ウナギは、栄養価が高く精力をつける食材として広く知られており、日本では古くから夏バテ対策の定番として親しまれてきた
しかし、近年の漁獲量の減少が深刻化しており、このままでは絶滅が現実のものとなる可能性が指摘されている
そんなウナギだが、食卓だけでなく、人々の想像力をかき立てる存在でもある
古来、世界各地でウナギを題材にした神話や伝承が数多く生まれ、時には恐ろしい妖怪として描かれることもあった
そうした驚異的な「ウナギ妖怪」の伝承について詳しく解説する
1.鰻男
鰻男(うなぎおとこ)は、岩手県雫石村に伝わる、好色なウナギの怪人である
この妖怪に関する伝承は、以下である
(意訳・要約)
雫石村の沼返という場所に住む家族の一人娘は、大変美しいことで有名だった。
その娘の元に、いつ頃からか謎の男が、夜這いをかけてくるようになった。
「あなたは誰ですか?」と娘が尋ねても、男は一言も喋らず、不敵な笑みを浮かべるばかり。
不審者の誘いなど普通は断るものだが、男は顔だけは良かったのか、娘も体をついつい許してしまったという。
大切な娘が、正体不明の男と毎夜密会を続けていることに、両親は次第に不安を募らせていた。
そんなある日、娘の母親が、家の軒下から聞こえる不審な声を耳にする。
「へっへっへ。長年の夢が叶い、ついに人間相手に子種を残すことができたぜ」
「それは素晴らしい。しかし正体がばれたら、お前の子は根絶やしにされるであろう」
「バレやしねぇよ。お前は心配性だな」
「人間をなめてはならぬ。端午の節句(5月5日)に使う五色の薬草を煎じて飲むことで、胎の子はたちまち水となる。そうなれば、お前の苦労も文字通り水の泡だ」
なるほど、あの男は妖魔の類であり、娘は孕まされていたのか・・・と両親は理解した。
そこで、ショウブやヨモギといった薬草の汁を娘に飲ませたところ、化け物の子が生まれてくることはなかったという
後で分かったことだが、あの男の正体は、近所の沼に生息するウナギの化身であったそうだ
2. イクチ/あやかし
イクチとは、常陸国(現在の茨城県)などに伝わる、巨大な海の怪異である
江戸時代の歌人・津村淙庵(1736~1806年)の著書「譚海」によると、イクチは夜になると現れるウナギに似た怪物であり、船にヌルリと乗り上げ、ゆっくりと通過をしていくという
その全長は異常に長く、通過しきるのに3時間ほどかかるそうだ
しかもその間、イクチの体からは絶えずドロドロした油が流れ出てくるため、船員たちは延々と油を汲み取って、海へ捨て続けなければならないという
そうしないと油の重みで、船が沈んでしまうからだ
イクチがいなくなり、油を全て捨て終わっても、お次はベトベトになった甲板の掃除が待っているから堪らない
できれば遭遇したくない、災害のような妖怪だといえよう
また、妖怪画家・鳥山石燕の画集「今昔百鬼拾遺」においてイクチは、「あやかし」という名前で掲載されている
昨今イクチは、このあやかしの名で紹介されることが多い
3.トゥナ
トゥナ(Tuna)は、ポリネシア(ハワイやニュージーランド等)に伝わる、ウナギの神である
この神にまつわる伝承には、さまざまなバリエーションが存在する
その中でも典型的な例として、トゥナが英雄「マウイ」の妻「ヒナ」を寝取ろうとし、惨殺されるというものがある
トゥナはウナギ特有のヌメりでヒナを誘惑するが、激怒したマウイに首を刎ねられる
首は地中に埋められ、やがてその場所からは、ココナッツの木が生えてきたという
好色な邪神扱いされることが多いトゥナだが、愛に満ち溢れた善神として語られる場合もある
(意訳・要約)
昔々あるところに、ヒナという少女が住んでいた。
彼女が泉で水浴びをしていると、突然巨大なウナギが現れ、まとわりついてきた。
ウナギの全身は粘液にまみれており、ヒナはそのヌルヌルとした快感に堪え切れず、悶絶してしまう。
それからヒナとウナギは、毎日のように逢瀬を重ねた。
ある時、ウナギは逞しい人間の男に変身し、ヒナを驚かせた。
ウナギは「トゥナ」と名乗り、ヒナと一緒に暮らしたいと言ってきたのだ。
ヒナはもちろん、これを快諾する。
二人は幸せな夫婦生活を送っていたが、ある日突然、トゥナが別れを切り出してきた。
突然の申し出に、ヒナは困惑する。
トゥナ曰く、これからこの地に大雨が降り、全てが海の中に沈むとのこと。
だがウナギの神である自分が生贄になることで、世界を救うことが可能なのだという。
あまりの衝撃に、ヒナは混乱したが、トゥナは優しく語りかけた。
「雨が降り始めたら、私はウナギになって君のもとへ馳せ参じよう。そして私の首を斧で刎ね飛ばし、急いで山に埋めるのだ。いいね?」
そう言い残し、トゥナはヒナの前から姿を消した。
やがてトゥナの予言通り、大雨が降り始め、辺り一帯が水没し始めた。
しかしヒナは避難することなく、トゥナの到来を待ち続けた。
しばらくすると、トゥナがウナギの姿でヌルリと現れたので、ヒナはすかさず斧で首を切り落とした。
そしてその首を、山の頂に埋めた瞬間に、雨はピタリと止んだ。
数年後、トゥナの首を埋めた場所から一本の木が生えてきた。
ココナッツが実るヤシの木、すなわちココヤシだ。
ココヤシは実も葉も枝も余すことなく利用され、ポリネシア文化の形成に一役買ったのである。
参考 : 『妖怪図鑑』『ハワイの神話と伝説』他
文 / 草の実堂編集部
(この記事は、草の実堂の記事で作りました)
ウナギは食べると美味しいですが、細長くニョロニョロ、ヌメヌメしており、奇怪な生物でもあります
少しヘビにも似ています
妖怪バイブル 単行本
古代から現代までの幻獣や空想上の生物を、世界中から集めたガイド
妖精や妖怪、獣の神などを紹介
2025年02月17日
【量子センサー】非常に精密な磁場が測れるSQUIDとは?
小さな変化も逃さない量子センサー!
「電子が1個、電子が2個〜」と量子の粒を数えることは、世界でいちばん小さなスケールで〝もの〟を数えていることになります
そうした特徴を使って小さな変化を測定する装置が「量子センサー」で、数える対象にはエネルギーや明るさ、電気、位置、速さなどさまざまなものがあります
量子センサーでもっとも有名なセンサーの1つが磁場のセンサーです
磁場(の束)の最小単位は磁束量子と呼ばれ、1束、2束と数えることができます
ちなみに、みなさんの体にはいま地球からの磁場がおおよそ100億束くらい通っています
なので、磁束量子1束がいかに小さいかがわかるかと思います
磁場の精密測定には超伝導体という特殊な物質が使われています
この物質をリング状にした「超伝導リング」は、磁束が1束、2束、3束〜と整数でしか入らない特徴を持っていますが、これを使って小さな磁場の変化を数えることができます
それが最小の数え方だと思っていたら、さらに応用型の「SQUID(スクイッド)」というすごいデバイスが登場しました
先ほどの超伝導リングにうっすら切れ目を入れたSQUIDでは、リングの中を整数以下の束までが通れるようになりました
たとえば2.1束、2.2束〜のようにです
いまでは非常に精密な磁場が測れるようになったSQUIDを使って、半導体検査や地熱調査、金属資源の探索などさまざまな測定が行われています
わたしたちに身近な応用の例として、SQUIDを使った脳磁場の測定があります
わたしたちの脳は興奮するとすごく小さな電流が流れ、その電流によってほんのわずかな磁場が発生します
この微小な磁場の変化をSQUIDは逃しません
多様なシチュエーションで脳のどの部分が活動しているのか測定することで、脳の機能の理解が大きく進んでいるのです
量子センサー超伝導リング
量子センサーの超伝導リングでは整数個だけ穴の中を磁束が通れるが、SQUIDでは整数個以外でもリングを通れる
量子センサーは非常に高い感度で磁場や温度などを測定できるため、既存のセンサーでは計測不可だった微弱な信号を感知し、生体内の活動などの測定も可能
脳磁計
被験者が動いてもスキャンが可能となった脳磁図検査用スキャナー
この装置は脳全体をスキャンして脳の電気生理学的過程が観察できるため、罹病時や健康状態での脳の活動を調べることができるという
「ひつじが1匹、ひつじが 2匹〜」なんて寝るための呪文があるよね(これは都市伝説がいろいろあって出元がはっきりしない)
ひつじを「電子が1個、電子が 個〜」に変えて数えてみると、この世でいちばん小さな単位をボーッと唱(とな)える単調さに、ついまぶたがふさがるかも
そんな極小のものを物理的に測定するのが「量子センサー」
中でもSQUIDは磁場を測るためのすぐれた装置なんだね
それに脳磁場も測れるから、あまりにも怒り狂っている人には、「怒り過ぎて頭から湯気と磁場が出てるよ」とこっそり教えてあげるのもいいかも
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
小さな変化も逃さない量子センサー!
