2024年09月17日

NY株は4営業日続伸・史上最高値を更新

16日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、4営業日続伸し、終値は前週末比228ドル30セント高の4万1622ドル08セントで約2週間ぶりに史上最高値を更新

ハイテク株中心のナスダックは91.85ポイント安の1万7592.13

S&P500は7.07ポイント安の5633.09



16日(日本時間)の日経平均株価は敬老の日でお休み


(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)



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ヒトはなぜ「しっぽ」がないの?

類人猿は生物学的に、ヒト上科と呼ばれるグループである
現生のヒト上科には、我々ヒトの他に、チンパンジーやオランウータン、ゴリラ、ボノボ、テナガザルが含まれている

そしてヒト上科の体には、いくつか共通して見られる特徴がある
せっかくだからその一つを体感していただこう
腕を真上に伸ばしてみてほしい
さあいい感じに腕は伸びただろうか
何気なくできてしまうその動きこそ、実は皆さんもヒト上科であることの証なのだ

その他にもヒト上科には、大臼歯のかたちなど様々な形態の共通性が見られるのだが、ヒト上科とは何かという最も古典的な形態的定義の一つが、しっぽがない、ということなのである
大事なことなので2回言おう
ヒト上科(類人猿)にはおしなべてしっぽがないのである

ヒトはなぜしっぽを失くしたのか、という話をすると、「二足歩行と関係があるのではないですか」と聞かれることがときどきある
どうやら、一般書の中にはそういったことを書いているものがあるようなのだ
あるいは、学校でそう習ったと言っていた方にも出会ったことがある

だがこれ、とんでもない誤解なのである

ヒト上科におけるしっぽの喪失については、これまでにいくつかの仮説が提唱されてきた
人類学関連の世界において、つい最近の2000年代くらいまで広く信じられていたのは、ぶら下がり運動としっぽの喪失に関連性があるのではないかとする説である
ここでは「ぶら下がり運動適応説」とでも名づけておこう

先ほど、腕を真上に伸ばすストレッチをしてもらったが、今この世界に生きているヒト上科は全てぶら下がり運動に適した体つきをしている
そして、なんともちょうどいいことに、そのヒト上科にはおしなべてしっぽがないわけである

そこで登場したのがこの仮説だ
我々の祖先がぶら下がり運動に適応したことにより、バランスをとるためのしっぽが不要になったのだろうと考えたわけである

なんだか筋の通りそうな話ではある
そのため、この仮説は長らく信じられてきたのだが、しかし、現在では正しくないことが明確になってしまっている

歴史を変えたのは、京都大学の発掘調査隊によるナチョラピテクスの化石発見だった
断片的にしか発見されない化石資料が大半である中、ナチョラピテクスは奇跡的にほぼ全身の骨格が発見されている
そのことにより、どういった暮らしをしていた生物なのかが推測しやすい状況だった

とくに大きな発見は、四肢の骨の形態から、ぶら下がり運動にはまだ適応していなかったこと、そして樹上を四足歩行していただろうということが判明した点である
さらには先述した通り、ナチョラピテクスはすでにしっぽを完全に喪失していたことも化石から明らかとなった

すなわち、ぶら下がり運動への適応が生じるよりももっと前の段階で、しっぽは喪失していたことが、たった一例の化石の発見によりはっきりしたのである
こうして「ぶら下がり運動適応説」は完全に否定されることとなった

では、その他にどういった要因がしっぽ喪失に関連しうるのだろうか
「ぶら下がり運動適応説」に代わって提唱されるようになったのが、緩慢な運動としっぽの喪失の関連性を疑う仮説である
「緩慢運動への適応説」とでも呼ぶことにしよう

現生の霊長類の中に、スローロリスという種がいる
東南アジアなどに生息している小型の霊長類で、くりくりとした大きな目が特徴的ななんとも愛らしい生物である
夜行性であり、しっかりと両手両足で枝を掴んで移動する
その速度が、名前の通り非常にスローなのである
そして特筆すべきこととして、このスローロリスにはしっぽがほとんどない

化石で見つかったナチョラピテクスは、スローロリスよりずっと体の大きな生物で、体重は20kgほどだったと推測されている
だからこそ、そういった比較的大きな生き物が樹上を飛んだり跳ねたり活発に動き回ると、落下時の怪我や死亡リスクが上がることが予測される

ゆえに、ナチョラピテクスは現生のスローロリスのように枝をしっかりと掴み、ゆっくりと動いたのではないだろうか、と考えた研究者がいるわけである
ゆっくり動くことで、バランス維持のためのしっぽが不要になり、退化したのだろうとするのが、この「緩慢運動への適応説」の骨子である

だがこの仮説には、大事なものが欠けている
それは、仮説を裏づけるための証拠だ
人類学や形態学、解剖学のいずれの世界においても、緩慢な運動と筋骨格のかたちとの関連性について明らかにした研究はない

そのため、現時点では世界の誰もナチョラピテクスが本当にゆっくり動いていたかどうかは分からないのである
だから、この「緩慢運動への適応説」に関しては現状、積極的に肯定する証拠も否定する証拠もない
シンプルに言い換えるなら、研究者が言いっぱなしの仮説であって、検証すらできていない状況なのである

ちなみに、私自身はこの仮説にどうもうまく納得できない
なので、これをどうにか検証できないかと試行錯誤しているところなのである
ヒト上科に至る道のりでなぜしっぽがなくなったのかは、このようにまだ一切分かっていないのである

では、化石がないということはヒトへと至るしっぽ喪失の道程解明はそこでジ・エンド
打つ手なしということなのだろうか
いやいや、そんなことで諦めてはいけない
諦められない、と大学院時代の私は燃えた

探し物は見つけにくいものであるだけで、絶対に見つからないと決まったわけではない
いつか化石が見つかったら、そのときにはできるだけたくさんの情報を読み取れるように、しっぽの骨から何が分かるのかを徹底的に明らかにしよう
それが私のしっぽ研究の第一歩だった

          ※

以上、東島沙弥佳氏の近刊『しっぽ学』(光文社新書)をもとに再構成しました
文理の壁を越えて研究を続けるしっぽ博士が魅惑のしっぽワールドにご案内!

