがある
これは水中の貝類でも同じだ(※2)
あちこちで別々に進化
殻のない軟体動物は化石化することがほとんどないため、分子生物学の手法でカタツムリからナメクジへの過去の分岐が次第にわかってきた(※3)
ただ、分子生物学でもカタツムリとナメクジの表現系の違いが、どのようにして起きたのかについて議論が続いている(※4)
それはまた、どんな遺伝子変異が影響しているのかについても、まだよくわかっていないということだが、カタツムリやナメクジの遺伝的な多様性は高く、それが世界中のほとんどの環境に適応できる能力につながっている
確かなのは、世界のナメクジは単一の祖先から進化したのではなく、いくつかの祖先のグループから別々に進化してきたということだ
殻があったほうがいいのかないほうがいいのか迷ったためか、これまでカタツムリが、殻を小さくして半ナメクジになったり、身体の中に埋め込んだりしてナメクジになった進化が別々の地域で何度も起きた可能性がある
だが、殻をなくすのは大変な改造だ
殻の中の臓器を身体にしまいこみ、水分を確保し、紫外線などから身を守らなければならない
そのため、ナメクジは殻と一緒に臓器を格納し、外套膜で身体全体をおおって保護するようになった(※5)
生物の進化や形態の変化は、長期的には遺伝的な影響が大きいが、短期的には後天的な遺伝子修飾(エピジェネティクス)によっても起きる
環境変化や淘汰圧、性選択、有害物質の摂取などによる後天的な遺伝子修飾は、近い祖先の身体や生理の変化といった表現系に受け継がれ、母胎にいる段階から子孫へも引き継がれていく
貝類でも、環境適応に対する後天的な遺伝子修飾が起き、殻の形態などの表現系の変化が起きていることが報告されている(※6)
また、ヒトの農薬が遺伝子変異に影響を及ぼしたのではないかという研究もあり、ナメクジの環境適応力の驚異的な潜在力を示している(※7)
殻を持つカタツムリはゆっくりと成長し、殻によって生存率を上げる戦略をとった
ナメクジは殻を持たない代わりに素早く動き、早く成長し、たくさんの次世代を生んで子孫を残す戦略をとった
どちらがいいのかは、多様に何度も変化する環境や淘汰圧などによって優劣が分かれる
そのため、各地で何度もカタツムリから半ナメクジ、ナメクジへの表現系の変化が起きたのだろう
それは中途半端な殻しか持たない生存に不利な半ナメクジが多くいることでもわかる
半ナメクジの存在は、どっちつかずの表現系のあらわれだ
危険なナメクジの寄生虫
ところでナメクジは、世界各地で自然環境の在来固有種を脅かす外来種としての脅威になっている
マダラコウラナメクジもその一種で、もともとはヨーロッパのナメクジだったが、現在ではアフリカ、南北アメリカ、中国、インド、オーストラリア、日本にも上陸し、じわじわと分布範囲を広げている
このマダラコウラナメクジも体内に殻を持ち、身体が育つにつれて貝殻も年輪を刻んで大きくなる
また、オーストラリアではナメクジを生食し、広東住血線虫症という寄生虫感染症にかかって亡くなった人がいるし、沖縄県でもナメクジから感染したと考えられる広東住血線虫症の患者が発生し、米軍基地内の女児1人が亡くなっている
ナメクジを食べるのは絶対にやめたほうがいい
この広東住血線虫という寄生虫は、主にネズミ類を宿主とする
だが、中間宿主と考えられる貝類やカタツムリ、ナメクジ、カエルなどを食べることで幼虫が消化器官から体内へ侵入し、血流に乗って髄腔内へ入り込み、好酸球性髄膜炎などの神経疾患や消化器疾患などを発症する(※8)
この寄生虫は皮膚感染することもあるので、ナメクジなどをむやみに触るのも危険だ
非衛生的な飲食店にはネズミが出入りすることも多く、ネズミの糞から寄生虫が排出され、その糞を食べたナメクジなどが汚染される危険性がある
また、野菜に付着したナメクジなどから、広東住血線虫症の幼虫が排出されて野菜表面に残ることも考えられる
サラダなどで生野菜を食べる場合、よく洗ったほうがいい
※1:Takahiro Hiirano, et al., "" Biological Journal of the Linnean Society, Vol.114, 229-241, 15, January, 2015
※2:Yasunori Kano, et al., "Ringiculid bubble snails recovered as the sister group to sea slugs (Nudipleura)" scientific reports, 6, Article number: 30908, 8, August, 2018