「電子が1個、電子が2個〜」と量子の粒を数えることは、世界でいちばん小さなスケールで〝もの〟を数えていることになります
そうした特徴を使って小さな変化を測定する装置が「量子センサー」で、数える対象にはエネルギーや明るさ、電気、位置、速さなどさまざまなものがあります
量子センサーでもっとも有名なセンサーの1つが磁場のセンサーです
磁場(の束)の最小単位は磁束量子と呼ばれ、1束、2束と数えることができます
ちなみに、みなさんの体にはいま地球からの磁場がおおよそ100億束くらい通っています
なので、磁束量子1束がいかに小さいかがわかるかと思います
磁場の精密測定には超伝導体という特殊な物質が使われています
この物質をリング状にした「超伝導リング」は、磁束が1束、2束、3束〜と整数でしか入らない特徴を持っていますが、これを使って小さな磁場の変化を数えることができます
それが最小の数え方だと思っていたら、さらに応用型の「SQUID(スクイッド)」というすごいデバイスが登場しました
先ほどの超伝導リングにうっすら切れ目を入れたSQUIDでは、リングの中を整数以下の束までが通れるようになりました
たとえば2.1束、2.2束〜のようにです
いまでは非常に精密な磁場が測れるようになったSQUIDを使って、半導体検査や地熱調査、金属資源の探索などさまざまな測定が行われています
わたしたちに身近な応用の例として、SQUIDを使った脳磁場の測定があります
わたしたちの脳は興奮するとすごく小さな電流が流れ、その電流によってほんのわずかな磁場が発生します
この微小な磁場の変化をSQUIDは逃しません
多様なシチュエーションで脳のどの部分が活動しているのか測定することで、脳の機能の理解が大きく進んでいるのです
量子センサー超伝導リング
量子センサーの超伝導リングでは整数個だけ穴の中を磁束が通れるが、SQUIDでは整数個以外でもリングを通れる
量子センサーは非常に高い感度で磁場や温度などを測定できるため、既存のセンサーでは計測不可だった微弱な信号を感知し、生体内の活動などの測定も可能
脳磁計
被験者が動いてもスキャンが可能となった脳磁図検査用スキャナー
この装置は脳全体をスキャンして脳の電気生理学的過程が観察できるため、罹病時や健康状態での脳の活動を調べることができるという
SQUIDは小さな変化も見逃さない「超」精密機器だ
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
「電子が1個、電子が2個〜」と量子の粒を数えることは、世界でいちばん小さなスケールで〝もの〟を数えていることになります
そうした特徴を使って小さな変化を測定する装置が「量子センサー」で、数える対象にはエネルギーや明るさ、電気、位置、速さなどさまざまなものがあります
量子センサーでもっとも有名なセンサーの1つが磁場のセンサーです
磁場(の束)の最小単位は磁束量子と呼ばれ、1束、2束と数えることができます
ちなみに、みなさんの体にはいま地球からの磁場がおおよそ100億束くらい通っています
なので、磁束量子1束がいかに小さいかがわかるかと思います
磁場の精密測定には超伝導体という特殊な物質が使われています
この物質をリング状にした「超伝導リング」は、磁束が1束、2束、3束〜と整数でしか入らない特徴を持っていますが、これを使って小さな磁場の変化を数えることができます
それが最小の数え方だと思っていたら、さらに応用型の「SQUID(スクイッド)」というすごいデバイスが登場しました
先ほどの超伝導リングにうっすら切れ目を入れたSQUIDでは、リングの中を整数以下の束までが通れるようになりました
たとえば2.1束、2.2束〜のようにです
いまでは非常に精密な磁場が測れるようになったSQUIDを使って、半導体検査や地熱調査、金属資源の探索などさまざまな測定が行われています
わたしたちに身近な応用の例として、SQUIDを使った脳磁場の測定があります
わたしたちの脳は興奮するとすごく小さな電流が流れ、その電流によってほんのわずかな磁場が発生します
この微小な磁場の変化をSQUIDは逃しません
多様なシチュエーションで脳のどの部分が活動しているのか測定することで、脳の機能の理解が大きく進んでいるのです
量子センサー超伝導リング
量子センサーの超伝導リングでは整数個だけ穴の中を磁束が通れるが、SQUIDでは整数個以外でもリングを通れる
量子センサーは非常に高い感度で磁場や温度などを測定できるため、既存のセンサーでは計測不可だった微弱な信号を感知し、生体内の活動などの測定も可能
脳磁計
被験者が動いてもスキャンが可能となった脳磁図検査用スキャナー
この装置は脳全体をスキャンして脳の電気生理学的過程が観察できるため、罹病時や健康状態での脳の活動を調べることができるという
「ひつじが1匹、ひつじが 2匹〜」なんて寝るための呪文があるよね(これは都市伝説がいろいろあって出元がはっきりしない)
ひつじを「電子が1個、電子が 個〜」に変えて数えてみると、この世でいちばん小さな単位をボーッと唱(とな)える単調さに、ついまぶたがふさがるかも
そんな極小のものを物理的に測定するのが「量子センサー」
中でもSQUIDは磁場を測るためのすぐれた装置なんだね
それに脳磁場も測れるから、あまりにも怒り狂っている人には、「怒り過ぎて頭から湯気と磁場が出てるよ」とこっそり教えてあげるのもいいかも
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
小さな変化も逃さない量子センサー!