(この記事は、FLASHの記事で作りました)

ヒトに「しっぽ」がない理由はわかっていません

しっぽは身体のバランスをとるためにも使われるようですが・・・



しっぽ学 (光文社新書 1326) 新書

他の多くの動物にはあって、ヒトにはないしっぽ
しかしヒトの祖先はしっぽがあり、時代とともに失った
しっぽを知ることでヒトが「見えてくる」かも
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2024年09月16日

深海の鉱物が「暗黒酸素」をつくり出している

地球上の多くの生命に必要不可欠である酸素
まさか暗黒の闇に包まれた海の底でも生成されていたとは・・・!

酸素をつくれるのは植物だけじゃなかったんです

海底で「鉱物」が酸素をつくりだしていた
太平洋のまっただ中、水深3962メートルのまっ暗な海底で行われた調査により、金属鉱物が酸素をつくりだしているという新事実が明らかになりました
光合成を行なう植物や藻類のみが地球上の酸素を生成しているとの従来の考え方をくつがえす大発見です

「酸素の存在は、この惑星において好気性生物が誕生するための大前提でした。そして、その酸素の供給は光合成を行なう生物によって始まったとこれまでは考えられていたんです」

スコットランド海洋科学協会(SAMS)に所属する海洋学者・Andrew Seetman氏はプレスリリースで説明しています

「しかし、今回の調査からは、光が届かないほど深い海の底においても酸素が生成されていることがわかりました。この発見を踏まえ、わたしたちは好気性生物が地球上にどのように誕生したかを考え直す必要性に迫られています」

とも

見過ごされて10年
ことの発端は、南米沖にあるクラリオン=クリッパートン帯と呼ばれる海底山脈での調査でした

サンプル集めに勤しんでいたSweetmanさんら研究者は、あるとき酸素の存在を偶然発見したわけですが、はじめは「調査機器が故障したかも?」と思ったそうです

「データを初めて確認した時、センサーがバグったのかと思いましたよ。だってこれまで海底で行ったどの調査においても、酸素は消費されるものであり、生成されるものではなかったわけですから」
と、Sweetmanさん

「なので調査を終えて家に帰ったら、センサーの調整をし直してはまたフィールドへ出かけていました。そんな調子で10年間調査を続けた中で、不思議な酸素のデータは現れ続けたんです

水分子が電解されて酸素に
そこで、Sweetmanさんは米ノースウェスタン大学の科学者・Franz Geiger氏に相談してみました

Geigerさんは「多金属ノジュール」と呼ばれる深海の海底に存在する球状の鉱質沈着物に注目
多金属ノジュールにはコバルト・ニッケル・銅・リチウム・マンガンなどの元素が含まれていて、これらは電池にも使われています

さらに、Geigerさんは過去の実験からサビと海水とを合わせると電流が発生することを突き止めていました

これらのことから、海底の多金属ノジュールも同様に電流を発生させており、海水電解が起きることで酸素が生成されているのではないか?と考えたのです

まっ暗な海底でつくられる「暗黒酸素」
調べてみたところ、果たしてそのとおりでした
たったひとつのノジュールから0.95ボルトの電流が発生していることもわかりました
これは海水電解に必要な電流の3分の2に相当します

「このように、わたしたちは海の底に自然由来の“ジオバッテリー”を発見したというわけなんです。これらの電池は海の底で生成される暗黒酸素の存在を説明する根拠ともなっています」

Geiger氏はこう説明しています

多金属ノジュールの採掘に「待った」
ところで、すでに述べたとおり、これらの多金属ノジュールは金属鉱物の宝庫でもあります

そして今、いくつもの大規模な工業会社が、水深3000メートルから6000メートルの海底において金属元素の採掘を狙っているとのこと

「採掘を始める前にどのように進めるべきかをよくよく考えておかないと、いずれ深海における酸素の供給源を根絶やしにしてしまいかねません」とGeigerさんは警鐘を鳴らしています

Reference: Phys.Org Image: NOAA

(この記事は、GIZMODEの記事で作りました)

宇宙は謎だらけといわれますが、深海はその宇宙より謎が多いとも・・・

今回の発見は深海鉱物が酸素をつくり出している

これは生命の神秘、謎、不思議などの解明につながるかも・・・



深海――極限の世界 生命と地球の謎に迫る (ブルーバックス 2095) 新書

極限ともいわれる過酷な深海の世界
そこには多くの謎とロマンが広がっています
この深海の不思議と謎、生命と地球の謎に迫る
posted by june at 12:21| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

これで「物理学における大問題」を解決

アインシュタインが構築した相対性理論とは何か
カリフォルニア大学バークレー校教授で理論物理学者の野村泰紀さんは「アインシュタインの発表した理論は2つある。そのうち特殊相対性理論は、特殊な場合にのみ当てはまる理論である。一方で、一般相対性理論は、特殊相対性理論をさらに発展させた理論で、その名の通り、一般的なあらゆる場合に当てはまる理論だ」という――

※本稿は、野村泰紀『なぜ重力は存在するのか』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです


■「相対性理論」には2つある

アインシュタインが、1905年6月に発表したのが、「特殊相対性理論」です
「相対性理論」には、「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」の2つがありますが、最初に発表されたのが、この特殊相対性理論です

1905年6月当時、光量子仮説、ブラウン運動の理論により、アインシュタインはすでに一部の物理学者の間でその名を知られる存在になっていました
しかしながら、特殊相対性理論に対する物理学者の評価は、発表当初は大きく分かれました

なぜなら、あまりにも常識はずれの突飛な内容だったからです
しかし、量子論の生みの親とされるドイツの物理学マックス・プランクや、チューリッヒ工科大学の数学者で、アインシュタインの恩師のヘルマン・ミンコフスキーなど高く評価する科学者も少なくありませんでした

