王座の攻めをしのいだ挑戦者が前人未到の八冠制覇に向けて1勝を返し、対戦成績は1勝1敗のタイとなった
両者、5時間の持ち時間を使い切る200手超えの大熱戦だった
第3局は9月27日、名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで指される
この日の将棋は両者得意の「角換わり」という戦型になった
後手の藤井七冠が序盤で玉を右に動かす「右玉」という戦法を採用
その後、藤井七冠が仕掛けたものの永瀬王座が穏やかに収め、長い序中盤となった
途中、藤井七冠が守りの金を攻めに繰り出す構想を見せたのに対し、永瀬王座は▲4八角と自陣に角を打って攻めをけん制
この手を境に局面が動き出す
長い序中盤を経て、局面はほぼ互角のまま終盤に突入した
終盤は藤井七冠が永瀬王座の猛攻をしのいで玉を上部に逃げ出して安全を確保
その後、永瀬王座も玉を逃げ出し互いの玉が相手の敵陣に入る「相入玉」模様となったが、藤井七冠が押し切った
解説の村山慈明八段は「藤井七冠の右玉は初めてで驚いた。互いに随所での長考も見られ、序盤は神経戦が続いた。終盤まで均衡が保たれた大熱戦だったが、最後は藤井七冠が不敗の態勢を築いた」と振り返った
永瀬王座は王座戦4連覇中で、今シリーズに「名誉王座」の永世称号がかかる
藤井七冠は史上初の全八冠制覇まで残すタイトルを王座のみとしている
互いに大記録のかかる五番勝負となっている
(この記事は、日本経済新聞の記事で作りました)
12日に行われた第71期王座戦第2局はお互いの持ち時間を使い切り、200手超え、長時間の大熱戦となった
どちらが有利からは難しい勝負に・・・
本シリーズはタイトル保持者の永瀬拓矢王座は王座4連覇中で「名誉王座」の称号、挑戦者の藤井聡太七冠は将棋タイトル全八冠がかかる大一番
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