「電子が1個、電子が2個〜」と量子の粒を数えることは、世界でいちばん小さなスケールで〝もの〟を数えていることになります
そうした特徴を使って小さな変化を測定する装置が「量子センサー」で、数える対象にはエネルギーや明るさ、電気、位置、速さなどさまざまなものがあります
量子センサーでもっとも有名なセンサーの1つが磁場のセンサーです
磁場(の束)の最小単位は磁束量子と呼ばれ、1束、2束と数えることができます
ちなみに、みなさんの体にはいま地球からの磁場がおおよそ100億束くらい通っています
なので、磁束量子1束がいかに小さいかがわかるかと思います
磁場の精密測定には超伝導体という特殊な物質が使われています
この物質をリング状にした「超伝導リング」は、磁束が1束、2束、3束〜と整数でしか入らない特徴を持っていますが、これを使って小さな磁場の変化を数えることができます
それが最小の数え方だと思っていたら、さらに応用型の「SQUID(スクイッド)」というすごいデバイスが登場しました
先ほどの超伝導リングにうっすら切れ目を入れたSQUIDでは、リングの中を整数以下の束までが通れるようになりました
たとえば2.1束、2.2束〜のようにです
いまでは非常に精密な磁場が測れるようになったSQUIDを使って、半導体検査や地熱調査、金属資源の探索などさまざまな測定が行われています
わたしたちに身近な応用の例として、SQUIDを使った脳磁場の測定があります
わたしたちの脳は興奮するとすごく小さな電流が流れ、その電流によってほんのわずかな磁場が発生します
この微小な磁場の変化をSQUIDは逃しません
多様なシチュエーションで脳のどの部分が活動しているのか測定することで、脳の機能の理解が大きく進んでいるのです
量子センサー超伝導リング
量子センサーの超伝導リングでは整数個だけ穴の中を磁束が通れるが、SQUIDでは整数個以外でもリングを通れる
量子センサーは非常に高い感度で磁場や温度などを測定できるため、既存のセンサーでは計測不可だった微弱な信号を感知し、生体内の活動などの測定も可能
脳磁計
被験者が動いてもスキャンが可能となった脳磁図検査用スキャナー
この装置は脳全体をスキャンして脳の電気生理学的過程が観察できるため、罹病時や健康状態での脳の活動を調べることができるという
SQUIDは小さな変化も見逃さない「超」精密機器だ
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
2025年02月16日
「日本最古の文章」か 歴史を塗り替える可能性も
高知県で発掘されていた弥生土器に、「日本で最も古い文章」が刻まれている可能性があることがわかりました
高知県立埋蔵文化財センターが2018年、南国市の遺跡で発掘した「刻書土器」です
2世紀後半から3世紀中ごろに作られたもので、「何」という文字と「不」という文字が刻まれています
「何不」・・・「どうして~しないのか」という反語の文章とみられます
古代文字研究の専門家が「文字」であると判断
国内で「文章」が確認されているのは5世紀以降で、この土器は歴史を塗り替える可能性があるということです
埋蔵文化財センター 久家隆芳さん
「この発表がきっかけになって、漢字研究の活発化を期待したい」
この遺跡では、飛鳥時代の役所=「評衙」も見つかっていて、重要な拠点であったことがわかっています
(この記事は、TBSニュースデグの記事で作りました)
日本で文字が確認されているのは5世紀以降、今回の土器に刻まれた文字は2世紀後半から3世紀中ゴロとされるので、歴史を塗り替える可能性があります
注目ですね
はじめて読む日本語の歴史 単行本(ソフトカバー)
日本に漢字が伝わり、日本語として書き表されたのは、4世紀末から5世紀初めとされます
日本語の歴史、発展、変化を見る
しかし、今回の「発見」で、その歴史の始まりが塗り替わるかも
高知県立埋蔵文化財センターが2018年、南国市の遺跡で発掘した「刻書土器」です
2世紀後半から3世紀中ごろに作られたもので、「何」という文字と「不」という文字が刻まれています
「何不」・・・「どうして~しないのか」という反語の文章とみられます
古代文字研究の専門家が「文字」であると判断
国内で「文章」が確認されているのは5世紀以降で、この土器は歴史を塗り替える可能性があるということです
埋蔵文化財センター 久家隆芳さん
「この発表がきっかけになって、漢字研究の活発化を期待したい」
この遺跡では、飛鳥時代の役所=「評衙」も見つかっていて、重要な拠点であったことがわかっています
(この記事は、TBSニュースデグの記事で作りました)
日本で文字が確認されているのは5世紀以降、今回の土器に刻まれた文字は2世紀後半から3世紀中ゴロとされるので、歴史を塗り替える可能性があります
注目ですね
はじめて読む日本語の歴史 単行本(ソフトカバー)
日本に漢字が伝わり、日本語として書き表されたのは、4世紀末から5世紀初めとされます
日本語の歴史、発展、変化を見る
しかし、今回の「発見」で、その歴史の始まりが塗り替わるかも
信じられないような不思議でいっぱいの次世代の量子テクノロジーとは?
量子テクノロジーで超高性能量子デバイス開発へ!
これまでレーザーやトランジスタ、MRIなど量子力学のふしぎが活躍している物を紹介してきましたが、ここからは現在研究されている次世代の量子テクノロジーについてちょっとだけ紹介したいと思います
量子力学を少し勉強していくと、さまざまな「ふしぎ」に出会うことがあります
でも、これはわたしたちにとってふしぎなだけで、量子の世界では当然のことなのです
たとえば、物質(光や電気)に現れる「粒子と波の二重性」などはよく知られている量子のふしぎです
それ以外にも「量子重ね合わせ」「量子もつれ」「量子トンネリング」「不確定性原理」「量子テレポーテーション」など、わたしたちの想像を超えた物理現象があったり、時には「そんなのありえない・・・」と思うような量子のふしぎが数多くあります
量子テクノロジーでは、すでに世の中にあるデバイス(パソコンやスマホ、タブレットなどの端末)や装置とこのような量子の「ふしぎ」をくっつけることによって、いまあるデバイスを圧倒的にぶっちぎった精度や速さ、新機能を持つ新しい量子デバイスをつくることをめざしています
そんな能力を持つ量子テクノロジーは大まかに4つに分類することができます
以下ではこれらの量子テクノロジーの4例を見てみましょう
量子テクノロジーの4例
量子計測・量子センサー 頭抜けた高精度の測定量子通信 とてつもない安全性を持った通信量子シミュレーション 新素材・新物質などを予測量子コンピュータ かつてない計算量
量子計測・量子センサー
量子シミュレーション
量子通信
量子コンピュータ
量子テクノロジーって、量子力学の世界に現れる「ふしぎ」や「奇妙」ともいえる性質を、さまざまなテクノロジーに応用することなんだね
ここで紹介したふしぎ以外にも、「トンネル効果」「量子暗号」「量子イメージング(撮像)」などがあって、その実用技術に期待が持てるわけ
いままで科学者の中だけで使われていたものが、世界を変えていくかもしれないような新しい分野だよ
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
次世代の量子テクノロジーとは?
量子テクノロジーの4例
・量子計測・量子センサー
・量子シミュレーション
・量子通信
・量子コンピュータ
量子テクノロジーって、量子力学の世界に現れる「ふしぎ」や「奇妙」ともいえる性質を、さまざまなテクノロジーに応用すること
ここで紹介したふしぎ以外にも、「トンネル効果」「量子暗号」「量子イメージング(撮像)」などがあって、その実用技術に期待が持てるわけ
いままで科学者の中だけで使われていたものが、世界を変えていくかもしれないような新しい分野
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
これまでレーザーやトランジスタ、MRIなど量子力学のふしぎが活躍している物を紹介してきましたが、ここからは現在研究されている次世代の量子テクノロジーについてちょっとだけ紹介したいと思います
量子力学を少し勉強していくと、さまざまな「ふしぎ」に出会うことがあります
でも、これはわたしたちにとってふしぎなだけで、量子の世界では当然のことなのです
たとえば、物質(光や電気)に現れる「粒子と波の二重性」などはよく知られている量子のふしぎです
それ以外にも「量子重ね合わせ」「量子もつれ」「量子トンネリング」「不確定性原理」「量子テレポーテーション」など、わたしたちの想像を超えた物理現象があったり、時には「そんなのありえない・・・」と思うような量子のふしぎが数多くあります
量子テクノロジーでは、すでに世の中にあるデバイス(パソコンやスマホ、タブレットなどの端末)や装置とこのような量子の「ふしぎ」をくっつけることによって、いまあるデバイスを圧倒的にぶっちぎった精度や速さ、新機能を持つ新しい量子デバイスをつくることをめざしています
そんな能力を持つ量子テクノロジーは大まかに4つに分類することができます
以下ではこれらの量子テクノロジーの4例を見てみましょう
量子テクノロジーの4例
量子計測・量子センサー 頭抜けた高精度の測定量子通信 とてつもない安全性を持った通信量子シミュレーション 新素材・新物質などを予測量子コンピュータ かつてない計算量
量子計測・量子センサー
量子シミュレーション
量子通信
量子コンピュータ
量子テクノロジーって、量子力学の世界に現れる「ふしぎ」や「奇妙」ともいえる性質を、さまざまなテクノロジーに応用することなんだね
ここで紹介したふしぎ以外にも、「トンネル効果」「量子暗号」「量子イメージング(撮像)」などがあって、その実用技術に期待が持てるわけ
いままで科学者の中だけで使われていたものが、世界を変えていくかもしれないような新しい分野だよ
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
次世代の量子テクノロジーとは?
量子テクノロジーの4例
・量子計測・量子センサー
・量子シミュレーション
・量子通信
・量子コンピュータ
量子テクノロジーって、量子力学の世界に現れる「ふしぎ」や「奇妙」ともいえる性質を、さまざまなテクノロジーに応用すること
ここで紹介したふしぎ以外にも、「トンネル効果」「量子暗号」「量子イメージング(撮像)」などがあって、その実用技術に期待が持てるわけ
いままで科学者の中だけで使われていたものが、世界を変えていくかもしれないような新しい分野
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
2025年02月15日
ハサミアジサシが高い成功率を誇る特徴的なくちばしを使った捕獲方法とは?