その後、特殊相対性理論に対する評価はどんどん高まっていき、アインシュタインは、チューリッヒ工科大学の教授の職に就くことができました
また、1913年には、母国ドイツのベルリン大学の教授になりました

そして、特殊相対性理論の発表から10年の歳月を経て、一般相対性理論を完成させ、1915年から1916年にかけて発表したのです

■特殊相対性理論が当てはまる特殊なケース

まずは、特殊相対性理論から紹介していきましょう
そもそも特殊相対性理論の「特殊」とは、特殊な場合にのみ当てはまる理論という意味です

一方、一般相対性理論は、特殊相対性理論をさらに発展させた理論であり、その名の通り、一般的なあらゆる場合に当てはまる理論です

では、特殊相対性理論が当てはまる特殊な場合とは、どのような場合なのでしょうか
結論から言うと、物理現象を見る観測者が、「等速直線運動」をしている場合です

等速直線運動とは、「同じ速さ(等速)で、まっすぐに進む(直線)運動」のことです
つまり、速さも向きも変わらないシンプルな運動のことです

また、静止している場合も、ゼロという同じ速さで直進していると考えられるため、等速直線運動に含まれます
逆に、速度が変化したり、進む方向が変わったりする運動は含まれません

ガリレオとデカルトによって発見された、「慣性の法則」があります
これは、「物体は外から力を加えない限り、もともと行っていた等速直線運動を続ける」というふうに表すことができます

たとえば、摩擦力も空気抵抗も発生しない宇宙で、ロケットがエンジンを噴かさなくても、いつまでも一定の速度で飛び続けられるのは、慣性の法則のおかげです

それに対し、物体に力を加えると、速さが増えたり進む方向が変わったりします
このような運動を、「加速度運動」といいます

ここで覚えておいてほしいポイントは、特殊相対性理論は、観測者が等速直線運動をしている場合にのみ使える理論であり、一般相対性理論は、加速度運動をしている場合にも使える理論であるということです

また、一般相対性理論は、特殊相対性理論では扱うことのできない、重力を扱うことのできる理論でもあります

■相対性とは「どちらも正しい」という意味

では、相対性理論の「相対性」とはどういう意味でしょうか
相対性という言葉を辞書で引くと、「他との関係の中にある(相対)という性質のこと」と出ます

相対性の反対語は、「絶対性」です
それに対し、相対性理論における相対性とは、「どちらも平等に価値がある」「どちらも正しい」といった意味であると解釈すると、理解しやすくなるでしょう

物理学の世界に、「相対性」という概念を最初に持ち込んだのは、ガリレオでした
「ガリレオの相対性原理」が発表されたのは、アインシュタインよりも300年以上も前のことです
ここで、再度、ガリレオの相対性原理について考えてみましょう

ガリレオが地動説を唱えたとき、次のように反論する人がいました
「地動説が本当ならば、仮に塔の上から石を落とした場合、石が落下している間にも地球は動いていることになるので、石は塔の真下ではなく、少しずれた場所に落ちるはずだ。なぜ、塔の真下に落ちるのか説明しろ」
それに対し、ガリレオは次のように説明しました

「たとえば、一定の速度で、一定の方向に向かって走っている船に乗っている人がいるとする。その人がマストの上から石を落としても、塔の上から石を落とした場合と同じことが起こる。
つまり、船に乗っている人にとって、石はマストの真下に落ちているように見える。この船を地球に置き換えて考えればいい。地上の人にとっては、石は塔の真下に落ちているように見えるわけだ」

それにしても、船が動いているにもかかわらず、石がマストの真下に落ちるのはなぜでしょうか
それは、石も船と一緒に進んでいるからです慣性の法則により、石も船と同じ速度で前に向かって進みながら、落ちていっているのです

つまり、私たちのいる場所が動いていても止まっていても、それが等速度である限り、そこで起こる物体の運動や法則は、私たちにとってまったく同じものに見えるということです

これが、ガリレオの相対性原理です
ニュートンは、この「速度に、絶対的というものはない」というガリレオの相対性原理を土台にして、ニュートン力学を構築したのです

■光の速度に関する重大な発見

ところが、そこに絶対的な等速直線運動をする物体が突如現れました
それが、光でした
電磁気学の研究が進む中、マクスウェルが構築したマクスウェル方程式を使って計算すると、光の速度(光速)は、秒速約30万キロメートルであることが導き出されてしまったのです
そのことの何が問題だったのかについて、詳しく解説していきましょう

ガリレオの相対性原理に基づくニュートン力学では、「速度合成の法則」というものが成り立ちます
これは、自分から見た相手の速度、つまり、相対的な速度が、自分の速度と相手の速度の足し算・引き算によって計算できるという法則です

たとえば、同じ時速250キロメートルで走っている2つの新幹線同士がすれ違うとします
このとき、新幹線に乗っている乗客はそれぞれ、すれ違った方の新幹線が時速500キロメートルで走っているかのように見えます

速度合成の法則により、「250+250=500」だからです
逆に、2つの新幹線が同じ時速2650キロメートルで並行して走っている場合、新幹線に乗っている乗客はそれぞれ、並行して走っている新幹線が止まっているかのように見えます
速度合成の法則により、「250-250=0」だからです

ところが、もし光の速度(光速)が、常にマクスウェル方程式から得られる値だとした場合、この速度合成の法則が当てはまらなくなってしまうのです

光の速度(光速)は、光を観測する人が動いていても止まっていても、常に一定の秒速約30万キロメートルと観測されるということになるからです

■「光速は常に一定の秒速約30万キロメートル」

実際、1887年に、アメリカの物理学者アルバート・マイケルソンとエドワード・モーリーが、のちに「マイケルソン・モーリーの実験」と呼ばれる重要な実験を行いました

これは、音が空気を媒質として波(音波)として伝わるように、光も「エーテル」という物質を媒質として波(電磁波)として伝わると仮定したとき、地球がエーテルに対してどのように運動しているかを検証するものでした