※3-1:Christopher M. Wade, et al., "Evolutionary relationships among the Pulmonate land snails and slugs (Pulmonata, Stylommatophora)" Biological Journal of the Linnean Society, Vol.87, Issue4, 18, April, 2006
※3-2:Monica Meding, et al., "Crawling through time: Transition of snails to slugs dating back to the Paleozoic, based on mitochondrial phylogenomics" Marine Genomics, Vol.4, Issue1, 51-59, March, 2011
※3-3:Patrick J. Krug, et al., "Phylogenomic resolution of the root of Panpulmonata, a hyperdiverse radiation of gastropods: new insight into the evolution of air breathing" Proceedings of the Royal Society B, Vol.289, Issue1972, 13, April, 2022
※4:Shaolei Sun, et al., "Chromosomal-scale genome assembly and annotation of the land slug (Meghimatium bilineatum)" scientific data, 11, Article number: 35, 5, January, 2024
※5:D W. Burton, "How to be Sluggish" Tuatara, Vol.25, Issue2, January, 1982
※6:Jennifer L M. Theorson, et al., "Epigenetics and adaptive phenotypic variation between habitats in an sexual snail" scientific reports, 7, Article number: 14139, 26, October, 2017
※7:Zeyuan Chen, et al., "Pulmonate slug evolution is reflected in the de novo genome of Arion vulgaris Moquin-Tandon, 1855" scientific reports, 12, Article number: 14226, 20, August, 2022
※8-1:Joel Barratt, et al., "Angiostrongylus cantonensis: a review of its distribution, molecular biology and clinical significance as a human pathogen" Parasitology, Vol.143, Issue9, 26, May, 2016
※8-2:戸高貴文ら、「広東住血線虫症(髄液検査で好酸球増多が?)」、医学のあゆみ、Vol.277, Issue12, 1066-1073, 2021
(この記事は、石田雅彦氏の記事で作りました)
カタツムリとナメクジは同じ仲間です
殻があるかないかの違いですが、私の印象ではカタツムリは梅雨の風物詩で比較的好意的に受け止められているのに対しナメクジは気持ち悪がられることが多いようです
カタツムリとナメクジは殻があるかないか違いだけなのに・・・
カタツムリが殻を脱ぎ捨て「進化」したのがナメクジです
都会ではコンクリートやアスファルトが増え、風通しがよくなり、乾燥化が進み、体のほとんどが水分で乾燥が苦手なカタツムリを見る機会が減ったといわれます
私の感覚ではカタツムリは見る機会が減ったと思いますが、ナメクジは家の中で時々見かけます
ナメクジも乾燥が苦手です
実際にはナメクジも減っているのかも知りませんが、殻を捨て去り、カタツムリより行動の制限が減ったナメクジの方が都会化、乾燥化に対応しているのか!?