ハサミアジサシ
獲物の魚を長いくちばしで挟んで捕まえる様子からその名がついたハサミアジサシ
くちばしが薄く、上くちばしより下くちばしの方が太くて長い見た目が特徴的です
そんなハサミアジサシが狩りをするのは、主に魚たちが水面に上がってくる夕方から夜にかけて
鳥類としては珍しく猫のように縦長の瞳孔をしているのは、明るくても暗くても獲物がよく見える仕組みだと言われています
狩りをするときは、まず川の水面と平行に飛びながら魚が水面に上がってくるのを待ちます
獲物の気配を感じると、長い下くちばしを水中に差し込んで水面すれすれを飛びながらタイミングを見計らい、下くちばしに魚が当たった瞬間に頭を素早く下に曲げ、挟みこんで捕まえるのです
昆虫も食べますが、主に川の小魚を獲物とするため、くちばしは水の抵抗を受けにくく獲物をすくいあげやすい形になっています
魚が下くちばしに当たってから捕らえるまではおよそ0.1秒ほど
獲物に逃げる隙を与えない素早さでキャッチします
同じ航路を行ったり来たりしながら獲物を探すのですが、航路の上での狩りの成功率は高いとされています
ただし、上下のくちばしの長さの差が影響してか、捕まえた魚を巣に運ぶときに落としてしまうこともあるのだとか
ただし、いくら狩りが得意で夜目がきくとはいえ、水の中にいる獲物の大きさが必ず判別できるわけではありません
万が一ナマズのような大きな獲物に当たっても墜落してしまわないよう頭と頸の筋肉組織が発達していて、そのおかげで衝撃を吸収することができるといいます
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話』
監修:今泉忠明 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ
上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長
著書も多数
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
獲物の魚を長いくちばしで挟んで捕まえる様子からその名がついたハサミアジサシ
くちばしが薄く、上くちばしより下くちばしの方が太くて長い見た目が特徴的です
そんなハサミアジサシが狩りをするのは、主に魚たちが水面に上がってくる夕方から夜にかけて
鳥類としては珍しく猫のように縦長の瞳孔をしているのは、明るくても暗くても獲物がよく見える仕組みだと言われています
くちばしを使って水面で狩り・・・
まず川の水面と平行に飛びながら魚が水面に上がってくるのを待ちます
獲物の気配を感じると、長い下くちばしを水中に差し込んで水面すれすれを飛びながらタイミングを見計らい、下くちばしに魚が当たった瞬間に頭を素早く下に曲げ、挟みこんで捕まえるのです
魚が下くちばしに当たってから捕らえるまではおよそ0.1秒ほど
獲物に逃げる隙を与えない素早さでキャッチします
同じ航路を行ったり来たりしながら獲物を探すのですが、航路の上での狩りの成功率は高いとされています
ただし、上下のくちばしの長さの差が影響してか、捕まえた魚を巣に運ぶときに落としてしまうこともあるのだとか
ただし、いくら狩りが得意で夜目がきくとはいえ、水の中にいる獲物の大きさが必ず判別できるわけではありません
万が一ナマズのような大きな獲物に当たっても墜落してしまわないよう頭と頸の筋肉組織が発達していて、そのおかげで衝撃を吸収することができるといいます
眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話: 生きるために進化した生物たちの狩りワザを解説! 単行本
陸・海・空のハンター生物の狩りの方法をイラスト付きで紹介
私は動物に興味があり今泉忠明氏の関連本も多く愛読しました
獲物の魚を長いくちばしで挟んで捕まえる様子からその名がついたハサミアジサシ
くちばしが薄く、上くちばしより下くちばしの方が太くて長い見た目が特徴的です
そんなハサミアジサシが狩りをするのは、主に魚たちが水面に上がってくる夕方から夜にかけて
鳥類としては珍しく猫のように縦長の瞳孔をしているのは、明るくても暗くても獲物がよく見える仕組みだと言われています
狩りをするときは、まず川の水面と平行に飛びながら魚が水面に上がってくるのを待ちます
獲物の気配を感じると、長い下くちばしを水中に差し込んで水面すれすれを飛びながらタイミングを見計らい、下くちばしに魚が当たった瞬間に頭を素早く下に曲げ、挟みこんで捕まえるのです
昆虫も食べますが、主に川の小魚を獲物とするため、くちばしは水の抵抗を受けにくく獲物をすくいあげやすい形になっています
魚が下くちばしに当たってから捕らえるまではおよそ0.1秒ほど
獲物に逃げる隙を与えない素早さでキャッチします
同じ航路を行ったり来たりしながら獲物を探すのですが、航路の上での狩りの成功率は高いとされています
ただし、上下のくちばしの長さの差が影響してか、捕まえた魚を巣に運ぶときに落としてしまうこともあるのだとか
ただし、いくら狩りが得意で夜目がきくとはいえ、水の中にいる獲物の大きさが必ず判別できるわけではありません
万が一ナマズのような大きな獲物に当たっても墜落してしまわないよう頭と頸の筋肉組織が発達していて、そのおかげで衝撃を吸収することができるといいます
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話』
監修:今泉忠明 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ
上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長
著書も多数
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
獲物の魚を長いくちばしで挟んで捕まえる様子からその名がついたハサミアジサシ
くちばしが薄く、上くちばしより下くちばしの方が太くて長い見た目が特徴的です
そんなハサミアジサシが狩りをするのは、主に魚たちが水面に上がってくる夕方から夜にかけて
鳥類としては珍しく猫のように縦長の瞳孔をしているのは、明るくても暗くても獲物がよく見える仕組みだと言われています
くちばしを使って水面で狩り・・・
まず川の水面と平行に飛びながら魚が水面に上がってくるのを待ちます
獲物の気配を感じると、長い下くちばしを水中に差し込んで水面すれすれを飛びながらタイミングを見計らい、下くちばしに魚が当たった瞬間に頭を素早く下に曲げ、挟みこんで捕まえるのです
魚が下くちばしに当たってから捕らえるまではおよそ0.1秒ほど
獲物に逃げる隙を与えない素早さでキャッチします
同じ航路を行ったり来たりしながら獲物を探すのですが、航路の上での狩りの成功率は高いとされています
ただし、上下のくちばしの長さの差が影響してか、捕まえた魚を巣に運ぶときに落としてしまうこともあるのだとか
ただし、いくら狩りが得意で夜目がきくとはいえ、水の中にいる獲物の大きさが必ず判別できるわけではありません
万が一ナマズのような大きな獲物に当たっても墜落してしまわないよう頭と頸の筋肉組織が発達していて、そのおかげで衝撃を吸収することができるといいます
眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話: 生きるために進化した生物たちの狩りワザを解説! 単行本
陸・海・空のハンター生物の狩りの方法をイラスト付きで紹介
私は動物に興味があり今泉忠明氏の関連本も多く愛読しました
NY株は反落、日経平均株価は4日ぶりに反落し大幅下落
14日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、反落し、終値は前日比165ドル81セント安の4万4546ドル08セント、14日発表された1月の米小売り売上高が市場予想を下回り、消費動向への懸念が広がった
ハイテク株中心のナスダックは81.13ポイント高の0026.77
S&P500は0.44ポイント安の6114.63
14日(日本時間)の日経平均株価は4日ぶりに反落し、終値は前日比312円04銭安の3万9149円43銭だった、円相場が前日に比べて円高・ドル安に振れたことを警戒し、幅広い銘柄に売りが出た、前日までの株価の上昇を受けた利益確定売りも重荷となった
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
14日の日経平均株価の終値は前日比310円超の大幅下落
ハイテク株中心のナスダックは81.13ポイント高の0026.77
S&P500は0.44ポイント安の6114.63
14日(日本時間)の日経平均株価は4日ぶりに反落し、終値は前日比312円04銭安の3万9149円43銭だった、円相場が前日に比べて円高・ドル安に振れたことを警戒し、幅広い銘柄に売りが出た、前日までの株価の上昇を受けた利益確定売りも重荷となった
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