もしエーテルが、太陽に対して静止していたとすると、地球は秒速約30キロメートルの速度で太陽の周りを公転しているので、公転方向と垂直である南北方向に進む光に比べて、東西方向に進む光は公転速度の分だけ速度が違っているはずです

ところが、マイケルソン・モーリーの実験では、光の速度はどちらもまったく変わらなかったのです
これは、光には、速度合成の法則が当てはまらないことを表しています

この「観測者によらず、止まっている人から見ても動いている人から見ても、光の速度(光速)は常に一定の秒速約30万キロメートルである」という原理は、「光速不変の原理」と呼ばれています
マクスウェル方程式から導き出された光速の理論値は正しかったことが、マイケルソン・モーリーの実験によって実証されたのです

マイケルソン・モーリーの実験は、光速度不変の原理の出発点となりました
マイケルソンは、光学の研究に対する功績が認められ、アメリカ人初のノーベル物理学賞を受賞しています

とはいえ、これでは、長年信じられてきたガリレオの相対性原理およびニュートン力学に重大な欠陥が見つかったことになります
このことは、物理学における大問題となりました

しかし、この問題はアインシュタインが構築した特殊相対性理論により解決することになります

(この記事は、プレジデント オンラインの記事で作りました)

アルベルト・アインシュタインは、相対性理論などから「光速不変の法則」で物理学の問題を解決しました

現代物理学の2大理論といえば、相対性理論と量子(力学)論ですが、量子(力学)論が多くの研究者によって構築されたのに対し、相対性理論は、アインシュタインほぼ1人で構築されました



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2024年09月15日

光より速い素粒子「タキオン」は“存在可能”かも

光速を超えることは理論的に可能?

真空中における光の速度は秒速29万9792.458km(約30万km)
1秒間に地球を7周半できる速さです

これは宇宙最速であり、ほかのいかなるものにも超えることができない速度であると、アインシュタインが特殊相対性理論において提唱しましたよね

けれども、「もしも光速を超える速度で移動できる物体があったとしたら」という仮定に基づいた幻の素粒子も、物理学上定義されています(ほとんどの物理学者は存在しないと考えているらしいですけど)

タキオンとは
それがタキオン(tachyon)
語源であるギリシャ語(tachy)は「速い」を意味しています

常に光の速さを超える速度で動いているとされる仮想的な粒子ですが、タキオンがこれまで実際に観測された例はなく、あくまで理論上考えられうるものとして扱われてきました

タキオンは存在しうるのか
アクシオン(axion)や暗黒光子(dark photon)など、この宇宙を構成しているであろうと仮定されている多くの素粒子と同様に、タキオンが存在する証拠はまだ見つかっていません

ですが、もしもタキオンが存在していたのなら、素粒子物理学や場の理論上における問題を解くカギになるだろうと信じている物理学者もいます

そんな学者たちにとって希望の光となりそうなのが、Physical Review D誌上に最近発表されたある論文です

なんでも、ワルシャワ大学の研究者によれば、特殊相対性理論とタキオンの存在とは理論上矛盾しないとのこと
矛盾しないとは、すなわち存在している可能性も高まったということになります

タキオンの矛盾点
タキオンが存在しないだろうと言われてきた理由はいくつかあるそうです

一つめは、「タキオン場」と呼ばれる虚数の質量を持つ量子場は、基底状態が不安定だとされているため

二つめは、もしもタキオンを観測できたとしたら、観測者の位置によって観測されるタキオンの数が異なって見えてしまうため。

また三つめは、タキオン粒子の持つエネルギーが負の値を取る可能性があるためで

タキオンは数学的に矛盾しない?
これらの矛盾点に対して、ワルシャワ大学の研究チームはタキオンの観測時において初期状態と最終状態のどちらをも把握することによって解決すると論じています

そのような場合においてならタキオンの仮説は数学的に矛盾しないそう・・・なのですが、残念ながら訳者にはサッパリ

新たな種類の「量子もつれ」
今回の研究の成果は、もうひとつあったそうです

タキオンの矛盾点について研究を進めていく上で想起されたのは、過去と未来をごちゃ混ぜにする類の量子もつれ
従来の量子理論においては存在しなかったものでした

「過去が現在に影響するかわりに未来が現在に影響しうるというアイデア自体は、物理学においてなんら新しいものではありません」とワルシャワ大学の物理学者・Anrej Dragan氏は説明しています
さらに、「このような見解は決して一般的ではなかったんですが、今回においては理論上この結論に至らざるを得ない状況となりました」と話しているのも興味深いですね

因果律の崩壊
もしもタキオンが存在していて、タキオンに乗せて光よりも速く信号を送ることができたとしたら、未来から過去へ情報を伝えることもできてしまうことになります

そうなると、「過去の原因によって現在の結果が生じている」という、わたしたちの世界においてこれまで当たり前だった因果律が崩壊してしまうことになります

これまではアインシュタインの特殊相対性理論をベースにしてこの世界の「当たり前」が説明されてきました
もしもタキオンのように光よりも速く動く物体が存在したとしたら、この世界の当たり前はすべて考え直されなくてはならなくなります

そう考えると、なんだかワクワクしますね
タイムトラベルも、時空ワープも、映画の世界の中だけだと思っていたことが現実に起こりうるかもしれないのですから

Reference: Telescope Magazine, University of WarsawImage: Pixabay, Wikipedia

(この記事は、GIZMODOの記事で作りました)

超光速粒子・タキオンはまだ見つかっておらず、あくまで想像上の仮想粒子です

本記事での論文では、タキオンの存在の可能性もあるとされていますが、はたして!?

