半導体の供給網強化は各国の経済安全保障上の重要課題となっている
日韓両国の官民が連携して、早期に具体的な成果につなげられるかが次の焦点となる
日韓は2019年以降、互いに輸出管理厳格化を打ち出すなどして経済面での関係を悪化させてきたが、ここにきて急速に改善が進んでいる
韓国政府は日本の措置撤回を求めた世界貿易機関(WTO)への提訴を取り下げ、先月24日には日本を貿易上の優遇対象国に再指定した
日本政府も先月28日、韓国向けの輸出管理をめぐり、輸出手続き簡略化などの優遇措置の対象国となる「グループA(旧ホワイト国)」に韓国を約4年ぶりに再指定する方針を発表した
こうした日韓の歩み寄りの背景には、経済で覇権主義的傾向を強めている中国への対応で連携する必要に迫られている事情もある
財務省の貿易統計によると、22年の日本の韓国向け輸出額は前年比23・2%増の7兆1061億円と過去最高を更新
韓国からの輸入も25・4%増の4兆4163億円と大きく伸びている
米中対立が先鋭化する中、隣国で自由や民主主義という共通の価値観を有する日韓の連携は経済安保上の重要性を増している
今後は、経済関係が悪化した19年以前に戻るだけではなく、先端半導体の製造や開発などで未来志向の協力関係を築く必要がある
(この記事は、産経新聞ニュースの記事で作りました)
日韓関係が改善しつつあり、首脳シャトル外交再開
中国や北朝鮮の脅威などもあり、米国も含めた安保協力で一致した
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日韓関係が最悪といわれた時代から改善しつつある
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