14日の日経平均株価の終値は前日比310円超の大幅下落
ヤマト王権が“惨殺”した「まつろわぬ民」の悲劇とは(「土蜘蛛」の正体)
『日本書紀』には「土蜘蛛」というおぞましい名の者たちが登場するが、彼らは妖怪などではない
新たな侵略者たちがやってくるまで、日本各地で平和に暮らしていた先住の民であった
ヤマト王権によって虐げられた彼らの悲運に、今一度目を向けて欲しいと願うのだ
■『日本書紀』に記された妖怪「土蜘蛛」の正体
土蜘蛛といえば、見上げるばかりの巨大な蜘蛛として語られる恐ろしい妖怪のことである
その首を刎ねたところ、腹から1990個もの死者の首が飛び出てきたというから、なんともおぞましい
その同じ名前が、『日本書紀』に記されていることに、改めて思いを寄せていただきたいのだ
そこに記された土蜘蛛とは、もちろん妖怪などではない
日本各地に安住していた先住民のことで、そのうちの王権に「まつろわぬ」として蔑視された人々がこう呼ばれたのだ
洞窟に住んでいたという生活環境はもとより、「身短くして足長し」というような縄文人の特質をよく表しているところからすれば、おそらくは縄文系の人々であったのだろう
■虫けらのように網で捕まえ、殺害
ともあれ、まずは『日本書紀』に記された土蜘蛛について振り返って見ることにしたい
最初にその名が記されたのは、神武天皇の即位直前のことである
このときは葛(くず)で網を作って、これで彼らを捕えて殺したというから、まるで虫けら同然の扱いだ
しかも、奪った土地に、わざわざ「葛城(かつらぎ)」と捕らえたときの様相を名にして付けたというから、何をか言わんやである
もちろん、それ以前にも、皇軍が討伐した土族の長・長髄彦(ながすねひこ)はもとより、名草戸畔(なぐさとべ)という名の女賊や、八十梟帥(やそたける)、兄磯城(えしき)なども次々と殺戮しているが、彼らもまた、土蜘蛛の類と考えてもいいだろう
その殺害方法は何とも残虐で、だまし討ちというケースも少なからず見られた
『日本書紀』の記述では、彼らが野蛮で凶暴だったから誅されて当然・・・というような書き方をしているが、それはどうか
討伐された当人達から見れば、たまったものではなかった
平和に暮らしていたところを、突如侵入してきて、有無を言わさず殺されてしまったわけだから、恨んでも恨みきれなかったに違いない
東征とは名ばかりで、その実、単なる侵略であったことは間違いない
この点に関しては、改めて見つめ直していただきたいと願うばかりである
■良い関係を築いたケースもあったものの・・・
ただし、弥生時代中〜後期に渡来してきた北方系民族が、おしなべて同様の様相を見せていたとは思いづらい
歴史を遡ることさらに数百年前の縄文晩期、中国南部から渡来してきた海人族(後の弥生人で、邪馬台国の中核を成す民族か)の場合もどうだったのか知りたいところである
推測するに、渡来してきた人々の多くは男たちで、多くは先住の縄文人や海人族の娘たちと結ばれたはず
稲作という新たな生活の糧やその最新技術を手にした娘婿に対し、親たちは、むしろ好意的に彼らを迎え入れたのではないだろうか
しかし、日向四代にわたって、九州南部において縄文人とも海人族たちともうまく付き合ってきたはずの天孫族(=天皇の祖先)たちは違った
新天地を目指すに当たっては、先住の民との協調路線を捨て、手っ取り早い侵略という手を使ったのだ
通りすがりに出会った土族たちをことごとく降してヤマト入りを果たしたのがその表れである
当面は葛城の地を拠点としながらも勢力を拡大
4世紀後半〜5世紀初頭に活躍したとみられる応神天皇の御代には全国制覇を成し遂げるなど、拡張路線を推し進めて強大なヤマト王権を築きあげることに成功したのだ
こうした記録は、ヤマト王権の中核となる施政者たちにとっては華々しいものだったかもしれないが、「まつろわなかった」という理由だけで殺戮されてしまった先住の民にとっては、無残な歴史だったとしか言いようがない
歴史は勝者の手によって作られるとよく言われるが、殺され忘れ去られてしまった彼らこそ悲運
今一度、虐げられ続けてきた人々にも目を向けて欲しいと、つくづく思うのだ
(この記事は、歴史人の記事で作りました)
歴史は勝者によって作られてきた
しかし、敗者にも歴史があった
敗者から見た歴史も考えたい
関連記事:
ヤマト王権に従わなかった人々の蔑称・「土蜘蛛」
なぜ、天皇の祖先は「まつろわぬ民」の居住地だった南九州に上陸したのか?
「天皇の祖先」はどこから来た? ルーツは「朝鮮半島」!?
カラー版 敗者の日本史 (宝島社新書) 新書
歴史は勝者によって作られてきたという
しかし、勝者がいれば必ず敗者もいる
敗者の歴史からもう一つの歴史を考える
新たな侵略者たちがやってくるまで、日本各地で平和に暮らしていた先住の民であった
ヤマト王権によって虐げられた彼らの悲運に、今一度目を向けて欲しいと願うのだ
■『日本書紀』に記された妖怪「土蜘蛛」の正体
土蜘蛛といえば、見上げるばかりの巨大な蜘蛛として語られる恐ろしい妖怪のことである
その首を刎ねたところ、腹から1990個もの死者の首が飛び出てきたというから、なんともおぞましい
その同じ名前が、『日本書紀』に記されていることに、改めて思いを寄せていただきたいのだ
そこに記された土蜘蛛とは、もちろん妖怪などではない
日本各地に安住していた先住民のことで、そのうちの王権に「まつろわぬ」として蔑視された人々がこう呼ばれたのだ
洞窟に住んでいたという生活環境はもとより、「身短くして足長し」というような縄文人の特質をよく表しているところからすれば、おそらくは縄文系の人々であったのだろう
■虫けらのように網で捕まえ、殺害
ともあれ、まずは『日本書紀』に記された土蜘蛛について振り返って見ることにしたい
最初にその名が記されたのは、神武天皇の即位直前のことである
このときは葛(くず)で網を作って、これで彼らを捕えて殺したというから、まるで虫けら同然の扱いだ
しかも、奪った土地に、わざわざ「葛城(かつらぎ)」と捕らえたときの様相を名にして付けたというから、何をか言わんやである
もちろん、それ以前にも、皇軍が討伐した土族の長・長髄彦(ながすねひこ)はもとより、名草戸畔(なぐさとべ)という名の女賊や、八十梟帥(やそたける)、兄磯城(えしき)なども次々と殺戮しているが、彼らもまた、土蜘蛛の類と考えてもいいだろう
その殺害方法は何とも残虐で、だまし討ちというケースも少なからず見られた
『日本書紀』の記述では、彼らが野蛮で凶暴だったから誅されて当然・・・というような書き方をしているが、それはどうか
討伐された当人達から見れば、たまったものではなかった
平和に暮らしていたところを、突如侵入してきて、有無を言わさず殺されてしまったわけだから、恨んでも恨みきれなかったに違いない
東征とは名ばかりで、その実、単なる侵略であったことは間違いない
この点に関しては、改めて見つめ直していただきたいと願うばかりである
■良い関係を築いたケースもあったものの・・・
ただし、弥生時代中〜後期に渡来してきた北方系民族が、おしなべて同様の様相を見せていたとは思いづらい
歴史を遡ることさらに数百年前の縄文晩期、中国南部から渡来してきた海人族(後の弥生人で、邪馬台国の中核を成す民族か)の場合もどうだったのか知りたいところである
推測するに、渡来してきた人々の多くは男たちで、多くは先住の縄文人や海人族の娘たちと結ばれたはず
稲作という新たな生活の糧やその最新技術を手にした娘婿に対し、親たちは、むしろ好意的に彼らを迎え入れたのではないだろうか
しかし、日向四代にわたって、九州南部において縄文人とも海人族たちともうまく付き合ってきたはずの天孫族(=天皇の祖先)たちは違った
新天地を目指すに当たっては、先住の民との協調路線を捨て、手っ取り早い侵略という手を使ったのだ
通りすがりに出会った土族たちをことごとく降してヤマト入りを果たしたのがその表れである
当面は葛城の地を拠点としながらも勢力を拡大
4世紀後半〜5世紀初頭に活躍したとみられる応神天皇の御代には全国制覇を成し遂げるなど、拡張路線を推し進めて強大なヤマト王権を築きあげることに成功したのだ
こうした記録は、ヤマト王権の中核となる施政者たちにとっては華々しいものだったかもしれないが、「まつろわなかった」という理由だけで殺戮されてしまった先住の民にとっては、無残な歴史だったとしか言いようがない
歴史は勝者の手によって作られるとよく言われるが、殺され忘れ去られてしまった彼らこそ悲運
今一度、虐げられ続けてきた人々にも目を向けて欲しいと、つくづく思うのだ
(この記事は、歴史人の記事で作りました)
歴史は勝者によって作られてきた
しかし、敗者にも歴史があった
敗者から見た歴史も考えたい
関連記事:
ヤマト王権に従わなかった人々の蔑称・「土蜘蛛」
なぜ、天皇の祖先は「まつろわぬ民」の居住地だった南九州に上陸したのか?
「天皇の祖先」はどこから来た? ルーツは「朝鮮半島」!?
カラー版 敗者の日本史 (宝島社新書) 新書
歴史は勝者によって作られてきたという
しかし、勝者がいれば必ず敗者もいる
敗者の歴史からもう一つの歴史を考える
2025年02月14日
【MRIの仕組み】この世の中は特殊な「音叉」だらけ?
MRIを働かすのは体の中の「音叉」!
みなさん、音叉(おんさ)って覚えていますか?
音楽の授業で出てきたフォークのいとこのような二股に分かれた金属棒です
音叉を軽く叩くと、音叉は揺れて特定の音、たとえば「ラ」の音を出します
揺れていない音叉を「ラ」の音が出ている楽器の近くに持っていくと、音叉は揺れはじめ、自然に「ラ」の音を出しはじめます
この現象のことを共鳴と呼びます
音叉は別の楽器の音に共鳴して揺れ始め、自らその音を出しはじめたのです
量子力学的に見ると、この世の中は特殊な「音叉」だらけです
実はわたしたちの体をつくっている原子も音叉のように共鳴するのです
その原子の特性を使った医療装置がMRIと呼ばれる装置です
みなさんもどこかで脳や体の中を輪切りにしたような写真を見たことがあるかもしれませんが、これらの写真はMRIという量子「音叉」測定装置で撮られているのです
わたしたちの体の中にはたくさんの水素原子が含まれていますが、これが量子的な「音叉」です
MRIの装置の中ではつぎのようなことが起こっています
ドームのような装置を使って、体の中に電磁波を当てます
そうすると体の中の水素原子がいっせいに共鳴し、当てたものと同じ電磁波を出しはじめます
この出てきた電磁波に集光マイクのようなセンサーを向けて「耳を澄ませ」ると、水素原子が多くあるところからは、たくさんの共鳴電磁波が聞こえます
水素原子が少ないところからはあまり聞こえません
体の表面だけではなく中からもその共鳴が聞こえてきます
この水素原子の共鳴がどれくらい聞こえたかを濃淡に表したものがMRIの写真というわけです
MRIの仕組み
MRIは体内に電磁波を当てる装置だが、体の中には多くの水素原子が含まれている
そこに電磁波が当たると体内の水素原子がいっせいに共鳴し、多くの共鳴電磁波が生じる
水素原子の多いところでは多くの共鳴電磁波が、少ないところでは少ない共鳴電磁波が出現する
その濃淡を画像処理するのがMRIという機器だ
そうした共鳴電磁波が生じる水素原子を量子的な「音叉」と呼ぶ
わたしたちの体は、人体構造としては筋肉や脂肪、血液など多くの細胞で成り立っているが、物理学的には「量子の塊」なのだ
この世の中は量子でできているんだね
宇宙も地球も生物もすべてだ
ピンとこないかもしれないけど、僕らの前に広がる風景なんかも目の前のこの本もすべて量子
あなたの愛するワンちゃんもニャーと甘えてくるネコちゃんも量子でできているよ
だから、当然、僕らの体も原子という量子でできている
ということは、人間の体は生きた量子の塊といっていいんだよ
そうして、時に音叉のように共鳴するんだね
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
MRIの仕組み
MRIは体内に電磁波を当てる装置だが、体の中には多くの水素原子が含まれている
そこに電磁波が当たると体内の水素原子がいっせいに共鳴し、多くの共鳴電磁波が生じる
水素原子の多いところでは多くの共鳴電磁波が、少ないところでは少ない共鳴電磁波が出現する
その濃淡を画像処理するのがMRIという機器だ
そうした共鳴電磁波が生じる水素原子を量子的な「音叉」と呼ぶ
ちなみに電磁波を当てるから、磁気に反応する金属はMRI室に持ち込めない
身体の中に磁気に反応する金属があってもダメだ
わたしたちの体は、人体構造としては筋肉や脂肪、血液など多くの細胞で成り立っているが、物理学的には「量子の塊」なのだ
この世の中は量子でできている
宇宙も地球も生物もすべてだ
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
みなさん、音叉(おんさ)って覚えていますか?
音楽の授業で出てきたフォークのいとこのような二股に分かれた金属棒です
音叉を軽く叩くと、音叉は揺れて特定の音、たとえば「ラ」の音を出します
揺れていない音叉を「ラ」の音が出ている楽器の近くに持っていくと、音叉は揺れはじめ、自然に「ラ」の音を出しはじめます
この現象のことを共鳴と呼びます
音叉は別の楽器の音に共鳴して揺れ始め、自らその音を出しはじめたのです
量子力学的に見ると、この世の中は特殊な「音叉」だらけです
実はわたしたちの体をつくっている原子も音叉のように共鳴するのです
その原子の特性を使った医療装置がMRIと呼ばれる装置です
みなさんもどこかで脳や体の中を輪切りにしたような写真を見たことがあるかもしれませんが、これらの写真はMRIという量子「音叉」測定装置で撮られているのです
わたしたちの体の中にはたくさんの水素原子が含まれていますが、これが量子的な「音叉」です
MRIの装置の中ではつぎのようなことが起こっています
ドームのような装置を使って、体の中に電磁波を当てます
そうすると体の中の水素原子がいっせいに共鳴し、当てたものと同じ電磁波を出しはじめます
この出てきた電磁波に集光マイクのようなセンサーを向けて「耳を澄ませ」ると、水素原子が多くあるところからは、たくさんの共鳴電磁波が聞こえます
水素原子が少ないところからはあまり聞こえません
体の表面だけではなく中からもその共鳴が聞こえてきます
この水素原子の共鳴がどれくらい聞こえたかを濃淡に表したものがMRIの写真というわけです
MRIの仕組み
MRIは体内に電磁波を当てる装置だが、体の中には多くの水素原子が含まれている
そこに電磁波が当たると体内の水素原子がいっせいに共鳴し、多くの共鳴電磁波が生じる
水素原子の多いところでは多くの共鳴電磁波が、少ないところでは少ない共鳴電磁波が出現する
その濃淡を画像処理するのがMRIという機器だ
そうした共鳴電磁波が生じる水素原子を量子的な「音叉」と呼ぶ
わたしたちの体は、人体構造としては筋肉や脂肪、血液など多くの細胞で成り立っているが、物理学的には「量子の塊」なのだ
この世の中は量子でできているんだね
宇宙も地球も生物もすべてだ
ピンとこないかもしれないけど、僕らの前に広がる風景なんかも目の前のこの本もすべて量子
あなたの愛するワンちゃんもニャーと甘えてくるネコちゃんも量子でできているよ
だから、当然、僕らの体も原子という量子でできている
ということは、人間の体は生きた量子の塊といっていいんだよ
そうして、時に音叉のように共鳴するんだね
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話』著:久富隆佑、やまざき れきしゅう
(この記事は、ラブすぽの記事で作りました)
MRIの仕組み
MRIは体内に電磁波を当てる装置だが、体の中には多くの水素原子が含まれている
そこに電磁波が当たると体内の水素原子がいっせいに共鳴し、多くの共鳴電磁波が生じる
水素原子の多いところでは多くの共鳴電磁波が、少ないところでは少ない共鳴電磁波が出現する
その濃淡を画像処理するのがMRIという機器だ
そうした共鳴電磁波が生じる水素原子を量子的な「音叉」と呼ぶ
ちなみに電磁波を当てるから、磁気に反応する金属はMRI室に持ち込めない
身体の中に磁気に反応する金属があってもダメだ
わたしたちの体は、人体構造としては筋肉や脂肪、血液など多くの細胞で成り立っているが、物理学的には「量子の塊」なのだ
この世の中は量子でできている
宇宙も地球も生物もすべてだ
眠れなくなるほど面白い 図解 量子の話: 量子の世界を知らずして たぶん 未来は語れない。 単行本
物理の世界を一変させた量子(力学)論
相対性理論もかなり「ぶっとんだ」理論だが、量子(力学)論も「ぶっとんだ」凄い理論だ
この驚異の量子の世界を追う
NY株は大幅反発・ナスダックも大きく上昇、日経平均株価は3日続伸で大幅上昇
13日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、反発し、終値は前日比342ドル87セント高の4万4711ドル43セント、トランプ米大統領が13日に貿易相手国に同水準の関税を課す相互関税の導入を指示する覚書に署名した、即時の関税発動を見送り、インフレや貿易摩擦への市場の過度の懸念が後退した、相互関税について米国政府は今後国ごとに調査したうえで個別の対応を取る、米国の貿易赤字が大きい国から始めて調査期間は数週間から数カ月となるという、市場では交渉次第で関税が回避されるとの期待があり、広範囲にわたる関税がインフレを加速させるとの懸念がいったん後退した、トランプ大統領は将来的に自動車などに追加の関税を課す考えも示したが詳細には踏み込まなかったと伝わっている、ダウ平均は午後に一段高となり、400ドル近く上昇する場面があった
ハイテク株中心のナスダックは295.69ポイント高の1万9945.65
S&P500は63.10ポイント高の6115.07
13日(日本時間)の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比497円77銭高の3万9461円47銭だった、円安・ドル高の進行を手掛かりに輸出関連株などが買われたほか、海外短期筋とみられる日経平均先物への買いが断続的に入った
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
13日のダウ平均株価の終値は前日比340ドル超の大幅上昇
ナスダックも大きく上昇
13日の日経平均株価の終値は前日比490円超の大幅上昇
ハイテク株中心のナスダックは295.69ポイント高の1万9945.65
S&P500は63.10ポイント高の6115.07
13日(日本時間)の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比497円77銭高の3万9461円47銭だった、円安・ドル高の進行を手掛かりに輸出関連株などが買われたほか、海外短期筋とみられる日経平均先物への買いが断続的に入った
(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
13日のダウ平均株価の終値は前日比340ドル超の大幅上昇
ナスダックも大きく上昇
13日の日経平均株価の終値は前日比490円超の大幅上昇
非公認の遊女屋「岡場所」とはどんな場所だった?