もし存在すれば、ある意味、相対性理論を超えた理論です

ちなみに日本の競走馬にこの超光速粒子の名を由来にした4戦無敗で皐月賞を制しながらケガで現役引退、種牡馬でも活躍しながら早世した伝説の名馬・アグネスタキオンがいます




超光速粒子タキオン: 未来を見る粒子を求めて (ブルーバックス 518) 新書

超光速粒子・タキオンは存在するのか!?
存在すれば、タイムトラベルも可能かも・・・ある意味相対性理論を超えたことにも・・・
posted by june at 12:18| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ガリレオでもニュートンでもない 物理学の発展に大貢献した天文学者

地動説は科学的な見地からどのように立証されたのか
カリフォルニア大学バークレー校教授で理論物理学者の野村泰紀さんは「コペルニクスが唱えた地動説において、惑星の軌道は“円”だと考えられていたが、それでは地動説による予測結果と観測結果が完全には一致しなかった。そこに『惑星の軌道は円ではなく、楕円である』という『ケプラーの第1法則』を発見し、ニュートンにも大きな影響を与えたのが天文学者のケプラーである」という――

※本稿は、野村泰紀『なぜ重力は存在するのか』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。

■ニュートン力学に大きな影響を与えた天文学者

古典物理学の歴史は、ガリレオに始まり、イギリスの数学者で物理学者、天文学者のニュートンが完成させた「ニュートン力学」で結実しますガリレオが重力による落下運動の法則を明らかにし、ニュートンが重力があらゆる物体に働く普遍的な力であることを明らかにしたのです

ガリレオとニュートンの「スーパー巨人」2人だけを押さえておけばOK!と言いたいところですが、実際には、他にも物理学の発展に大きな寄与をした人物はたくさんいます

ニュートンの紹介にいく前に、天文学の分野において、非常に大きな貢献を果たし、ニュートンにも大きな影響を与えたケプラーについても紹介しておきましょう

ケプラーは1571年、ドイツの西南部にある神聖ローマ帝国の自由都市ヴァイル・デア・シュタットで生まれました
ケプラーが地動説と出会ったのは、大学時代のことです

大学教授のミヒャエル・メストリンから、コペルニクスの地動説について教えられたのがきっかけです
ケプラーは、大学では神学部に進みましたが、卒業直前に大学の推薦を受け、修道院附属学校で、数学と天文学を教えることとなりました

このことが、ケプラーを聖職者ではなく、天文学者へと導くきっかけとなります

■宇宙を移動する天体の軌道は円軌道の組み合わせ

しかし、その後附属学校が閉鎖されたため、新たな職を求めます
当時、ケプラーはガリレオのほか、デンマークの貴族で天文学者のティコ・ブラーエとも文通を通して交流をしていました
そこで、ティコ・ブラーエを訪ねるため、プラハに向かいます

当時29歳だったケプラーは、当時53歳のティコ・ブラーエの助手となり、火星の研究を手伝いました
ティコ・ブラーエはすでに、火星を16年にわたり精密に観測しており、大量の観測データが残されていました

ところが、ティコ・ブラーエは、ケプラーとの出会いから2年も経たないうちに亡くなってしまいます
ケプラーは、ティコ・ブラーエの後継者として、皇帝つき数学者に任命されると同時に、大量で貴重な観測記録も引き継ぐこととなりました

実は、火星は、軌道の予測が非常に難しい惑星でした
古代ギリシャの数学者で哲学者のピタゴラスの登場以来、宇宙は「完全なる調和」の象徴とされ、「宇宙を移動する天体の軌道は円軌道の組み合わせである」と固く信じられてきました

このため、天動説の時代はもとより、コペルニクスが唱えた地動説においても、惑星の軌道は“円”だと考えられていました

■「惑星の軌道は円ではなく、楕円である」

ところが、惑星の軌道が円だとすると、地動説による予測結果と観測結果が完全には一致しなかったのです
地動説が広く受け入れられなかった理由の1つも、そこにありました
古代ローマのプトレマイオスがまとめ上げた天動説に関する「プトレマイオスの理論」があります

プトレマイオスの理論とは、地球から見たときに、天体がどのように動くかを理論的にまとめたものです
それは非常に複雑かつ複数の規則を必要とするものでしたが、天体の運動を当時の水準で正確に予測できるものでした

コペルニクスの主張が受け入れられなかったのは、プトレマイオスの理論のほうが、コペルニクスの地動説に関する理論よりも、観測結果と予測結果が合致する精度が高かったからなのです

当時は、航海のために天体の位置を使っていたため、天体の運動を高い精度で予測することは、非常に重要でした

現在では、「コペルニクスが地動説を唱えたが、当時の世界観と矛盾するため誰も信じなかった」と言われていますが、実際には、それほど単純な話ではなかったのですね

一方、ケプラーは、ティコ・ブラーエが残した火星に関する膨大な量の観測記録を丹念に調べていました
そして、ケプラーは、重大な結論にたどり着きます

それは、「惑星の軌道は円ではなく、楕円である」というものでした
これを「ケプラーの第1法則」といいます
ケプラーは全部で3つの法則を発見しますが、その第1の法則です

■「シンプルで美しい」理論のほうが正しい

ケプラーの第1法則は、「地球を含むすべての惑星は太陽の周りを回っており、その軌道は太陽を焦点の1つとする楕円である」と言っています
円軌道ではなく、楕円軌道であると考えることにより、極めて正確に惑星の動きを説明できることがわかったのです

この結果は、天動説に関するプトレマイオスの理論をも凌駕していました

プトレマイオスの理論に比べてコペルニクスの地動説のほうが予測精度が低かった最大の理由は、惑星が太陽の周りを、円ではなく楕円を描いて回っていたからだったのです
したがって、ケプラーの理論であれば、観測データと完全に一致します

天動説に合わせるために無数の規則を編み出すよりも、たった1つの理論で、すべてを説明できる地動説のほうが、自然であり、シンプルです
このことは、自然の物理法則を考えるうえで、非常に重要な評価基準となりました

この件に限らず、物理学には、「こちらのほうがシンプルで美しい」という理論のほうが、正しいという事例が多くあります
私はそこが、物理学の魅力だと思っています

「えっ、たったこれだけの規則で、こんなに多くの物理現象を説明できるんだ!」と驚くとともに、世界の知られざる成り立ちを垣間見ているような感じがするのです

■天体の運動を「物理学」でとらえ直した

次いで、ケプラーは、「第2法則」を発見しました
これは、「太陽と惑星を結んだ線分が、一定時間に通過する面積は常に一定である」というものです

この法則が成り立つ理由は、惑星が太陽に近いと重力(万有引力)が強くなるため、惑星の運動は速くなり、逆に太陽から遠いと重力(万有引力)が弱くなるため、惑星の運動は遅くなるからです

