対戦成績を3勝1敗として棋王位を奪取し、史上2人目にして最年少での六冠を達成した
2連勝で奪取に王手を掛けながら、第3局では最終盤に13手詰めを見逃して逆転負けを喫した藤井竜王
今局は先手番に比べて勝率の低い後手番で、戦型は4局連続での角換わりとなった
中盤に入ると藤井竜王が徐々にペースをつかみ、優位を築き始めた
だが、渡辺棋王の粘り強い反撃の前に、再び互角の展開に引き戻された
しばらくは渡辺棋王の攻めを受け止める展開が続いたが、的確な受けの手を連発
優劣不明の難解な終盤戦となり、互いに死力を尽くした攻防の手が続いたが、藤井竜王が再びペースを握ると、最後まで冷静な指し回しで押し切り、快挙を成し遂げた
これで藤井竜王は、羽生善治九段の最年少記録「24歳2カ月」を28年ぶりに更新し、「20歳8カ月」での史上最年少6冠となった
大熱戦を制した局後は「終盤はどうなっているかわからないままやっていました。かなり非対称な将棋で、何というか、判断が難しい局面の多い一局だったかなと思います」と、さすがに疲労を隠せない様子
シリーズ全体については「(全局)角換わりの将棋で、非常に難しい将棋ばかりだったと思うので、またしっかり振り返って次に繋げていけたらと思います」と振り返った
初の棋王位奪取には「最後までまったく分からないまま指していったんですけど、なんとか良い結果を出すことができたのかなと」と淡々。最年少六冠にも「まだまだ実力的には足りないところが多いと思うので、立場にふさわしい将棋を指せるように、一生頑張らないといけないかなと思います」と、どこまでも謙虚だった
これでタイトル戦の番勝負では、初挑戦となった2020年の棋聖戦五番勝負から負けなしの13連勝。上には故・大山康晴十五世名人の19連勝、羽生九段の15連勝という記録が残るが、その更新にも期待がかかる
また、藤井竜王にとっては、今局が今年度最後の対局
今月8日にはA級順位戦プレーオフで広瀬章人八段に勝利して名人戦の挑戦権を獲得しており、新年度の4月からは最年少名人と最年少7冠をかけて名人戦七番勝負で渡辺名人に挑む
「名人戦をはじめ、重要な対局が続くので、その中で少しでも強くなれるように頑張りたいと思います」とキッパリ
大きな山をまた一つ乗り越え。前人未到の8冠独占ロードをさらに突き進む
(この記事は、よるず~ニュースの記事で作りました)
史上最年少6冠達成ですね
一般棋戦年間グランドスラムの快挙もあった
名人挑戦も決めており、新年度にさっそく最年少名人、最年少7冠の可能性もある
さらには将棋タイトル全8冠独占の可能性も
藤井聡太BOOK2023 不敗の王者が望む盤上の景色 (将棋世界Special)
現在までタイトル戦無敗の藤井聡太6冠を特集
(書籍発刊時は5冠)