江戸時代、徳川幕府から公認された唯一の風俗街として発展していた吉原遊廓
三千人とも言われる遊女(公娼)を抱え、江戸を訪れる人々の需要に応えていましたが、吉原だけですべて満たせるはずはありません
そこで非公認の遊女屋(私娼)を集めた岡場所(おかばしょ)が開かれ、吉原遊廓の経営を脅かす商売仇となっていきました
時おり当局による警動(けいどう。取り締まり・摘発)が行われたものの、必要悪とばかり半ば黙認されていったようです
そんな岡場所がどんな様子だったのか、紹介していきましょう
岡場所の語源とは
岡場所というと、岡のように小高い場所で開かれていたと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません
ことわざに岡目八目(おかめはちもく。傍目八目)という通り、岡には傍(はた、かたわら)や他、脇という意味があります
※傍目八目:囲碁を打っている当事者は熱くなっているから先が読めないが、傍から見ている者は冷静だから八目(8手)先まで読める。つまり「傍からであれば何とでも言える」という意味です
つまり、天下御免の吉原遊廓から見て傍にある、公認されていない他の場所
そんな意味だったのでしょう
岡場所の魅力とは
岡場所は非公認であることから、吉原遊廓とは違った自由な魅力があったようです
天下御免と言えば聞こえはよいですが、吉原遊廓は
① 料金が高い
② しきたりがめんどくさい
③ 肝心の行為には中々たどり着けない
・・・と、これでは何のために行ったのか分かりません
※吉原の遊女と結ぶ関係は擬似的な結婚とも言われるため、見合いや結納を模した堅苦しい作法が多くあったと伝わります
また
④ 一度馴染みになると浮気厳禁
・・・もうやってられない、と思われる方も少なくないのではないでしょうか
そこへ来ると岡場所は自由です
料金設定だって良心的とは言えないもののピンキリですし、特に堅苦しい作法やしきたりもなく、自由に遊んで目的を果たせます
よほどの不始末をしでかさなければ好きに楽しめるのが岡場所の魅力と言えるでしょう
岡場所の怖さとは
しかし、岡場所は楽しいばかりではありません
安く気楽に遊べる反面、岡場所には非公認ならではの怖さもありました
まずはこの手の場所につきものの性病
天下御免の(≒行政当局がある程度は管理している)吉原遊廓でさえ梅毒などの性病があったのですから、非公認の岡場所では野放し状態だったことでしょう
また営業ルールなど無きに等しく、いわゆるぶったくりなどほとんど美人局じゃないかと疑わしい遊女屋も少なくなかったはずです
この辺りはいちいち記録などされていないため、推測の域を出ないものの、現代の風俗産業を見る限り、かなりブラックであったことは想像に難くありません
もちろん遊女たちの労働&生活環境についても同じことで、いっそ警動してくれとさえ願う遊女もいたのではないでしょうか
岡場所の怖さは、まさに非公認ゆえの自由と表裏一体であったと言えそうです
岡場所の歴史とは
よく遊女(娼婦)は、世界で最も歴史と伝統ある職業と言われますが、岡場所の歴史は吉原遊廓とともに始まりました
※そりゃ吉原遊廓「以外の」遊女屋、またはその集まりを指すのだから当然ですね
岡場所は寺社の門前町や宿場など、人の集まるところに発生し、宝暦年間(1751~1764年)から天明年間(1781~1789年)にかけて最盛期を迎えました
当時の人々が現代的に表現するなら「(千七百)50年代から80年代にかけて発展した」または「18世紀半ばから後半にかけて発展した」などと言ったところでしょう
やがて老中(政権)が田沼意次から松平定信に代わり、後世に伝わる「寛政の改革」が始まると規制が強化
次第に勢いを失っていきます
そして水野忠邦がいわゆる「天保の改革」を推進
改革の一環として綱紀粛正が図られ、岡場所は徹底的に規制・弾圧されました
天保13年(1843年)には江戸四宿(品川・内藤新宿・板橋・千住)を除き、すべての岡場所が根絶されたと言われています
もちろんこれは江戸近郊の話であり、すべての遊女屋が根絶されたわけではないでしょう
地方にはそれらしい場所があちこちに生き残り、人々の需要に応え続けたであろうことは言うまでもありません
そうした意味で岡場所は(何なら現代まで)続いたとも言えますが、一般的には天保の改革(1830~1840年代)をもって廃絶されたと言えるでしょう
終わりに
吉原遊廓の商売仇?となっていた岡場所について紹介してきました
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、悪印象に描かれていましたが、彼らもまた生きるために必死だったはずです
天下御免の吉原遊廓に比べると謎の多い岡場所ですが、何か面白いエピソードなど見つけたら、また紹介したいと思います
※参考文献:
・渡辺憲司『江戸の岡場所ー非合法<隠売女>の世界』星海社新書、2023年3月
文 / 角田晶生(つのだ あきお) 校正 / 草の実堂編集部
(この記事は、草の実堂の記事で作りました)
吉原遊廓の商売仇?となっていた岡場所について紹介
・岡場所の語源とは
岡場所というと、岡のように小高い場所で開かれていたと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません
ことわざに岡目八目(おかめはちもく。傍目八目)という通り、岡には傍(はた、かたわら)や他、脇という意味があります
※傍目八目:囲碁を打っている当事者は熱くなっているから先が読めないが、傍から見ている者は冷静だから八目(8手)先まで読める。つまり「傍からであれば何とでも言える」という意味です
つまり、天下御免の吉原遊廓から見て傍にある、公認されていない他の場所
そんな意味だったのでしょう
・岡場所の魅力とは
岡場所は非公認であることから、吉原遊廓とは違った自由な魅力があったようです
天下御免と言えば聞こえはよいですが、吉原遊廓は
① 料金が高い
② しきたりがめんどくさい
③ 肝心の行為には中々たどり着けない
・・・と、これでは何のために行ったのか分かりません
※吉原の遊女と結ぶ関係は擬似的な結婚とも言われるため、見合いや結納を模した堅苦しい作法が多くあったと伝わります。
また
④ 一度馴染みになると浮気厳禁
・・・もうやってられない、と思われる方も少なくないのではないでしょうか
そこへ来ると岡場所は自由です
料金設定だって良心的とは言えないもののピンキリですし、特に堅苦しい作法やしきたりもなく、自由に遊んで目的を果たせます
よほどの不始末をしでかさなければ好きに楽しめるのが岡場所の魅力と言えるでしょう
・岡場所の怖さとは
しかし、岡場所は楽しいばかりではありません
安く気楽に遊べる反面、岡場所には非公認ならではの怖さもありました
まずはこの手の場所につきものの性病
天下御免の(≒行政当局がある程度は管理している)吉原遊廓でさえ梅毒などの性病があったのですから、非公認の岡場所では野放し状態だったことでしょう
また営業ルールなど無きに等しく、いわゆるぶったくりなどほとんど美人局じゃないかと疑わしい遊女屋も少なくなかったはずです
この辺りはいちいち記録などされていないため、推測の域を出ないものの、現代の風俗産業を見る限り、かなりブラックであったことは想像に難くありません
もちろん遊女たちの労働&生活環境についても同じことで、いっそ警動してくれとさえ願う遊女もいたのではないでしょうか
岡場所の怖さは、まさに非公認ゆえの自由と表裏一体であったと言えそうです
・岡場所の歴史とは
よく遊女(娼婦)は、世界で最も歴史と伝統ある職業と言われますが、岡場所の歴史は吉原遊廓とともに始まりました
※そりゃ吉原遊廓「以外の」遊女屋、またはその集まりを指すのだから当然ですね
性は人間の、もっといえば「動物の性(さが)」ともいえます
江戸の岡場所 非合法<隠売女>の世界 (星海社新書) 新書
非公認の遊女屋「岡場所」
その実態と歴史を追う