そして、ケプラーはさらに、「第3法則」にたどり着きます
「公転の周期の2乗と、長半径(楕円の長い方の半径)の3乗の比は、どの惑星でも同じである」というものです

「(公転周期)2÷(長半径)3」
という値は、惑星の質量などには寄らず、同じ値になるということを表しています
この値はのちに、重力(万有引力)と太陽の質量によって決まることが、数学的に確かめられました
第2法則と第3法則はどちらも惑星と太陽間の重力(万有引力)に関するものです
ケプラーも重力に関する重要な法則を発見しているのです

ケプラー以前の天文学は、主に幾何学(図形)の視点でとらえられてきました
それに対し、天体の運動を物理学的視点でとらえ、説明しようとした最初の人物こそが、ケプラーだったのです
その点においてケプラーは、天文学だけでなく、物理学の歴史においても多大な功績を残した人物の1人と言えるでしょう

とはいえ、ケプラーは、ケプラーの3法則が成り立つ理由を解明することはできませんでした
ケプラーの3法則は、あくまでも天体観測に基づいた経験則にすぎませんでした

しかし、ドイツ出身の天才理論物理学者のアルベルト・アインシュタインは、ケプラーの偉業をこう称えています
「ケプラーの偉大な功績は、知性による発見は観測された事実との比較のみから得られるという真理に関する、非常に美しい例証である」と

そして、ケプラーの死から約13年後、ガリレオの死から約1年後の1643年に生まれ、ケプラーの3法則を理論的に導くことに成功したのが、イギリスの天才科学者アイザック・ニュートンだったので。



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野村 泰紀(のむら・やすのり)
カリフォルニア大学バークレー校教授、理論物理学者
1974年、神奈川県生まれ
バークレー理論物理学センター長
ローレンス・バークレー国立研究所上席研究員、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構連携研究員、理化学研究所客員研究員を併任
主要な研究領域は素粒子物理学、量子重力理論、宇宙論
1996年、東京大学理学部物理学科卒業
2000年、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了
理学博士
米国フェルミ国立加速器研究所、カリフォルニア大学バークレー校助教授、同准教授などを経て現職
著書に『マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか』(星海社)、『なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論』(講談社)、『多元宇宙論集中講義』(扶桑社新書)など
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(この記事は、プレジデント オンラインの記事で作りました)

ガリレオ、ニュートンは物理学のビッグネームだが、ケプラーも物理学の発展に大きく貢献した

偉大な先人による功績の積み重ねがあるからこそ物理学は大きく発展した



なぜ重力は存在するのか 世界の「解像度」を上げる物理学超入門 (マガジンハウス新書 024) 新書

物理学で古典物理学を支配・完成したニュートン力学、万有引力から現代物理学の相対性理論・量子(力学)論までの物理学
宇宙・自然界を支配する重力の謎に迫る
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2024年09月14日

覚えるためには寝た方がいい? 『脳は眠り大進化する』

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) が8月23日に放送され、文春新書から発売中の『脳は眠り大進化する』を著した、東京大学大学院医学系研究科教授の生命科学者、上田泰己氏がリモートで出演
金曜パートナーの壇蜜とともに、本の内容について伺った

大竹「今回のご本、『脳は眠り大進化する』で先生は、睡眠の新常識をお話になってますね」

壇蜜「大進化っていうのはどういうことなんでしょうか?」

上田「毎晩の休息と言われていた睡眠が、もう少し大胆に活動的なことをやってるということが最近分かってきまして、その最近の進展を本にまとめさせて頂いたという背景になります。みなさんの脳が毎晩少しずつ生まれ変わっているということです」

大竹「年を取ってからも変わらないんですか?」

上田「少しずつ弱くはなっているんですけれども、基本的なところは変わらない、というふうに考えています」

壇蜜「年を取ったら眠りの質が悪くなるとか眠りにくくなる、みたいなことが、ちょっと覆るってことですか?」

上田「だんだん弱くはなっているので、そのこと自体は覆らないんですけれども、今までは睡眠が陰と陽でいうと、日陰のような存在だったところが、むしろ積極的な『陽』のような、『太陽』のような、そういう存在だということが分かってきたということです」

壇蜜「希望が出てきたっていうことですね。ちょっと嬉しいなあ」

大竹「眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠っていうのがあるってことぐらいは私たちは知ってるんですね」

壇蜜「習いました、学校で」

上田「夢を見がちな睡眠として知られているレム睡眠と、非常に深い睡眠として知られているノンレム睡眠というのがあって、今までは、皆さんの記憶とかを持ってると言われている細胞と細胞の繋がりが、深い睡眠の時に間引かれていく、だんだんなくなると言われていたんですが、むしろ逆で、だんだん作られていく・・・」

壇蜜「深い睡眠で作られていく?」

上田「そうですね。深い睡眠の時に、学習にとても重要なシナプスの繋がりが作られていて、むしろレム睡眠の時に、間引かれているということが分かってきたんですね」

壇蜜「じゃあもっと深く眠る必要があるっていうことですね」

上田「理論上は、睡眠時間を削って起きてるよりも、むしろ寝た方が覚えるには非常に良い、みたいな事がだいぶ分かってきました。日本人は世界の中でも一番寝られてないと言われていますが」

壇蜜「御本にもありました。日本人は眠らなすぎだって」

上田「世界から比べると1時間ほど眠れていないんですけれども、今後いろんなことを考えていくと、よく寝た方がいいのではないかということが、科学的にもだいぶ見えてきたというところです」

壇蜜「でも社会が寝かせてくれないんですよ」

上田「ただ認知が変わっていくと、社会も少しずつ変わっていくので、いかに新しいことを作り出すためには眠ることが重要かと言うところが分かってくると、社会そのものも少し変えられていく可能性があるので、そういった提言も少ししているという形ですね」