ちしきのぽけっと (25) ナメクジはカタツムリだった? (ちしきのぽけっと 25) 単行本
ナメクジが苦手だった著者
カタツムリ図鑑を作るために日本中のカタツムリの写真の撮影を続ける中で、体のわりに殻が小さくてナメクジっぽいカタツムリに出会います
そしてナメクジにも興味を持ち始めました
2024年07月29日
プランクトンの世界、人気図鑑のポケット判に
人気シリーズ「小学館の図鑑NEO」のポケット判から、「プランクトン」が出版された
小さな水の生き物たちの世界が、色鮮やかに詰まっている
企画したのは、島根大学の仲村康秀助教(39)=海洋生物学
「プランクトンがいなければ地球は滅亡する」という存在の大きさを感じることができる一冊だ
プランクトンは、目に見えるかどうかくらいの小さな水の生物というイメージがあるが、その定義は、流れに逆らって泳げず「水中に漂っている生物」のこと
「魚の子どもやクラゲだってプランクトンなんです」と仲村助教は語る
研究するプランクトンを子どもたちに知ってもらおうと、児童向け図鑑の出版を小学館に提案
プランクトンや底生生物の研究者らに声をかけ、59人の専門家が執筆した。
登場するのはプランクトンや底生生物など500種類以上
ホタルイカやヤコウチュウなど光るもの、「脳食いアメーバ」と呼ばれる危険なもの、エチゼンクラゲや、サプリメントで使われるユーグレナ(ミドリムシ)、クロレラなど食べられるもの・・・と多彩だ
カタクチイワシの子どもをゆでて干したちりめんじゃこの中をじっくり探すと、エビやイカなどの子どもが見つかることも紹介している
図鑑では、地球の酸素の半分以上はプランクトンが生み出しており、プランクトンがいなくなると「地球は滅亡する」と説く
地球温暖化の影響で温かい海のプランクトンが東京湾で見つかるようになっていて、温暖化が進めば、これを餌とする南の海の魚が増えて、江戸前ずしのネタが変わるかも知れない、とも指摘する
仲村助教は「プランクトンはたくさんの酸素を生み出すので、海を大事にすることは温暖化の防止につながる。プランクトンを通じて身近な生態系の大切さを理解してほしい」と訴え、「ビジュアルの美しさも伝えたい」と話す
「小学館の図鑑 NEO POCKET―ネオぽけっと―『プランクトン クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物』」は新書判、176ページ、1100円
(この記事は、朝日新聞DIGITALで作りました)
プランクトンの図鑑だ
試行錯誤・苦労をして作ったが原因は・・・
・さまざまな種類の動物、植物、菌類など多岐にわたる
・美しいプランクトンの写真
この結果、今までに類を見ない高い完成度のプランクトン図鑑が完成した
プランクトン: クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物 (小学館の図鑑NEO POCKET) 新書
プランクトンというミクロで魅惑的な世界を紹介
美しい写真とともにミクロの世界の「息吹」を案内する図鑑
小さな水の生き物たちの世界が、色鮮やかに詰まっている
企画したのは、島根大学の仲村康秀助教(39)=海洋生物学
「プランクトンがいなければ地球は滅亡する」という存在の大きさを感じることができる一冊だ
プランクトンは、目に見えるかどうかくらいの小さな水の生物というイメージがあるが、その定義は、流れに逆らって泳げず「水中に漂っている生物」のこと
「魚の子どもやクラゲだってプランクトンなんです」と仲村助教は語る
研究するプランクトンを子どもたちに知ってもらおうと、児童向け図鑑の出版を小学館に提案
プランクトンや底生生物の研究者らに声をかけ、59人の専門家が執筆した。
登場するのはプランクトンや底生生物など500種類以上
ホタルイカやヤコウチュウなど光るもの、「脳食いアメーバ」と呼ばれる危険なもの、エチゼンクラゲや、サプリメントで使われるユーグレナ(ミドリムシ)、クロレラなど食べられるもの・・・と多彩だ
カタクチイワシの子どもをゆでて干したちりめんじゃこの中をじっくり探すと、エビやイカなどの子どもが見つかることも紹介している
図鑑では、地球の酸素の半分以上はプランクトンが生み出しており、プランクトンがいなくなると「地球は滅亡する」と説く
地球温暖化の影響で温かい海のプランクトンが東京湾で見つかるようになっていて、温暖化が進めば、これを餌とする南の海の魚が増えて、江戸前ずしのネタが変わるかも知れない、とも指摘する
仲村助教は「プランクトンはたくさんの酸素を生み出すので、海を大事にすることは温暖化の防止につながる。プランクトンを通じて身近な生態系の大切さを理解してほしい」と訴え、「ビジュアルの美しさも伝えたい」と話す
「小学館の図鑑 NEO POCKET―ネオぽけっと―『プランクトン クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物』」は新書判、176ページ、1100円
(この記事は、朝日新聞DIGITALで作りました)
プランクトンの図鑑だ
試行錯誤・苦労をして作ったが原因は・・・
・さまざまな種類の動物、植物、菌類など多岐にわたる
・美しいプランクトンの写真
この結果、今までに類を見ない高い完成度のプランクトン図鑑が完成した
プランクトン: クラゲ・ミジンコ・小さな水の生物 (小学館の図鑑NEO POCKET) 新書
プランクトンというミクロで魅惑的な世界を紹介
美しい写真とともにミクロの世界の「息吹」を案内する図鑑