「岡場所」とはどんなところなのかに迫る
三千人とも言われる遊女(公娼)を抱え、江戸を訪れる人々の需要に応えていましたが、吉原だけですべて満たせるはずはありません
そこで非公認の遊女屋(私娼)を集めた岡場所(おかばしょ)が開かれ、吉原遊廓の経営を脅かす商売仇となっていきました
時おり当局による警動(けいどう。取り締まり・摘発)が行われたものの、必要悪とばかり半ば黙認されていったようです
そんな岡場所がどんな様子だったのか、紹介していきましょう
岡場所の語源とは
岡場所というと、岡のように小高い場所で開かれていたと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません
ことわざに岡目八目(おかめはちもく。傍目八目)という通り、岡には傍(はた、かたわら)や他、脇という意味があります
※傍目八目:囲碁を打っている当事者は熱くなっているから先が読めないが、傍から見ている者は冷静だから八目(8手)先まで読める。つまり「傍からであれば何とでも言える」という意味です
つまり、天下御免の吉原遊廓から見て傍にある、公認されていない他の場所
そんな意味だったのでしょう
岡場所の魅力とは
岡場所は非公認であることから、吉原遊廓とは違った自由な魅力があったようです
天下御免と言えば聞こえはよいですが、吉原遊廓は
① 料金が高い
② しきたりがめんどくさい
③ 肝心の行為には中々たどり着けない
・・・と、これでは何のために行ったのか分かりません
※吉原の遊女と結ぶ関係は擬似的な結婚とも言われるため、見合いや結納を模した堅苦しい作法が多くあったと伝わります
また
④ 一度馴染みになると浮気厳禁
・・・もうやってられない、と思われる方も少なくないのではないでしょうか
そこへ来ると岡場所は自由です
料金設定だって良心的とは言えないもののピンキリですし、特に堅苦しい作法やしきたりもなく、自由に遊んで目的を果たせます
よほどの不始末をしでかさなければ好きに楽しめるのが岡場所の魅力と言えるでしょう
岡場所の怖さとは
しかし、岡場所は楽しいばかりではありません
安く気楽に遊べる反面、岡場所には非公認ならではの怖さもありました
まずはこの手の場所につきものの性病
天下御免の(≒行政当局がある程度は管理している)吉原遊廓でさえ梅毒などの性病があったのですから、非公認の岡場所では野放し状態だったことでしょう
また営業ルールなど無きに等しく、いわゆるぶったくりなどほとんど美人局じゃないかと疑わしい遊女屋も少なくなかったはずです
この辺りはいちいち記録などされていないため、推測の域を出ないものの、現代の風俗産業を見る限り、かなりブラックであったことは想像に難くありません
もちろん遊女たちの労働&生活環境についても同じことで、いっそ警動してくれとさえ願う遊女もいたのではないでしょうか
岡場所の怖さは、まさに非公認ゆえの自由と表裏一体であったと言えそうです
岡場所の歴史とは
よく遊女(娼婦)は、世界で最も歴史と伝統ある職業と言われますが、岡場所の歴史は吉原遊廓とともに始まりました
※そりゃ吉原遊廓「以外の」遊女屋、またはその集まりを指すのだから当然ですね
岡場所は寺社の門前町や宿場など、人の集まるところに発生し、宝暦年間(1751~1764年)から天明年間(1781~1789年)にかけて最盛期を迎えました
当時の人々が現代的に表現するなら「(千七百)50年代から80年代にかけて発展した」または「18世紀半ばから後半にかけて発展した」などと言ったところでしょう
やがて老中(政権)が田沼意次から松平定信に代わり、後世に伝わる「寛政の改革」が始まると規制が強化
次第に勢いを失っていきます
そして水野忠邦がいわゆる「天保の改革」を推進
改革の一環として綱紀粛正が図られ、岡場所は徹底的に規制・弾圧されました
天保13年(1843年)には江戸四宿(品川・内藤新宿・板橋・千住)を除き、すべての岡場所が根絶されたと言われています
もちろんこれは江戸近郊の話であり、すべての遊女屋が根絶されたわけではないでしょう
地方にはそれらしい場所があちこちに生き残り、人々の需要に応え続けたであろうことは言うまでもありません
そうした意味で岡場所は(何なら現代まで)続いたとも言えますが、一般的には天保の改革(1830~1840年代)をもって廃絶されたと言えるでしょう
終わりに
吉原遊廓の商売仇?となっていた岡場所について紹介してきました
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、悪印象に描かれていましたが、彼らもまた生きるために必死だったはずです
天下御免の吉原遊廓に比べると謎の多い岡場所ですが、何か面白いエピソードなど見つけたら、また紹介したいと思います
※参考文献:
・渡辺憲司『江戸の岡場所ー非合法<隠売女>の世界』星海社新書、2023年3月
文 / 角田晶生(つのだ あきお) 校正 / 草の実堂編集部
(この記事は、草の実堂の記事で作りました)
吉原遊廓の商売仇?となっていた岡場所について紹介
・岡場所の語源とは
岡場所というと、岡のように小高い場所で開かれていたと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません
ことわざに岡目八目(おかめはちもく。傍目八目)という通り、岡には傍(はた、かたわら)や他、脇という意味があります
※傍目八目:囲碁を打っている当事者は熱くなっているから先が読めないが、傍から見ている者は冷静だから八目(8手)先まで読める。つまり「傍からであれば何とでも言える」という意味です
つまり、天下御免の吉原遊廓から見て傍にある、公認されていない他の場所
そんな意味だったのでしょう
・岡場所の魅力とは
岡場所は非公認であることから、吉原遊廓とは違った自由な魅力があったようです
天下御免と言えば聞こえはよいですが、吉原遊廓は
① 料金が高い
② しきたりがめんどくさい
③ 肝心の行為には中々たどり着けない
・・・と、これでは何のために行ったのか分かりません
※吉原の遊女と結ぶ関係は擬似的な結婚とも言われるため、見合いや結納を模した堅苦しい作法が多くあったと伝わります。
また
④ 一度馴染みになると浮気厳禁
・・・もうやってられない、と思われる方も少なくないのではないでしょうか
そこへ来ると岡場所は自由です
料金設定だって良心的とは言えないもののピンキリですし、特に堅苦しい作法やしきたりもなく、自由に遊んで目的を果たせます
よほどの不始末をしでかさなければ好きに楽しめるのが岡場所の魅力と言えるでしょう
・岡場所の怖さとは
しかし、岡場所は楽しいばかりではありません
安く気楽に遊べる反面、岡場所には非公認ならではの怖さもありました
まずはこの手の場所につきものの性病
天下御免の(≒行政当局がある程度は管理している)吉原遊廓でさえ梅毒などの性病があったのですから、非公認の岡場所では野放し状態だったことでしょう
また営業ルールなど無きに等しく、いわゆるぶったくりなどほとんど美人局じゃないかと疑わしい遊女屋も少なくなかったはずです
この辺りはいちいち記録などされていないため、推測の域を出ないものの、現代の風俗産業を見る限り、かなりブラックであったことは想像に難くありません
もちろん遊女たちの労働&生活環境についても同じことで、いっそ警動してくれとさえ願う遊女もいたのではないでしょうか
岡場所の怖さは、まさに非公認ゆえの自由と表裏一体であったと言えそうです
・岡場所の歴史とは
よく遊女(娼婦)は、世界で最も歴史と伝統ある職業と言われますが、岡場所の歴史は吉原遊廓とともに始まりました
※そりゃ吉原遊廓「以外の」遊女屋、またはその集まりを指すのだから当然ですね
性は人間の、もっといえば「動物の性(さが)」ともいえます
江戸の岡場所 非合法<隠売女>の世界 (星海社新書) 新書
非公認の遊女屋「岡場所」
その実態と歴史を追う
「岡場所」とはどんなところなのかに迫る