(この記事は、文化放送の記事で作りました)

上記記事は、ラジオでの対談の一部です

以前から睡眠の重要性がいわれており、寝ることで頭が整理され、記憶が定着するとか、一夜漬けは効果が少ないとか・・・

最近は大谷翔平選手の活躍もあり、大谷選手が睡眠の質・・・はもちろん量も重視していることから、睡眠も注目されています



脳は眠りで大進化する (文春新書 1454) 新書

以前から睡眠のもたらす「効果」はいわれていたが、最近の研究で新常識や効果の詳細がわかってきた
睡眠が進化へつながるかも
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NY株は3日続伸、日経平均株価は反落

13日(現地時間)のNY株(ダウ平均株価)は、3日続伸し、終値は前日比297ドル01セント高の4万1393ドル78セントで一時400ドル超上昇し、過去最高値に迫る場面も

ハイテク株中心のナスダックは114.30ポイント高の1万7683.98

S&P500は30.26ポイント高の5626.02




13日(日本時間)の日経平均株価は反落し、終値は前日比251ドル51銭安の3万6581円76銭

外国為替市場で円高・ドル安が進行し、輸出関連株への売り圧力が強まった


(この記事は、ネットニュースの記事で作りました)
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世界最大のダイヤモンドは?宇宙では?

「子どもの好奇心を高めたい」
「わが子に尊敬されたい!」
「日々のコミュニケーションの中でいろんなことを教えてあげたい」

そんな時に役立つのが、教養系雑学
親から子へ、この世の中をより深く知るための知識や知恵を日々のコミュニケーションを通じて伝えていくのは、昔も今も変わらず、大事なことです
学校では教わらない“タメになるうんちく”を、子どもとの会話の中でさりげなく話してみましょう
コミュニケーションをとる際に必要な「教養」になるとともに、きっと子ども自身の「好奇心」をも刺激するはずです!

※本記事は多湖 輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました


最大のダイヤモンドは何カラット?

日本でダイヤモンドが婚約指輪などに使われるようになったのは戦後になってからである
現在、婚約指輪の主流は0.3〜0.4カラットのダイヤ
カラットとはダイヤの質量を表す単位で、1カラットは0.2グラムに相当する
地中海東部などで古代から分銅として使用されたイナゴマメの種子の重さがそのルーツである

世界最大のダイヤは、1905年に南アフリカで採掘された3106カラットのダイヤモンド原石
南アフリカ政府がイギリス国王エドワード7世の誕生祝に送ったこのダイヤは、9個の大きな石と96個の細かな石に切り分けられた
その中でも最大のサイズ(530.20カラット)を誇る「カリナンⅠ」は通称「アフリカの星」と呼ばれ、現在はロンドン塔に収められている

ちなみに、研磨したダイヤで最大のものは、タイ王室が所有する「ゴールデン・ジュビリー」(546.67カラット)である

また、実際に手に入れることは不可能だが、宇宙には想像を絶する大きさのダイヤの原石もある
2004年にアメリカの天文チームが見つけたのは、地球から50光年離れたところにある直径4000キロのダイヤの塊でできた星
ビートルズの歌「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンズ」にちなんで「ルーシー」とも呼ばれるこのダイヤの星は、カラットで試算すると、1の後ろに0が34個並ぶ

天文チームの科学者の一人は、ユーモアたっぷりに語っている「この巨大なダイヤで恋人のハートは確実に射止められる。だが、値段も天文学的な数字になるのでご注意を」と


(この記事は、レタスクラブの記事で作りました)



頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学 単行本

素朴なギモン、日常の雑学、子供に話したい面白雑学を紹介
好奇心をくすぐる雑学がわかります
posted by june at 03:38| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月13日

「無駄をなくしてしまったら、人間は生きてこられなかった」

「生きものは複雑で、矛盾だらけ」と、生命誌研究者の中村桂子さんは語ります
登山地図GPSアプリ「YMAP」の開発者、春山慶彦さんと中村さんが、「無駄の大切さ」について語りました
春山さんの著書『こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方』(集英社)からお届けします

■無駄の大切さ

春山慶彦(以下、春山) 今、遊びや無駄、余白といったものが、どんどん社会からなくなっていっています。効率に押されて、ぼーっとしたり、何も考えない時間がなくなりつつあると思います。

中村桂子(以下、中村) 以前、縄文時代の狩猟採集民は、毎日必死に獲物を追いかけていたと考えられていたけれども、実際はそうではなかったことがわかってきましたよね。現在、アフリカで狩猟採集をして暮らしている人たちの調査でも、狩りをしている時間はとても短くて、週に15時間くらい、実働時間は我々よりずっと少ないですね。おそらく古代の狩猟採集民もそのような感じで、時間がたっぷりあったことでしょう。周囲の自然から、基本的な衣食住が得られれば、それ以上に働くこともなく、あとはゆったりとみんなでおしゃべりしたり、空想の世界で遊んだりしていたのではないかと思います。

春山 そうですね。歌ったり、踊ったり。

中村 人間は生きものであると考えると、本来はそういう無駄なものが欠かせないと思います。というのは、生きものは無駄があることで続いてきたからです。

生きものの基本的な仕組みはとても合理的です。そうでないと動かない。でも、一方で、たくさんの無駄も抱えているのです。

たとえば、新型コロナウイルスのパンデミックで免疫ということが盛んに言われるようになりましたけれども、私たちの身体の免疫は、異物を捉える受容体を持つ免疫細胞によって支えられています。免疫研究がはじまったときは、外から異物が入ってきたら、その都度、それに対応する受容体を持つ免疫細胞を生み出すと考えられました。効率を重視するならばそう考えるのが普通ですし、合理的ですよね

ところが実際に研究してみたら、100万種とも一億種とも言われる異物の一つひとつに対応できる免疫細胞を常に準備しておくのが免疫の仕組みだということがわかったのです。ある異物が入ってきたとき、それに対応する免疫細胞がその異物を抑えますが、待機していた他の免疫細胞は無用だから死んでしまう。このように、要るか要らないかわからないものを毎日大量につくり続けているなんて、大変な無駄ではありませんか。でも、それをやってきたからこそ、我々は免疫で守られるようになって、生き続けてこられたのです。その無駄をなくしてしまったら、おそらく人間は生きてこられなかったでしょうね。

春山 無駄に英知がある。

中村 生きものの世界は、一面だけを見てこれは無駄だからなくすという形で動いてはいません。今の社会はあまりにも効率重視になっていますが、何が無駄かと決めつけることはできません。生きものは複雑で、矛盾だらけというところが、機械との大きな違いです。

■人間ほどへんてこな生きものはない

春山 人間とは何かということを突き詰めれば突き詰めるほど、それは「弱さ」だなと思います。これからの時代で大事になってくるのは、人間の弱さに立ち返ることではないでしょうか。

中村先生のご本(『生る 宮沢賢治で生命誌を読む』)の中で、「確かにそうだな」と思ったのが、二足歩行の話です。なぜ人間は二足歩行をするようになったのか。それは、森が後退してサバンナになったとき、人間は森の中では弱い動物だったから、他の強い動物たちに食料争いで負けてしまった。そのため、競争相手がいない遠くまで食べ物を採りに行かないといけなくなった。そうやって採ってきた食べ物を、今度は家族や大事な仲間たちに持ち帰らないといけない。そこで手が必要になり、二本の足で歩くようになった。人間の弱さゆえに、直立二足歩行という特徴が生まれた話は大変興味深かったです。

中村 人間の弱さが直立二足歩行につながったというのはまだ仮説ですが、かなり有力であると言われています。何しろ600万年以上も前のことですから、これからわかっていくことがたくさんあるでしょう。たとえば、今まで人間が直立二足歩行をはじめたのはアフリカだとされてきましたが、つい最近、樹上生活をしながら二足歩行している仲間の化石がヨーロッパで見つかっています。ヨーロッパで何が起きていたのかまだこれからの研究を待たなければ何もわかりません。直立二足歩行がいつどこでどうやってはじまったかについては、まだきちんとわかっているわけではないのです。

ただ私は、この「人間は弱かったから直立二足歩行になった」という説が大好きです。直立二足歩行のおかげで人類はいろいろなことができるようになりましたが、それは強かったから獲得できたわけではなく、弱かったからと考えるとおもしろいですよね。生きものというのは、調べれば調べるほどへんてこだと思います。

春山 へんてこ(笑)。

中村 生きものほど、へんてこなものはないと思いますよ。先ほども申し上げましたように、生きものは矛盾だらけです。そもそも、全部違って全部同じというのですから。生きものを調べると、そういう変なことばかり出てきますね。

今、「地球の危機だ」とか「生きものが消えるかもしれない」などと言われていますが、生きものは人間が何かしたくらいのことでは消えないでしょう。この地球上で40億年続いてきたシステムがあるのですから、生きものは地球がなくなるまで続いていくと思います。

では、生きものがどうしてそんなに続いたのかと言えば、へんてこだったからです。繰り返しますが、合理的に効率よくやろうとしていたら、生きものはとうの昔に消えていたと思います。それから、一つの価値基準で競争させて、いいものだけを残そうとしていたら、やはり消えていたでしょう。矛盾を組み込んで、「何でもあり」でやってきたからこそ、生きものは続いてきた。これが生きものの本質だと思います。

そこでは、弱さも必要です。弱いからこそ、生きものが続いている。先ほどの仮説に従うならば、人間はたまたまその弱さゆえに二足歩行をはじめ、脳が大きくなり、いろいろなことができるようになりました。他の生きものたちにも、それぞれの弱さを生かして生きているものがいます。自分だけでは生きていけないなら、他の生きものに寄生するなど、やり方はいろいろあります。弱さは人間だけのものではなく、生きものの特徴なのです。

「人間が二足歩行という特殊なことをやったのは、どうも弱さと関係しているらしい」と考えると、楽しいですよね。弱いといろいろなことを考えて工夫しなければなりません。だからこそ新しいことをする可能性が出てくるわけで、何か人の生き方と通じる部分がありますね。

春山 弱さが新しさを生む可能性につながっている。そう考えると希望が持てますし、わくわくします。人間の弱さを起点に、社会システムを見直すことができると、もっと生きやすい世の中になるのかなという気がします。

中村 人間は弱かったから、思いやりを持つ力や想像力が発達し、社会をつくっていった。人間のように大きな社会をつくっている動物は他にいないけれど、その源は人間の弱さにあったと考えると、生きものとしての本来の生き方が見えてくるように思います。

○春山慶彦さん/株式会社ヤマップ代表取締役CEO
1980年福岡県生まれ
同志社大学卒業後、写真家を志してアラスカ大学に留学
帰国後、「風の旅人」編集部を経て、2013年に登山地図GPSアプリ「YAMAP」を提供するヤマップを設立
編著書である『こどもを野に放て!』(集英社)は、読書家としても知られる春山さんが、養老孟司さん、中村桂子さん、池澤夏樹さんと、自然体験を通してAI時代に活きる知性の育み方を語り合った対談集

(この記事は、AERA Kidsの記事で作りました)

効率性も大事だが、「なんでもあり」の無駄とされるものがあったからこそ人間は生きてこられた

中国の古典「荘子」にも「無用の用」という考えがある

一見、無駄のようでも必要なものもある

無駄・無用と思われるものは、今後の「必要」「アイデア」「有用」につながっていく


生き物の中には人間のように弱いから「工夫し」「考え」「それに対応」などしたものもいる



こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方 単行本

効率的、合理的にとのAI時代だからこそ、野性的、動物的感覚も必要かも・・・
人間は無駄があったからこそ生きてこられたといわれます
「無」や「無用」の中にこそ「必要」ようなものがある
荘子の「無用の用」の考えです
大自然と触れ合うことで「見えてくる」ものがある
posted by june at 12:23| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする